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岩佐徹のOFF-MIKE

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「自然への畏怖:被災地~単純な恐怖ではなく…~1」         11/05/30

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水曜日に、東北の被災地を訪ねました。少しでも見ておきたかったからです。
もちろん、“見物”といった不謹慎な気持ちではありません。かつて、ほんの少しですが、
報道に関わった者の一人として、この災害の発生当初から “実際に見なくては”という、
強い思いと衝動に駆られて機会を待っていたのですが、ようやく実現したのです。
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“つなげよう 日本”のステッカーを貼った東北新幹線“はやて”は大宮から仙台まで
ノンストップです。新幹線はかなり内陸を走りますから、津波はもちろん、地震による
被害の跡もほとんど見えず、緑がいっぱいののどかな田園風景が左右に広がっていました。
しかし、仙台駅が近づくと、民家の屋根のブルーシートが目につくようになりました。
1995年、阪神淡路大震災のあと、2月12日に訪れた神戸一帯を思い出します。

今回の地震と津波は、発生が昼間だったことで被害がかなり抑えられた面があります。
同時に、各種メディアを通して、私たちは様々な映像を目にすることになりました。
私の脳裏には、宮城県名取市の映像が強烈に焼き付いています。
結果として失われた人命や家財を考えたら、ほかの港町を襲った津波のほうが破壊力が
はるかに大きかったのだと思います。しかし、がれきをのみ込んで、巨大な龍のように
身をくねらせながら畑の上を“走って行く”津波の映像のインパクトは強かったのです。
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今回、まず訪れることを決めたのはその名取でした。仙台の少し南に位置する町です。
仙台から常磐線に乗り換えました。
乗り合わせた地元の人の会話が聞こえてきます。聞き耳を立てているわけではないのに
“津波”“余震”“流された”“行方不明”…そんな単語が耳に飛び込んできます。
被災地のど真ん中でもない場所ですが、交わされる会話の中にそれらの言葉がまるで
普通名詞のように混じっていることにこの災害の大きさを感じました。

15分ほどで着いた名取の駅はエスカレーターが故障している程度で、ほかに“被害”と
思われる個所はありませんでした。改札口は駅の高い位置にあり、そこから見渡しても
普通の町並みが見えるだけで、津波に襲われた場所らしきところは見えません。
タクシーを頼むことにしました。

興味本位で来た…と受け取られることが怖かったのですが、行きたい場所の話をすると、
運転手さんは「分かりました」と言って車を発進させました。
少し走ると、やはり、大きな傷跡が目に入るようになりました。
話によると、地震の被害は3月11日より4月7日の余震のほうが大きかったそうです。
最初の地震でダメージがあったからでしょうが。
そして、津波も第一波がそれほどではなく、一度逃げたあと、貴重品などを取りに戻って
第二波に流された人が多かったということでした。
新聞や週刊誌では読んでいた話ですが、現地で聞くと現実味が増します。
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突然、“荒涼”とした風景が目に飛び込んできました。津波が蹂躙した畑の跡です。
「かなり片付いてますけどね」と運転手さんが言う通り、津波が引きずっていた物凄い
量のがれきや車は大部分が処理されていました。
映像を見たとき、津波が土手に当たってしぶきを上げていたことを覚えています。
町を南北に走る仙台東部有料道路の土手です。
盛土されているこの道路のおかげで多くの人が助かったそうです。海岸から4キロほど、
太平洋から 遮るものがほとんどない名取平野を突っ走った津波はここで初めて“抵抗”に
遭ったのでしょう。
400-500メートル先だと思える道路まで、見渡す限り荒れた灰色の土地が続いていました。
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            画面を左右に横切っているのが有料道路

帰りの電車の時間まで余裕があったので、仙台空港まで行ってみました。海からの距離は
わずか数百メートルです。
空港ビルから撮影された映像には、海水が、車だけでなく、ヘリコプターや小型飛行機を
押し流すところが映っていました。まさに、“息をのむ”光景でしたが、海からの近さを
見ると分かるような気がします。
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周辺には住宅がかなりあったそうですが、形だけ残っている家屋はわずかな数で、しかも
中はがらんどう、破壊し尽くされていました。
確かに人が暮らしていたはずなのに、その痕跡が感じられない怖さがあります。

仙台に戻り、腹ごしらえをしたあと、石巻に向かいました。

“日帰り”という制約があるため、出発前から、訪れるのは名取と石巻に決めていました。
マスコミが大勢いそうなところはうっとうしいのと、被災者が実際に復興に向けた作業を
しているところは用がない者が行ってはいけないと思ったのです。

以下、明日に続きます。


カルガモ:卵の怪…の続報

やはり、卵が自分で動くわけはなく、人間の仕業でした。
昨日の午前中、管理人室に小さな女の子が“自首”してきたそうです。
観察しやすいように…ということでした。やれやれ。
やってしまったことは残念ですが、“真相”が分かってよかったです。

昨日から今朝にかけては全く動きがありません。
昨夜8時には、台風の影響で強い雨が降る中、暗い池の中央付近から
じっと、茂みの方を見つめる“カップル”の姿がありました。
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       今朝の様子 卵は左手前に

去年、9羽のヒナが産まれる前も、池の中に卵が一つあったそうですから、
もしかすると、今見えている一つは“ダミー”かもしれません。
で、実際は、茂みの中で卵が1日1個ずつ順調に増えている…という
私の“仮説”が当たっているといいのですが。

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by toruiwa2010 | 2011-05-30 08:34 | 岩佐徹的考察 | Comments(5)
Commented by えそらいろ at 2011-05-30 13:14 x
被災地に行かれたのですね。

私も、この名取の津波と、
福島原発1号機の建屋の骨組みが剥き出しになった姿の第一報とが、
今回の地震の報道の中で最も衝撃を受けた映像でした。

波があらゆるものを飲み込んで、さらに畑のビニールハウスを、
まるでプチプチを潰すかのようにぺちゃんこにしていくのを見て、
人間の営みはなんと小さく脆いものだったのかと思い知らされる気がしました。

見渡す限りの灰色の土地、実際に行かれて感じられたものは
とてつもなく大きかったのではないでしょうか…
いつもに比べ、言葉少ななブログから、かえってそのことが伝わってくるようでした。
Commented by ふぇでらーが好きなふぇでらー at 2011-05-30 16:32 x
こんにちは、岩佐さん。

足を運ばれたのですね。「物見遊山」を警戒して足を運ばない人もいらっしゃるようですが、個人的には被災地へ支援で入っていた人間からすると、すでに計画停電も無いしスーパーにヨーグルトが普通に並ぶようになって災害の風化が表面化している東京エリアの人や、元々距離が離れていて「実感」のわかない西の方々でお時間のある方は実際に機会を作って足を運んで「そこで何が起きたのか」を目の当たりにしていただきたいと個人的には考えます。

岩佐さんのようにBLOGで情報や気持ちを多くの方に伝えてくださる事は、支援の輪が途切れないようにする為にも不可欠です。被災地へ出向き、そして情報を発信する事はとても意義深い事だと考えます。

GoogleEarthでも、すでに被災後の景色に画像が変っていて、三陸から北茨城辺りまでの津波による被災が確認できます。

Commented by ふぇでらーが好きなふぇでらー at 2011-05-30 16:32 x
岩佐さんは新幹線で移動されたようですが、高速道路を走ると未だに「バンプ」する部分が残りますが、東北道も常磐道も震災後の開通後はこの「バンプ」がもの凄く沢山有りましたが、現在では路面の切削補修も進み、100km/hでの走行も安全にこなせるようになりました。新幹線も被害は実は結構あって、詳細は雑誌:鉄道ファン2011・6月号の80ページにあります。

すでに震災から2ヵ月半が経過し、復興へ向け被災地は動き出していますが、未だ10.000人以上の行方不明者が取り残されている事もこのBLOGにたどり着いた方々には忘れないでいただけたらと思います。

岩佐さんの続報、お待ちしております。
Commented by toruiwa2010 at 2011-05-30 18:20
えそらいろサン、こんばんは。

テレビ画面にくらべ、たてXよこプラス奥行きという
立体感を持った現実はインパクトが違いました。

いつもに比べ、言葉少ななブログ…
“取材”の時間が少なく、材料もうわべだけなので
責任を持った文章を書くには限界がありました。
Commented by toruiwa2010 at 2011-05-30 18:23
ふぇでらーサン、こんばんは。

我慢強い被災者の皆さんのことを考えると、
“ひけめ”を感じる部分はどうしても残ります。
しかし、そこに行って現実を見ることは決して
無駄ではないと思いました。

いろいろ、情報の提供、ありがとうございます。
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