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岩佐徹のOFF-MIKE

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Archives「なぜか、森山良子~心にしみる歌声~」11/02/26

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3連休の最終日、NHKで「森山良子・ビギン・夏川りみコンサート」を見ました。
それぞれに歌唱力がある3人の歌はいずれも聴きごたえがあったのですが、終盤近くで
「花」(川は流れてどこどこ行くの…)が唄われました。
まず、夏川、つづいて森山良子の番になったときです。
相変わらず澄んだ美しい歌声に耳を傾けているうちに思わず目が潤んでしまいました。

なぜなんでしょう。歌詞に涙を誘う要素はありません。
年齢のせいで涙もろくなっていることに加えて、どうも、彼女のあの声にやられたような
気がします。人によって違うでしょうが、「琴線にふれる歌声」はどなたにもあるはずです。

そのあと、「サトウキビ畑」(ざわわ、ざわわ…)になったからたまりません。
フルコーラスで7,8分、しかも、メロディーにそれほど変化のないこの歌を唄いこなすには
相当の力量がなくてはいけないでしょう。もちろん、森山良子にはその力がありますから、
曲半ばでとうとう“一杯一杯”になってしまいました。鬼の目に涙…。ハハハ。
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そのあと、「サトウキビ畑」(ざわわ、ざわわ…)になったからたまりません。
フルコーラスで7,8分、しかも、メロディーにそれほど変化のないこの歌を唄いこなすには
相当の力量がなくてはいけないでしょう。もちろん、森山良子にはその力がありますから、
曲半ばでとうとう“一杯一杯”になってしまいました。鬼の目に涙…。ハハハ。

森山良子については思い出があります。
1960年代のことです。当時、黒澤久雄(林寛子の前の旦那さん)のいるブロードサイド・
フォーという人気のフォーク・グループがありました。
そのコンサートに、彼の“親戚”(あるいは“幼なじみ”だったかもしれませんが)という
触れ込みで登場したのが彼女でした。
爽やかな若者が揃ったブロードサイドもよかったのですが、森山良子の透き通った歌声は
強烈に印象に残りました。40年近くたっても色あせていません。

歌といえば、その日の昼のワイドショーで、40-50代の女性に「心に残っている曲」を
質問していました。山口百恵の「いい日旅立ち」が上位に入っているのを見て、同じ百恵の
「秋桜」(コスモス)を思い出しました。
最近、何の脈絡もなくこの曲のメロディーが繰り返し頭に浮かんでくるのです。
そして、「このごろ涙もろくなった母が…」、「縁側でアルバムを開いては…」などの歌詞を
思い出すたびに、それは母への思いにつながっていきました。

母は98歳、数年前に脳出血で倒れてから会話はできなくなりました。今はもうほとんど
寝たきりの状態です。倒れる前から耳が遠く、目もほとんど見えなくなっていましたから、
コミュニケーションの手段はありません。
関西の病院と東京に離れているのをいいことに孝行を怠けてしまったことを悔やんでも、
もう遅いのです。
それでも、たまに見舞いに行って赤ん坊のようにやわらかくなったその手に指を添えると、
分かるはずもないのにぎゅっと握ってきます。日々、介護している兄によると、それは
とても珍しい反応だそうです。
そのときは「これなら、もっと来るようにしよう」と思いますが、実際にはそう簡単には
いきません。何とか時間を作ろうとしてもままならず、握り返してくる感触を楽しみに、
年に一度、新幹線に乗るのが精一杯ですね。

それにしても、歌には力があります。
人生の節目に出会った曲はいつまでたっても覚えているものです。考えさせられたり、
勇気をもらったりした歌が皆さんにもきっとあるでしょう。
私たちのアナウンサーという仕事でも、時に、人に感動を与えられることがありますが、
歌手はすごいですね。
今でもテープやCDを大事にしていますが、若いころに聞いて、感銘を受けた井上陽水の
名曲の中には、30年近く前のものがたくさんあります。それでいて、今聞いても新鮮で
「この人は天才だな」と感心します。

しかも、世の中にはそれをはるかに上回って、50年、100年もの間、聴く者の心を
揺さぶる曲があり、歌手が大勢いるのですから、思わずうなってしまいます。
彼らの多くが若さを保ち、生涯現役でいることも、分かるような気がしますね。人に喜びを
与える快感がそうさせるのだろうと思います。

ちなみに、私はリズム感が悪く、人前で唄うのは大嫌いです。
カラオケにもほとんど行ったことがありません。年の差があるせいか、周りの誰からも
誘われないのはむしろ幸いです。ハハハ。(2003.11.26)

旧ブログ(すでに閉鎖)を開設してから半年後に書いた記事です。
11月26日に更新していますが、3日後に母が98年の生涯に幕を下ろしました。
この記事に母のことを書き添えたのは“虫の知らせ”だったのでしょうか。

母の告別式のときに、兄が前立腺がんの手術をうけたこと、病気がわかったのは
“PSA検査”の結果だったことを聞きました。
帰京後、早速受けた検査で私にもがんが見つかりました。
早期発見・手術のおかげで6年以上たった今も元気でいられます。
兄弟の中で一番の親不孝だった私を母の死が救ってくれたことになります。

母親というのは…。


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by toruiwa2010 | 2011-02-26 08:44 | 読書・歌・趣味 | Comments(6)
Commented by hasepyon1972 at 2011-02-26 10:14
「親孝行 したいときに 親は無し」この川柳が私にも身にしみます。

心不全でひっくり返ってから約1年半、うちの母はすっかり元気になりました。とはいえ自分で自転車をこぐほどの体力は戻らず、買い物から何から用事の度に私が車にのせて行きます。病気をしているうちは、あそこへ行きたい、あれを見に行きたいと散々リクエストしていたのに、今では「東京スカイツリーは遠いし人が多い」などと申しております。
息子として今できることは、好きなように余生を過ごしてもらうことぐらいでしょうか。お小言も黙って拝聴するように心がけております。ただし、せっかく買って差し上げた携帯電話を使っていただきたいのですが、いまだに自分で電源さえ入れられない体たらく…byひろ☆はっぴ
Commented by toruiwa2010 at 2011-02-26 13:00
hasepyon1972 さん、こんにちは。

どうぞ、心残りのないように孝行してあげてください。
Commented by かがやき at 2011-02-26 14:56 x
岩佐さん、おかあさんとのエピソードおもわず泣いてしまいました。自分が両親に対して手を握ってあげることすらなかったことに後悔と自責の思いが溢れています。素敵な文章いつもありがとうございます。
Commented by toruiwa2010 at 2011-02-26 16:30
かがやきサン、こんにちは。
お久しぶり…ですよね?

休日だというのに泣かせてしまってすみません。
当分、こういうネタはありません。ハハハ。

親孝行について、公開・自責の思いがない人は
たぶんいないのだろうと思います。
Commented by かがやき at 2011-02-27 15:43 x
岩佐さん、こんにちわ。覚えて頂いてくださったようで恐縮です。投稿は久しぶりでしたがずっと読ませていただいてました。《親孝行について、公開・自責の思いがない人は
たぶんいないのだろうと思います。》また泣けてきそうです(笑&涙)。
Commented by toruiwa2010 at 2011-02-27 18:12
かがやきサン、こんばんは。

ゆうべ、妻が母の夢を見たそうです。
我が家では、私より妻のほうが母に
“近い”のです。
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