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岩佐徹のOFF-MIKE

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「200,162,300-30-100 etc~MLBに見る数字たち~」             11/06/30

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メジャーのペナント争いが本格化してきました。
黒田は相変わらずツキに見放されて気の毒な状態ですが、イチローと松井はとりあえず
ピンチを脱したかに見せます。福留もなんとか踏ん張って2割8分台をキープしています。
戦列に戻った西岡がまだ力を発揮できないで知るのが最も気になるところでしょうか。
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さて、メジャーでは、“タイトル”以外にも評価の対象になる個人の数字があります。
公式戦はあくまで優勝を争うものであって、個人の成績は二の次ですが、一定の数字を
クリアすると「よくやったね」と言われるのです。誉められるだけではありません。
選手の多くが契約の中にさまざまなインセンティブ条項を持っています。カテゴリごとに
あらかじめ球団との間で合意した数字を超えたらボーナスがもらえるのです。
名誉も大事ですが、お金も大事です。ハハハ。

間もなく球宴というこの時期に、MLBでよく聞く数字について書いておきたいと思います。
過去に書いたものとかぶる部分もありますが目をつぶって下さい。ハハハ。


200
この数字はいくつかのカテゴリで目標になりますが、分かりやすいのはヒットの数です。
イチローが10年連続でクリアしました。立派ですね。
メジャー全体を見ても、昨シーズン200安打を達成したのは2人しかいません。
連続となると、“現在進行形”なのはほかにロビンソン・カノー(2009-10 )だけですから、
いかに難しいことか分かります。

投手にとって「200」は二つの意味で大事な数字でしょう。
投球イニングスと奪三振です。
ローテーションに入って故障なく過ごすことができれば、およそ180日間のシーズン中に
先発するのは34~35回です。
メジャーでは中4日が基本で、日本のように“1週間に1回”はあり得ません。ハハハ。
放送に出てくる“クオリティ・スタート”がノルマとしている投球回数は6回ですから、
34x6=204…つまり、先発ローテーションに入る投手にとって200イニングスはmustの
数字になります。
2010年は、両リーグあわせて45人がこの数字をクリアしました。チーム平均で1.5人しか
いないことからみても、やはり難しいことが分かります。
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投手にとって、200奪三振は投球イニングス数以上に大きな勲章です。
両リーグで15人しか達成できませんでした。しかも、パワー・ピッチャーの基準である、
奪三振が投球回数を上回ったのは212回1/3で231三振を奪ったサンフランシスコ・
ジャイアンツのリンスカムを初め8人にとどまっています。

162
言うまでもなく公式戦の試合数です。
去年、全試合出場を果たした選手は両リーグあわせても2人しかいません。
その一人だったイチローも先日、ラインナップから外れました。タイミングから考えて、
“不振をきわめていた”からでしょうが、メジャーの場合には、けがをしていなくても、
打撃が好調でも、首位を争う大事な試合でも、あるいは、チームに欠かせない選手でも
休ませることがあります。“occasional rest”と言います。

日本なら、「あの選手を見るために高い金払ってきたのに」と怒り出す観客もいそうですが、
選手寿命を維持するため、適度な間隔をおいて休養を与える…メジャーらしい考え方です。
これがあるために、全試合出場選手の数は限られてしまうのです。

「公式戦は“優勝”を争うもの、個人成績は“二の次”」と書きました。
2010年は、たまたま全チームが全試合を消化しましたが、仮に、雨で流れた試合が残って
いても、その試合の勝敗がプレー・オフ出場チームの決定に無関係ならば、未消化のまま
シーズンを終えてしまうのがメジャーです。

ぴったりの例を探すのは手間がかかるので、2005年シーズンで見てみましょう。
1位・ヤンキース対2位・レッドソックスが最終日に予定されていました。差は1ゲーム、
レッドソックスが最終戦に勝てば同率首位…と思いきや、たとえ勝っても、対戦成績での
負け越しがすでに決まっていたため、地区の順位は動かないことになっていました。
さらに、レッドソックスは勝っても負けても、或いは試合が流れてもワイルド・カードで
プレー・オフに出場することが決まっていました。この場合は、たとえ最終日の試合が
雨で流れてもそのままになっていたはずです。

161試合を終わった時点で、ロドリゲスが48ホーマー、オルティーズは47本と激しい
ホームラン王争いをしていましたが、最終戦で追いつき、追い越せる可能性が十分ある
オルティーズも、試合が流れたからと言って、文句は言わなかったでしょう。あくまで、
“仮に”の話ですが。ハハハ。
そして、意地悪い言い方をするなら“イチローが199安打”でもレギュラー・シーズンは
“はい、それまでよ”なんです。ハハハ。

300-30-100
もちろん、打率3割、30ホーマー、100打点です。
打線の中軸を打つバッターなら毎年かならずと言っていいほど目標に掲げる数字です。
去年、メジャー全体で6人が目標を達成しました。ホームランを30本打てば、打点は
限りなく100に近づきますから、この二つのクリアはそれほど難しくないのでしょうが、
ホームランと打率の両立はハードルが高いようです。
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それを考えたら、過去10年間、毎年、300-30-100を軽々とクリアしてきたプホルスは
スケールがケタ違いの選手と言っていいでしょう。
“マッチョ”が好きなアメリカではこういう選手こそがリスペクトされるのだと思います。
これだけの選手なのに、所属がマリナーズでも、ヤンキースでも、レッドソックスでも
ないために、年間数えるほどしか見られない日本のメジャー・ファンは実に不幸です。

30-30
ごく限られたバッターたちが狙うのは「30-30」です。
30ホーマーと30盗塁で、パワーとスピードを兼ね備えた選手の証しになり、達成すると
“30-30クラブ”と呼ばれるエリート集団に入ることになります。
去年はゼロ、2001年からの10年間でも、のべ16人しかいません。そんな中で、元広島
カープのソリアーノ(CHC)が4回達成しているのは見事としか言いようがありません。

“30-30”がそれほど難しいにもかかわらず、アレックス・ロドリゲス、バリー・ボンズ、
カンセコ、ソリアーノの4人は、更にその上の「40-40」をやってのけているのですから
素晴らしいですね。
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その意味では今後のマット・ケンプからは目が離せません。
彼が所属するドジャースは、日本時間の昨日の朝、ちょうど半分の81試合を終えました。
打率 .332 22HR 63打点21盗塁
まさに40-40ペースです。
もしかすると、300-30-100と40-40?の両方をクリアするかもしれません。

35-35
こだわったり、目標にしたりする数字ではありません。
かなり前に一度書いたので覚えている方がいるかもしれませんが、意味がすぐ分かる人が
いたら脱帽です。ハハハ。
1970年代後半にメジャーを取材し始めた頃、よく耳にしました。…というか、各チームの
主力打者たちに私がぶつけた質問に対する答えの多くがこれだったのです。

「thirty-five,thirty-five」とは、彼らが使っているバットの長さと重さを意味しています。
つまり、長さは35インチ(89cm)、重さは35オンス(992グラム)です。メジャーの3-5番を
打つほとんどすべての選手が、そう答えていました。
長さはともかく、日本人でここまで重いバットを振る選手はそれほど多くないでしょう。
松井でも34-34ぐらいだと思います。写真に写っている、当時パドレスの4番、のちに
ヤンキースに移って活躍したデーブ・ウインフィールドは、36-36でした!
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ちなみに、野球規則によると、バットの長さは42インチ(106cm)までとされていますが、
重さについては規定がありません。ハハハ。

ほかにもあるでしょうが、思い出せるのはこんなところです。
ただし、やや強引ですが、数字にからんで書いておきたいことがもう一つあります。

日本のテレビや新聞が伝えるプロ野球、メジャーの順位表を注意して見てください。
一番右に「差」という欄があります。
メディアによって「1.5-2.0-3.0-4.0」と、積算して表記するものがあるかと思えば、
「1.5-0.5-1.0-1.5」と、すぐ上のチームとの差を書いているものがあります。
…“精神”を考えたら、正解は前者です。
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チャンスがあったら、英語のサイトに行ってみてください。
「差」のところには「GB」とあります。
「Game(s) Behind(the leader)、つまり、首位から何ゲーム差か…です。
この記事の最初に書いたことに戻りますが、ペナント・レースは、優勝を、優勝だけを
争うものです。

今は“ワイルド・カード”がありますから、2位もある意味 重要ですが、基本はトップと
何ゲーム離れているかに関心があるのです。
朝日新聞は「積算派」です。スポーツ紙やテレビの多くは1位と2位、2位と3位…の差に
こだわっているようです。原点に戻って、GBの意味を考えて全メディアが1日でも早く
積算で統一するようになってほしいと思います。無理かな?ハハハ。


セーラ・ロウエルが亡くなった…
つい先日、「彼女の名前、何と言ったっけ?」と、考えて考えて
やっと思い出したばかりだ。
20数年前、私がフジテレビでアナウンサーをやめ、報道を経て
スポーツ部に移った年のシーズンオフに「プロ野球ニュース」の
企画で一緒にコーナー司会を担当した。

売れっ子の人気モデルだった彼女は「スポーツのことはなにも
分からない」と言っていたが、新しいことに挑戦してみたいとも
言って引き受けてくれた。
しかし、その後、近く彼女が生理用品のCMに出演することが
判明した。番組のスポンサー、資生堂のライバル会社だった!
「それはダメだ。彼女の起用は無理だろう」と思ったが、担当の
ディレクターが飛びまわってOKを取り付けた。
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私がサブ司会になることにはアナウンス部からクレームが出た。
しかし、これも、どこでどういう手を使ったのか分からないが、
最終的にはOKとなった。
「自分が思った通りに作りたい」と思ったとき、ディレクターは
頑張るものだ。

「Monday Sports World」は、MLB,NBA,NFLなど、ワールド・
クラスのスポーツの情報や映像を集めて届ける…のが狙いだった。
しかし、スタートするや、在京各局から権利がらみの苦情が殺到し、
あれもダメこれもダメ…と思うようにいかなかった。
しかし、スタッフの工夫で最後まで放送を続けることができた。

セーラは知性を感じさせる美人だった。“人気者”という空気を
見せることなく、仕事のしやすいタイプの女性だったから、毎週、
顔を合わせるのが楽しみだった。
番組が終了してからは一度も会っていなかった。
「元気だろうか」と気にはなっていたのだが、まさか…

セーラが死んだ。まだ50歳。美人薄命…ということか。
その人生が幸せであったこと、死が安らかなものであったことを…

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by toruiwa2010 | 2011-06-30 10:08 | メジャー&野球全般 | Comments(2)
Commented by akapon at 2011-06-30 20:25 x
岩佐さん、こんばんは。

200、162、イチローの専売特許だと思っていましたが、
今年は厳しい年になりそうですね。
30-30、コレを狙える日本人はいないでしょうね。どうでしょう?

差よりもGB、日本でも統一して欲しいですが、変なルールでシーズン
3位が日本シリーズに出ることがある国ですからやはり無理でしょうねぇ・・・
Commented by toruiwa2010 at 2011-06-30 20:50
akaponさん、こんばんは。
今の日本野球では、40前後で盗塁王に
なれるんでしょう?とても無理でしょうね。
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