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岩佐徹のOFF-MIKE

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Archives 「2003 Roland Garros~カード選択&アラカルト~」    11/05/28

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これでも、結構 忙しくて(ハハハ)、ローラン・ギャロスは錦織、森田の試合を
少し見ただけですが、日程の消化は順調のようですね。
ナダルが苦しんでいます。年齢的に、力が衰えることは考えにくいですから、
体調が万全ではないのでしょうか?2週目に入ったら、調子が上向くことを
祈りたいものです。今大会 一番見たい試合は誰が何と言ってもチャンピオン・
ナダルvs絶好調・ジョコビッチですからね。ハハハ。

クライシュテルスが負けました。きっと陣営も“想定内”だと思います。
会見でさばさば話していたというのも彼女らしいです。
シャラポワが復活しているのはうれしいことです。ただ、このコートでは
2週目に残れたら上出来でしょう。期待はウインブルドンです。
ウォズニアッキがハンチュコバに敗れました。まだ安定しないNo1ですから
ありうることだったでしょう。

今日で、男女ベスト16が揃いますね。

「ローラン・ギャロス4日目」2003.05.29


ローラン・ギャロスでは朝8時半からプレスのための送迎バスが運行されています。
いくつかあるオフィシャル・ホテルから会場まで運んでくれるのですが、バスと言っても
ミニですから、ドライバーを除けば8人しか乗れません。続けて来ることもありますが、
普通は一台逃がすと長く待たなくてはいけません。
外国のプレスは結構“ずうずうしい”のが多くて、後から来ても平気で先に乗りこんだり
しますから、油断がなりません。ホテル前の路上で微妙な“ポジション取り”が行われる
こともあります。ハハハ。
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乗れれば、多少 混んでも20分ぐらいで会場に着きます。乗れない場合は、次を待つか、
5,6分のところにあるメトロの駅まで歩いて地下鉄にするかということになります。
降りてから10分ぐらい歩くことになりますが、天気さえよければこの時期のパリの朝は
空気が澄んでいて快適です。トータル30分弱で行けますから、私は時々あえて歩く方を
選ぶことがあります。

ただし、今年は必ずパソコンを持っていかなければいけませんので、腰の悪い私には少々
きついところもあります。詳しく調べてもらってはいないのですが、だいぶ前に「脊椎と
脊椎の間のクッションが磨り減っている」と言われたことがありますから、重いものを
背負ったり持ったりすると、翌日は間違いなく背中から腰が痛むのです。
腕で抱えていると、少し負担が軽くなるので、いわば、だましだまし運んでいる状態です。
どうせラップトップにするのならもっと軽いものにすればよかったのですが、買うときは、
場所を取らないことだけを考えていて持ち運ぶことは頭にありませんでした。ハハハ。
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ところで、日本でご覧になっていてカードの選び方に疑問をお持ちの方も多いと思います。
これがなかなか難しく、いつもプロデューサーがアタマを悩ませるところです。
高い放映権料を払っている各テレビ局は、「どの試合を(テレビカメラのある)どのコートに
入れてほしい」と注文を出します。大会側が調整した上で翌日の予定が決まるのです。
この場合、日本選手の試合はセンター・コートなどでない限り、大体希望が通るのですが、
スター同士の試合などは簡単ではありません。

たとえば、アメリカの有名選手の試合はほとんどが各コートの4試合目に組まれています。
それは、遅ければ遅いほどアメリカ時間はお昼に近くなって視聴率が期待できるからです。
それならWOWOWも主張すれば、と思われるでしょうが、払っている金額に太刀打ち
できない差があって、“発言力”にも違いが出てくるのです。ハハハ。

ウインブルドンでは、途中で帰るお客さんが切符をリセール(安い料金で再販売します)に
まわします。この切符を狙って会場の外に列を作るファンの姿は一種の名物です。
しかし、アメリカのテレビの強い要求で有力カードが遅い時間に組まれるようになって、
観客がなかなか帰らず、リセールに回る切符が少なくなっているという記事を読みました。
おい、アメリカーッ!という感じですよね。ハハハ。

'92、'93年頃は放送時間を延長することもザラでしたが、今はさまざまな番組にそれぞれの
視聴者がいらっしゃいますから、それは出来ません。それを考えるとカードを選ぶ場合、
放送終了までに試合が決着していないと視聴者に叱られますから、どうしても各コートの
第1-2試合しか選べないのです。昨日、私が実況したコリアの試合は第2試合でしたが、
ファイナル・セットにもつれ込んでいたら、それでも入らなかった可能性がありますから、
油断は出来ません。

そして、昨日の放送がもしライブだったら、チャンvsサントロ、ガスケvsラペンティの
好カードやセレス、ロディックが敗れるところがお届けできたと思います。
しかし、それはあくまで結果論で、もし、それらの試合を選んでいたら、すべての試合が
決着しないまま放送が終わってしまうこともありえたわけです。

現在、社員ではありませんし、代弁する立場でもありませんが、WOWOWにしてみると
“賭け”に出る事は難しいだろうと、この業界に長くいる者としては理解ができるのです。
あくまで私個人の意見ですので、これを根拠にWOWOWに苦情をおっしゃらないように
お願いします。契約を解除されてしまいます。ハハハ。

杉山が試合をしている時に1番コートに出かけました。
ビジュアル対決、ハンチュコワvsハークルロードを見るためです。行ってみて驚きました。
プレスのスペースが、私と同様「おじさん化」した記者で満員なのです。
実はプロデューサーは杉山かこのカードかで悩んでいましたが、結果的には「杉山」で
正解でした。3時間8分の、女子としては超ロング・マッチでした。
(Harkleroad d.Hantuchova 76/46/97)
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スコアから見て接戦のようですが、両者あわせて167エラー…内容的には見るべきものが
少ない試合になりました。次が私の担当試合でしたから、見ていて相当イライラしました。
顔合わせだけを見て内容を予測することがいかに難しいかの証でしょうかね。

そして、夜はひとりでチャンピオンズ・リーグの決勝を見ました。
仕事をしながらだったので、細かいところは分かりませんが、前半はなかなか面白かった
と思います。当事者たちは気にもしないでしょうが、イタリアのサッカーはつまらないと
“サッカー通”を気取る人たちに嫌われる中で迎えたイタリアのチーム同士の対決。
'91年から関ったセリエを通して、イタリアのサッカーが好きな私にとっては気が気では
なかったのですが、前半をチョコチョコ見た限りではほっとしました。
PK戦でミランが勝ちましたが、私は90分が終わったところでやすむことにしました。
あくまでテニスのために体調を整えるのが私の仕事ですから。ハハハ。

そんなわけで、WOWOWのチャンピオンズ・リーグは終わりました。(註:契約終了)
同時にこれで、WOWOWのサッカー放送の一時代が終わったということになるのでしょう。
寂しいですが、この業界にいるとこんなことは何度も経験します。
問題はこのあと、来年のユーロまでをどうつないで行くか、です。
それは私たちが考えることではなくWOWOWが社として考えてくれることです。
果たして、視聴者や私たちの気持ちにどうこたえてくれるのか、私は祈るような気持ちで
待つことにします。

おまけ:街で見かける広告

地下鉄で会場に来る道すがら見かけて、いつも「セクシーでおしゃれだなあ」と
感心している広告をどうぞ。
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「ローラン・ギャロス6日目」2003.05.31

今日は「アラカルト」について少しお話しましょう。
私の放送は実況・解説者とのやり取り、ちょっとしたこぼれ話で成り立っています。
サッカーのようにこぼれ話を入れにくい、展開の速いチーム・スポーツもありますが、
基本的には担当しているどの種目でも同じです。

実況のテクニックや解説者との会話は経験で自然に身についてきますし、努力によって
レベルを上げることもできます。
しかし、“こぼれ話”となると経験や努力ではカバーできない部分があります。
まず、情報を集めるための膨大な時間が必要です。この段階で「とても、そんなことは
やっていられない」と思うタイプの人には向いていません。ハハハ。

私自身は、“スポーツ放送にちょっとしたユーモアは不可欠だ”と考えるタイプてから
「やってられない」などとは思いません。こつこつ、ある種マゾヒスティックに(ハハハ)
いろいろなソースを探し回ります。
そして、集めたネタを放送の中で使えるときを待つわけです。

テニスの場合、チャンスはネタを持っている選手の試合を担当する時しかありません。
使えないまま、ひとつの大会が終わってしまうと、次の大会まで待つことになりますが、
話によってはどんなに面白くても、その試合でなければ、あるいはその大会でなければ
使えないものもあります。ですから、折角 時間をかけて探したネタでも放送されないまま
消えていくものがたくさんありました。
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あるとき、テニスの制作を請け負ってくれているウッド・オフィスの名取ディレクターと
雑談をしていて「もったいないんだよねェ」と話しました。
そこから「だったら、いっそのことコーナーを作りませんか?」という話になったのです。
“ひょうたんから駒”でした。

2000年全米からスタートしたこのコーナーのタイトルは、初め「クリッピングス」でした。
意味は「切り抜き」です。当日の新聞から面白い話を見つけるのが基本でしたから。
英語圏の全豪までは同じコンセプトでやれましたが、全仏となると、そうは行きません。
母国語に強い誇りを持っているフランスは、英語の情報を得ることが極めて難しい国です。

第二外国語はドイツ語でしたし、フランス語はまるでダメ。ハハハ。
そして、このコーナーは“私が読んで”面白いと思ったものをご紹介して初めて成り立つ
わけですから、「地元の新聞を読めないのでは無理だなあ」と思わざるを得ませんでした。
しかし、「なんとかしましょうよ」という制作陣の粘りに負けて続けることになりました。
みんなでいろいろアイデアを出し合った結果、過去のポスター、選手が出演しているCM、
各種雑誌から探した話題などで何とかなりそうでした。
ただし、「切り抜き」とは少し違うな、ということで「アラカルト」に変えたのです。
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私が「ちょっといい話」的なものに興味を持ったきっかけはこんなところにありました。

初めは、スポーツとはまったく関係ない話でした。月間文芸春秋に載っていた昭和天皇の
エピソードです。
皇室では、折りにふれてマスコミ用の写真を撮りますが、ある時、御用達のカメラマンが
知り合いを助手にやとって御所に伺いました。当時、フラッシュはストロボ電球を使って
いたために助手が必要だったのです。
陛下がお好きな将棋をさしているところをテーマにすることになりました。

カメラマンが「恐れ入りますが、私が『結構でございます』と申し上げますまでお動きに
ならないでください」とお言葉をかけて撮影に入りました。
ところが、慣れない助手が緊張したからか、ストロボが破裂して粉々になったかけらが
おそれ多くも陛下の背中や盤上に降り注ぎました。
大慌ての側近やカメラマンたちが飛び散ったかけらを片付ける中でふと気づくと、陛下は
まだ、右手で駒を盤の上に置いた状態で微動だにしておられなかったのです。

陛下にしてみれば「結構と言われるまでは」というお気持ちだったのでしょう。
お人柄が伝わる話でした。

この部分は、メジャー・リーグに関するもうひとつのエピソードですが、
近く書く予定のエントリーとかぶりますのでカットします。すみません。


どちらも手元に資料がなく記憶を頼りに書いていますので、細かいところで間違いがある
かもしれませんが、この二つの話は長く私の頭の中にとどまって離れず、いつの間にか
私の放送のベースになるようになったのです。

おかげさまで「アラカルト」は好評でした。
実況のことは何も言われず、こちらをほめられることが多く、いささか
気分を害しましたが。ハハハ。


おまけ:明日早朝 UCL決勝

舞台はウエンブリーです。
1966年にイングランドがワールド・カップで優勝したときの会場。
そして、私にとってはユーロ96の舞台として懐かしい場所です。
決勝はドイツvsチェコでした。
ドイツにベテランのクリンスマンやザマーがいて、チェコには
若き日のネドベドがいました。
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当時のウエンブリーは築43年…途中で止まってしまうのではないかと
心配になるようなエレベーターの中でフリットと隣り合わせになり、
短い会話をしたこともいい思い出です。
2003年から改築が始まったのですが、大きく変わったようです。
昔のスタジアムと90度 向きが違うはずです。
FAカップ決勝のとき、日差しの関係でテレビがとても見にくいことが
不評だったとかで、それを避けるためだと聞きました。

おまけ2:カルガモ続報

5月24日に最初の卵を産み、翌日の朝にはなくなっていましたが、
午後になって2個目を産みました。
以後、産んでいません。すくなくとも、私たちに見えるところには。
親ガモの姿は見かけますが、一つだけさびしく“放置”されている
卵には見向きもしません。

この一つが実は“ダミー”で、ほかの場所でいくつか産んでいれば
いいのですが。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-05-28 09:55 | テニス | Comments(8)
Commented by kanada at 2011-05-28 12:43 x
おはようございます。いよいよ決勝ですね!岩佐さんはどちらが勝つと思いますか?
Commented by toruiwa2010 at 2011-05-28 12:52
kanadaさん、そして、ほかのMan Uファンのみなさん、
申し訳ないけど、2-1でバルサだと予想させてもらいます。
うらみっこなしで、お願いします。ハハハ。
Commented by pon at 2011-05-28 21:57 x
岩佐さん、こんばんは。
実況はもちろんですが、アラカルトのコーナーも大好きでした♪
今は、スタンドを映した時に有名人などが見えても触れないので、
誰だったかな~と思いながら見てます。昨日の放送では、
何度かベン・アフレックらしき男性が映っていました!?
ナダルは、今大会はいつもと違う感じなので毎試合ドキドキです。

カルガモの卵は、台風が接近中ということもあって心配ですね。
Commented by toruiwa2010 at 2011-05-28 22:18
ponさん、こんばんは。

アナウンサーによっては映画を見ない人も
いますから、ベン・アフレックでもわからない
ケースは十分あるでしょうね。
昔、柳さんに先を越されたことがありました。
全米で、ブルース・ウイルスだったかと。
Commented by しょう at 2011-05-29 00:51 x
岩佐さん、こんばんは。
私もアラカルトのコーナーが大好きでした。
当時は深く考えていませんでしたが、
視聴者のツボにピタッとはまるエピソードばかりだったのは、
岩佐さんの情報収集能力とセンスがあってこそ、だったんですね。
タブロイド的な話題もあったりして、とても楽しんでいました。

それから、ponさんもおっしゃっているスタンド有名人情報、
最近は本当に触れてくれないのでイライラしてしまいます(笑)。
WOWOWテニス実況を聞きながら、
岩佐さんだったらな〜と思う日々を過ごしています。
特に錦織選手の試合を岩佐さんの実況で観戦したかった!
他のアナウンサーの方は、どうも思い入れが強すぎるのか、
客観的な目線ではないような気がしてしまうのです…。
それから、柳さんをさばけるのは岩佐さんしかいないでしょう…。
Commented by toruiwa2010 at 2011-05-29 06:48
しょうサン、おはようございます。

テレビの前で皆さんがクスリと笑うところを
想像しながらネタを探しました。ハハハ。
思い入れは誰にもあるものです。
巨人嫌いだった私は、それを悟られないように
巨人寄りと聞こえる放送をしたものですが。ハハハ。
Commented by megaptera at 2011-05-29 14:31 x
岩佐さんはじめまして~ 
普段は拝見するだけですが、アラカルトの懐かしさに思わずコメントさせていただきます・・・ドキドキ
始まったころの「ぼんどではありません」の前置きに吹きだしたことを思い出します。岩佐さんの実況は各選手のドラマとテニスへの愛情が感じられて、毎回楽しみでした。柳さんも落ち着いた声質に私は好感を持っておりましたが。遠藤愛さんの解説も好きでしたね。
昔、本をお書きになりましたよね。視聴者プレゼントになっていたとき、
応募しました・・・外れましたけど。読みたかったです。はは。
Commented by toruiwa2010 at 2011-05-29 15:51
megapteraさん、こんにちは。

今となれば書き直したいところがたくさんあって
お粗末な本です。ハハハ。

旧ブログ( http://blogs.yahoo.co.jp/toruiwa2006 )の
カテゴリ「WOWOWの岩佐ですが なにか?」で
読むことができます。よろしかったらどうぞ。
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