ブログトップ | ログイン

岩佐徹のOFF-MIKE

toruiwa.exblog.jp

実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

「いよいよ UCL 準決勝~クラシコか、懐かしいなあ~」 11/04/25

d0164636_8421797.jpg

チャンピオンズ・リーグ(UCL)の準決勝1st legがいよいよ今週行われます。
マンチェスター・ユナイテッドvsシャルケ、バルセロナvsレアル・マドリードですか。
内田がいるシャルケの動向も気になりますが、やはり注目するのはクラシコでしょう。
UCLの準決勝でこの両チームが顔を合わせるのは2002年以来です。
このときも、マンチェスターUがベスト4の一角にいました。
しかも、残りの一つがドイツのクラブ(レバークーゼン)だったのは“奇遇”ですね。

オールド・トラッフォードには行ったことがないので魅力を感じましたが、“クラシコ”が
惹きつける力は半端じゃありませんでした。
きっと、プロデューサーが引退間近の私に気をつかってくれたのでしょう、“めでたく”
クラシコの担当になりました。いえ、“圧力”をかけた記憶は全くありません。ハハハ。
噂のカード、憧れのカードですから胸が躍りました。サッカー・アナなら分かるはずです。
もちろん、念には念を入れた準備をして、気合十分でスペインに向かいました。

気合が入る理由はカード以外にもありました。
準備の合間、よせばいいのにネット上をふらふらしているときに「クラシコなんだから
実況にはK氏を」的な書き込みを見てしまったのです。誰を指すか、リーガ・ファンなら
お分かりですね。ハハハ。
d0164636_8443190.jpg
本格的にサッカー中継にかかわっておよそ10年の間に、いくつかマグニチュードの
大きな試合を経験していました。
ミランダービー、イタリアダービー、ユーロ96のイングランド対スコットランド、決勝:
ドイツ対チェコ、ユーロ2000のQF:フランス対スペイン、決勝フランス対イタリア…
ですから、“クラシコだから”と言ってビビることはないのですが、書き込みのせいで、
別のプレッシャーがかかってしまったのです。
なにしろ、あちらは“カリスマ”と呼ばれる人気アナウンサーですし、こちらは呼ばれ方
からして“岩佐爺”ですもんねえ。ハハハ。
「俺は俺のやりかたでやるしかないもんなあ」と思いつつ家を出たのです。

3年連続のスペインでしたが、この時はいつものホテルではなく、おそれ多くも、国王の
名前を冠したHOTEL REY JUAN CARLOS(ファン・カルロス国王ホテル)という、少々、
“居心地”が悪いほど豪華なホテルでした。ハハハ。

この時の私は、もうひとつ厄介な仕事を頼まれていました。
カンプノウ周辺でサポーターたちにインタビューすることです。いえ、日本語ならなんの
問題もないのですが、ディレクターの指示は“スペイン語でやって下さい”でした!
日常の挨拶と数の数え方ぐらいしか知らないのに無茶を言うなと思いましたが、言っても
聞き入れる相手ではないので、コーディネーターに頼んで文章を作り、それをカタカナに
してもらって懸命に丸暗記しました。
d0164636_8462360.jpg
「どちらが、何点差で勝つと思うか?」、「あなたにとってクラシコとはなんですか?」…
他愛のない質問ですが、現地の言葉で、相手に通じるように話すのは容易じゃありません。
フレンドリーなスペイン人のおかげで役目は果たせましたが、放送席に到着したときには
もう、軽い“疲れ”を感じていました。ハハハ。

気分は高揚しているのですが、少し、気がかりなこともありました。
サッカー好きとしては、せっかくのビッグ・マッチですから、両チームともにベスト・
コンディションで戦ってほしいのですが、この日はケガやサスペンションで両チームの
主力が欠けていたのです。
惜しまれたのは、好調と見ていたリバウドの欠場でした。リーガの第35節:セルタ戦で
足のケガを悪化させたのですが、この試合で後半16分までに3人の交代枠を使い切った
レシャック監督は、足を引きずるリバウドをベンチに下げることができなかったのです!

さすがに、温厚な私も頭にきました。もちろん、“アナウンサー・岩佐”はそんなことは
言いませんが、“もう一人の岩佐”は「何やってんだ。俺のクラシコをどうしてくれるんだ。
お前なんかクビだ。クビ、クビーッ!」と思い切り毒づいていました。ハハハ。
d0164636_952538.jpg
予想通り、スタンドはものすごい盛り上がりでした。
発煙筒の煙がピッチ上に流れ込む、騒然とした雰囲気の中でキックオフ。

…試合は2-0でアウェーのレアルが勝ちました。
1点目は千両役者:シダンの芸術的なループ・シュートでした。
右サイドのラウールから絶妙なスルーパスを受けたジダンがDFのタックルを受けながら
ループ・シュートしたボールがGKの手をはじいてゴール右隅に飛びこんだのです。
DVDで聞く私の声も裏返っています。ハハハ。
d0164636_911915.jpg
d0164636_914090.jpg
d0164636_915473.jpg
1-0のまま終わっていればよかったのですが、ロスタイムに、途中出場のマクマナマンが
2点目のゴールを決めたとき、このSFは勝負あった…という感じでした。すくなくとも
強い思い入れを持ってアジアから来た一人のアナウンサーにとっては。ハハハ。

この日の試合でもレシャックの采配には首を傾げたくなりました。
前日の会見で両監督ともにこう言っていたのです。
「第1戦では何も決まらない。すべてはサンチャゴ・ベルナベウで決着する」と。
にもかかわらず、1点先行されたあと、ディフェンスを二人にしてしまったレシャックの
選手起用は、まさに“明日はない”という戦い方で、言っていたことと矛盾しています。
デルボスケにしてみればまったく考えもしなかった形で「カンプノウで(ほぼ)結論が出て
しまった」わけですから、笑いが止まらなかったのではないでしょうか。

試合の後、地元紙の取材を受けました。
その際、解説の野口さんや杉山茂樹さんの受け売りで「序盤のチャンスで1点でも取れて
いれば違った展開になったと思うが、バルサは、悪くても引き分けると思っていたから
この結果は意外だった。選手は、特に前半はよくやったと思うが、分からないのは監督の
采配ぶりで、結果として、バルセロナのチャンピオンズ・リーグは終わってしまった。
来週はマドリードに行くが、一体全体どうすりゃいいのか」と話しておきました。

アナウンサーは(解説者もそうでしょうが)普段から、ひたすら「いい試合に関わりたい」と
願っているものです。
“いい試合”は必ずしも“いいカード”ではなく、“結果として内容のいい試合”のことで、
こういう試合を担当できたとき“当たった”と言います。
人によるでしょうが、“当たっている同僚”に対しては羨望とジェラシーを感じるものです。
程度の差はあっても、スポーツ・アナはみんなそうです。否定する奴はウソつきです。
ハハハ。

このときまで、私は98年UCLファイナルのレアル対バイエルンを担当した後輩アナに、
年甲斐もなく激しいシットを抱いていました。
彼は「岩佐さんだってユーロの決勝とかあるじゃないですか」と言いますが、その内心は
「へへ、こればっかりは追いつけないでしょう」とほくそえんでいたに違いありません。
この商売を長くやっていればそれくらい分かります。ですからますます悔しいわけです。

しかし諸般の事情でこの年のクラシコを2戦とも担当すると決まったとき「ザマァ…」
じゃなかった、「ようやく積年の恨みを晴らすチャンスが来たぞ」と思ったものです。
そのクラシコがこんなことになってしまっただけにレシャックへの恨みは深かったのです。
ハハハ。

今回はリーガ、国王杯決勝での対戦もつい先日でしたから、クラシコ4連戦になります。

人気ブログランキングへ

d0164636_1032692.jpg
by toruiwa2010 | 2011-04-25 09:12 | サッカー | Comments(0)
名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。