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岩佐徹のOFF-MIKE

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「愛する人90点 白夜行85点~犬とあなたの物語は??~」              11/02/07

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「僕と妻の1778の物語」80

朔太郎(草彅剛)と節子(竹内結子)は人もうらやむ夫婦だった。
ある日、節子が突然の腹痛に見舞われて病院に行った。“虫垂炎”の疑いで手術が行われ、開腹すると、腹部全体に広がるがんが見つかった。
「なおりますよね?」と、すがるように尋ねた朔太郎に医師は告げた。
「病気の進行が早く、1年先のことを考えるのは難しいと思います」

朔太郎はSF小説を書く作家だった。
「楽しいことを考えなさい。笑うことで免疫力が上がることがあるから」という医師の
言葉を信じて、朔太郎は、妻のために毎日、短い小説を書くことにした…
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実話に基づいた夫婦愛の物語は見る者の胸を打ちます。しかし、2時間19分は長い!
物語の中心は、妻を深く愛し、とてつもない集中力で一日も休まずに小説を書き続けた
朔太郎の献身にと、読むことを何よりの楽しみとしながら病気と闘う節子です。
ほかには何もありません。その部分を丁寧に描くだけでこの映画は成立し、優れた作品に
なったと思います。

しかし、制作者はそれだけでは“足りない”と感じたようです。朔太郎が書いた幾つかの
小説を映像化していますが、違和感がありました。長く感じたのはそのせいでしょう。
致命的なのは、訪ねてきた集金人が実はタコだった、という話以外は面白くないことです。
つまり、違和感があるし、そのために長くなったし、面白くない…足を引っ張っています。

竹内結子は最近見た映画・ドラマの中では最も好感が持てました。
草彅は演技プランを間違えたような気がします。朔太郎が“少年の心”を持っているのは
事実でしょうが、演じ方が幼すぎて、わざとらしく見えています。
演技とわざとらしさは紙一重ですが、失敗したように思います。


「犬とあなたの物語」75

冒頭に、観客たちはいくつかのごく短いエピソードを見せられることになります。
楽屋落ち的なもの、意味不明なもの…そして、いきなり、どーんと“重い”テーマを持つ
1時間近い物語と向き合わされます。
私には、この映画の制作者の意図がよく分かりません。
どう考えても、一番、見てほしいのはこの話なのです。
それなら、それだけで映画を作るべきです。
「犬とあなたの…」と言いながら、肝心のこのエピソードでは、犬と人の“かかわり”が
それほど重要だと思えません。

しかも、この話が終わったと思うと、また別のショート・ストーリーがあとに続くのです。
子供づれが何組かいました。たぶん、途中で、母親は「あれ?」と思ったでしょう。
かわいそうに、“肝心”の物語が子供には理解しにくいのです。
せっかく、大森南朋と松嶋菜々子の共演を楽しもうと出かけたのにがっかりしました。
そう、裏切られたのは子供だけではなかったのです。ハハハ。


「デュー・デート」85

ピーターとイーサンが乗った車が一路、ロサンゼルスを目指して走っていた。
数時間前までは全く見ず知らずの他人同士だ。
建築家のピーターは仕事で訪問していたアトランタからロサンゼルスに帰るところだった。
俳優としての成功を望んでハリウッドに向かうイーサンは父親の葬儀を済ませた帰りだ。
空港での出会いは、イーサンにとって最悪のシナリオの始まりだった。

いろいろあって飛行機に乗れないことになったピーターが困り果てていると、同じように
搭乗を拒否され、レンタカーで西に向かおうとするイーサンが通りかかった。
「乗って行け」と誘われたピーターは、あまりにも第一印象が悪かったため迷った挙句に
助手席のドアを開けて乗り込んだ。
帝王切開による妻の出産が迫っているという、背に腹は代えられない事情があったのだ。

こうして、3200キロの珍道中が始まった…

コメディとして秀逸です。腹の皮がよじれるほど笑う場面はありませんが、“くすぐられる”
ところはいやというほどあります。自分が同じシチュエーションに置かれたら…と考えた
ときのなんとも言えないおかしさがたまりません。脚本家がうまいと思います。
一種のロード・ムービーです。STOPのたびに描かれるエピソードが全部面白いです。
絶対、ごらんなさい、とは言いません。時間があるときに見ることをお勧めします。
損はしないはずです。ハハハ。


「愛する人」90

ほとんど寝たきりの母の面倒を見ながら介護士として働くカレン(アネット・ベニング)は
自分でも“つき合いにくい”人間だと自覚していた。14歳の時に産んだ子供をすぐ養子に
出さなければならなかった遠い過去とつながっているのだ。

弁護士として成功し、大きな事務所に迎えられたエリザベス(ナオミ・ワッツ)には、いつも、
どこか満たされない思いが付きまとっていた。そのストレスを発散するため、目いっぱい
仕事に打ち込んだあと、“行き当たりばったり”の情事に走ることもあった。

遠く離れた土地で暮らしながら、互いを想う母と娘…
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これも脚本がいいですね。
会話の一つ一つに味があります。話す人の個性や性格がにじみでています。
若年出産や養子縁組が珍しくないアメリカならではの話なのでしょうが、日本人が見ても
それほど苦労せずに感情移入ができます。


「白夜行」85

土砂降りの雨だった。
廃ビルの一室で男の死体が発見された。質屋を営む被害者には妻と小学生の息子がいた。
夫婦仲がうまく行っておらず、妻には若い愛人がいると近所でも評判だった。
被害者が頻繁に通っていた母子家庭が捜査線上に浮かんだ。生活に疲れた母と向上心を
持つ利発な小学生の女の子だった。
その母親と被害者の妻の愛人に疑いの目がむけられたが、二人は別々の“事故”で死亡し、
事件は終わったものとされた。

最初から捜査に関わっていた所轄署のうだつの上がらない刑事・笹垣潤三(船越栄一郎)は
腑に落ちないものを感じて、その後も地道に事件を追っていた。
定年後も事件のことが頭を離れない笹垣は“捜査”を続け、意外な事実にたどり着く。
何のつながりもないように見えた容疑者の娘・雪穂(堀北真希)と被害者の息子・桐原亮司
(高良健吾)の間には、実は強いきずながあったのだ…

東野圭吾の作品をドラマや映画にするとき、制作者たちは“ていねい”に作ろうとする
傾向があるようです。結果として、長くなります。この映画も例外ではありません。
この映画の場合、少し長すぎるように思います。
にもかかわらず、少年と少女の間に強いきずなが生まれた経緯、少女がどんな過程を経て
変貌して行ったのか、夫はなぜ“腑抜け”状態になってしまったのか…などが十分には
描かれていません。ただし、「悪人」よりは高く評価します。

好みの問題でしょうが、堀北真希がミスキャストに思えます。この映画のミステリアスな
部分をぐいぐい引っ張って行く魅力に欠けています。
“拾いもの”は船越栄一郎でした。周囲の白い目をまったく意に介さず、愚直に事件を
追うベテラン刑事を見事に演じていました。
これまで、たくさんの作品で彼を見ましたが、飛びぬけていいと思いました。
単なる“崖っぷちデカ”ではないようです。ハハハ。

80 僕と妻の1778の物語 がんに侵された愛妻のために毎日一篇の小説を書き続けた夫
75 犬とあなたの物語 作者の意図がよく分からないオムニバス 子供には理解不能?
85 デュー・デート爆笑はしないものの、くすくす笑えるシーンは多い 秀逸コメディ
90 愛する人 14歳のときに生み養子に出した娘を想う母 娘もまた… 心にしみる一作
85 白夜行 接点がないはずの容疑者の娘と被害者の息子… 意外な事実が隠れていた

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by toruiwa2010 | 2011-02-07 07:07 | 映画が好き | Comments(3)
Commented by ふぇ at 2011-02-08 16:05 x
アネット・ベニングは、マイケル・ダグラスと「大統領の恋人」でも良い演技をしていました。好きな女優です。でも、少し年輪がました感じですね。失言しました:)
Commented by toruiwa2010 at 2011-02-08 16:32
ふぇ サン、こんにちは。
「大統領の恋人」見ました。

確かに、この映画ではしわが目立ちました。
それでもいい年のとり方をしていると思います。

ついでに…
二つ以上のIDネームを使うのはやめましょう。
Commented by ふぇでらーが好きなふぇでらー at 2011-02-09 15:53 x
失礼いたしました。タイプ途中でなぜか送信されたようで・・・
歳を取った時に「良い歳の取り方をした」と他人に言わせるのは難しいですね。自身もそうなりたいです。
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