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岩佐徹のOFF-MIKE

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「有名キャスター 現地へ…~コメントへのお答えに代えて~」             11/03/15  

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読まれた方も多いでしょうが、夕方、こんなコメントがありました。(要約)

フジのAアナが直接現地に行ってリポートしていましたが、
広いロケバスにスタッフだけでガラガラ。
わざわざ行くのなら、少しでも救援物資を積んでそれを配り
「大変でしたね」と労ってリポートするぐらいできるだろうと。
インタビューでの金品のやり取りは、報道コードにでもかかる
のでしょうか?

連絡手段のないところに行くのであれば、少しでもその架け橋に
なるとか。報道のすることじゃないと言えばそのとおりですが、
悲惨さの垂れ流しばかり。報道陣であるとともに人であって
ほしいと思うのは無理なんでしょうか。


このほかにも、やれ服装が浮いていた、ブーツがどうだった、爪にはきれいに
マニキュアされていた、その手が汚れないように泥の中から拾ったアルバムに
さわっていた…ネット上に彼女を批判する記事やコメントが散見されます。

“いいがかり”に近いものが多く、とても賛同することはできません。
Ms.Aはアナウンサーではありませんし、フジテレビの社員でもありません。
それでも、一部で彼女の評判がよくないのは、OBとして嬉しくはありません。
私も、決して“味方”ではなく、プロの目から見た彼女について厳しい記事を
しばしば書いています。
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昨日のニュースを見て、ああ、彼女ならやるだろうな、と思いました。
“現場主義”の人ですから、とにかく行きたがるのです。
それは、非難されるべきことではありません。
“行動するキャスター”…いいじゃないですか。
ただし、昨日のリポートに“さすが”と思うものは何一つありませんでした。
仮にもジャーナリストを名乗るなら、それらしいところを見せてほしいです。
視聴者の一部にせよ“はしゃいで”いるだけと見えるリポートでは困ります。

名のあるキャスターが現地からリポートするとき、その仕事が成功するか
どうかは、先行取材していた記者の質にかかります。
リポートにふさわしい場所の選定、伝えるべきこと…ごくまれな場合を除けば、
キャスター自身が取材にあてられる時間など、ほんのわずかです。

インプットされたものを咀嚼して伝え、現地に入った者だけが分かる感覚を
最後に自分の言葉で語って締めくくる…それが精いっぱいでしょう。
質と量が大きく違うだけで、アメリカでもこの点は同じだと思います。

冒頭のコメント以外にも放送やインタビューの仕方にも不満が渦巻いています。

事件・事故の報道・取材はとても難しいところがあります。
70年代初め、飛行機の墜落事故が多発しました。
家族・遺族にマイクを向けるときは「ご心痛のところ申し訳ありません」と
お詫びしながらやったものです。
しかし、生ならそのまま電波に乗りますが、ビデオだと編集でカットされます。
厳しい環境にある人にマイクを向けるとき、気を配らないインタビュアーは
いないと思いたいです。

ちなみに、遺体安置場所などから中継するときは、リポートのあと、そちらの
方向に一礼することにしていました。先輩がやっていたのを見て学びました。
パフォーマンスと言われればそれまでですが、形で表さないと、見る人には
気持ちが伝わりません。

また、取材者が取材対象にものを渡す、あるいは、なんらかの便宜を図れば、
次の人も、その次もとなっていきます。
線引きが難しいし、肝心の取材ができません。
戦場カメラマンを考えたらどうでしょう。
飢えた子どもの写真を撮るなら持っているものをあげたらどうだ…と言っても
それは無理な話だし、筋が違いますよね。
避難所は寒いから自分が着ているダウンジャケットを置いて行くか?
これも違いますね。

NHKが昨日の日中から気仙沼市立病院の窮状を機会あるごとに伝えています。
報道が、仕事と“手助け”を両立させるのはあれが限界です。
あれだけやっても、国から救援の手は届かないのです。

コメントを書きこまれた方にはこうお答えするしかありません。

おっしゃることはよくわかるのですが、難しいです。

お断りするまでもなく、私はフジテレビの社員ではありません。
テレビ界にいるわけでもありません。
あくまで、その世界で仕事をしてきた者の一人として、分かること、
分かってやってほしいことを記事にしていることをご理解ください。

別件ですが、今日、NHKを視聴した中でアナウンサーが “喫緊“という言葉を
二度使いました。原稿を読んだだけだが、なぜ、こんな言葉を使うのだろうかと
思いました。
72歳の私がこの言葉を初めて聞いたのは、数年前、福田総理が使った時です。
政治家の発言をそのまま原稿にしたのなら仕方がないでしょうが、情報の中に
こんなに難解な言葉を使うのは非常識です。

“緊急”、“今一番大事”、“最も急がれる”…
いくらでも言い換えられるではないですか。
第一、貴局のアナウンサーの中には読めない人もいるのではないのか?
http://bit.ly/g9vwOW
by toruiwa2010 | 2011-03-15 20:02 | 放送全般 | Comments(10)
Commented by 遊び人の優さん♪  at 2011-03-15 21:07 x
岩佐サン、こんばんは!

…そんな事があったんですか。写真のMs.Aさん!

我が友人の1人はNHKの関連会社なので、先の話はモロモロ…。
(裏方さん目線で見ても…だそうです。しかも彼の仕事は音声関連で…。)

Commented by toruiwa2010 at 2011-03-15 21:14
遊び人の優さん♪サン、こんばんは。

先の話…何のことでしょう。
Commented by 遊び人の優さん♪  at 2011-03-15 21:19 x
> 先の話…何のことでしょう。

例の放送事故の事です…。
Commented by seiya at 2011-03-15 21:21 x
岩佐さん、こんばんは!

こういうときに「伝える」ことの難しさを感じますね・・・
テレビを見ている人は通常時ですら何万人相手に話しています。
その人それぞれ受け取り方が違います。
ましてや今回のようにもっと人が注目していて、もっと伝えるべきことが重要なときは本当に言葉に思いを込めなければ伝えられないと感じました。
Commented by toruiwa2010 at 2011-03-15 21:31
seiya くん、こんばんは。
伝えること…むつかしいよ。100点は取れない。
必ず、誰かが何かクレームをつけてくる。

次の面接に間に合うようにいくつかヒントを
メールします。
Commented by toruiwa2010 at 2011-03-15 21:32
遊び人…さん、ああ、なるほど。
Commented by m.matsuda at 2011-03-16 08:10 x
私のところも多少の(?)被害があったのですが。昨日辺りから電気が通るようになり(水道はダメです)余裕もできてネットに接続が出来るようになりました。色々と見てみました。で、考える。これって誰の為の物、何の為って?電話がかろうじて通じたとき、オーストラリアの友達から安否確認のの電話がありました。わかった事は、私達よりこちらの状況がわかっていた事、電池もなくてラジオも聞けない状況でしたから。我々より大きな被害を受けた方々は・・・何が欲しいか・・・
Commented by toruiwa2010 at 2011-03-16 12:29
m.matsuda さん、こんにちは。

電気も、ですが、水が出ないのも現代生活では
困りますね。我が家は、これから計画停電が始まる
“予定”になっています。準備ができる分楽です。

情報の伝え方…難しいですね。
Commented by ジャスパー at 2011-03-16 20:51 x
岩佐さん こんばんわ

丁寧にお答えいただき、ありがとうございます。

現地リポートの「?」はAアナだけではありませんし、
批難めいたことは軽々しく言うものではないと自戒しているのですが、このところ散見する「放送事故」や、N*Kなどの異様に偏った編成などに不信感を募らせていたので、思わず言葉にしてしまいました。

「何も知らないくせに!」と言われるのは承知していますし、携わる方々に不快な思いをさせてしまったら申し訳なかったです。

「伝える」ことの難しさは、こんな小さなコメントでも同じですね。

私はCNNを見続けています。同じ報道でも何かが違います。内容・捉え方・コメント、、、。現地の一枚一枚の写真に涙が止まりません。頑張れなんて軽々しく言えません。



Commented by toruiwa2010 at 2011-03-16 21:02
ジャスパーサン、こんばんは。
私の記事にあなたを責めている部分はないはずです。
書いているのはすべて一般論ですから、どうぞご心配なく。
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