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岩佐徹のOFF-MIKE

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「ppd/cold、ファン・サービスetc~“メジャーらしさ”最終回~」           11/08/03

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今週は頭に浮かんでいた“メジャーらしい話”の中から、これまでに書き残したものを
まとめておきます。季節がずれてしまったもの話もあって申し訳ないですが。ハハハ。

アメリカでしばらく野球を見たあと日本に戻ってプロ野球を見ると、とても気になる、
“おなじみ”の光景があります。
先発したものの早い回にノックアウトされ、申し訳なさそうにベンチの隅で戦況を見る、
あの、うつろな目をしたピッチャーの哀れな姿です。ハハハ。

「次の登板のために勉強しとけ」、「野手に悪いことしたんだからそこに座ってろ」…
晒しもの、お仕置き、あるいは、ペナルティのつもりでしょうが、意味があるんですかね。
カッカしたり、落ち込んだりした状態で試合を見ても“勉強”になるとは思えません。
KOされたピッチャーに必要なのは、まず、肩の手入れ、体を冷やさないこと、そして、
一人で静かに投球を振り返ることでしょう。
メジャーでも、イニング途中でランナーを残して交代したときは、その回が終了するまで
ベンチで味方を応援します。”お仕置き”とはまるでニュアンスが違います。
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古い話になりますが、2004年5月、NHKのメジャーの中継を副音声で見ていたとき、
現地のアナウンサーが他球場の経過をつたえているのが耳に入りました。
12日に予定されていた、ロッキーズ対パイレーツの試合が中止になったと告げていました。
新聞やテレビの画面にはこんな具合に報じられていました。
「COLORADO vs PITTSBURGH ppd(=postponed=順延)/snow」!!
「えっ、まさか?」とお思いかでしょうが、間違いではありません。
5月中旬だというのに、“雪のために”中止になったのです。ハハハ。

コロラドの本拠地は「マイル・ハイ(標高1600㍍)・シティー」と呼ばれるデンバー市に
ありますから、こんなことも起こりうるのです。
4月下旬ぐらいまで東部の試合では、「ppd/cold」、つまり、寒さのために中止ということが
たまにあります。日本では、聞いたことがありません。
80年代終盤ごろまで、メジャーでは開幕から2、3週間ぐらい、西海岸や南の街での試合が
多く組まれていたものです。こういう事態を避けるためです。アメリカは広いですね。
いまは、ドームや屋根付きが多くなりましたからだいぶ改善されているようです。

日本の球団も色々なファン・サービスをやっていますが、手本になっているのは もちろん、
メジャーです。バットをくれる「BAT DAY」、帽子をくれる「CAP DAY」、女性のための
「LADIES NIGHT」…工夫を凝らして、ファンを球場に呼ぼうと必死です。
ものをくれるのは全員ではなく、“14歳以下”が多いようです。
それでも、50歳ぐらいの女性がかわいらしく首をかしげて「I’m fourteen」と言えば、
にっこり笑って渡してくれるのがアメリカです。日本じゃ、なかなかそこまでやる人は…
そうか、“大阪のおばちゃん”なら、やりかねませんね。ハハハ。

メジャーでは、大体どの球場に行っても、入場すると、いい音楽が聞こえるはずです。
ディキシー、コンボなど、生バンドが入っていることもあれば、私が通っていたころの
ヤンキー・スタジアムなら、そのときはやっている「ディスコ・ミュージック」(古っ!)が、
ガンガンかかっていて、今どんな曲が最先端なのかが分かりました。

スタンドに腰を下ろして、グラウンドを見ているだけでもわくわくします。日本では、
あまり経験しなかったことです。どこか「色」が違うような気がしますね。
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テレビで見ていても、試合直前に、両監督がホーム・プレートをはさんでメンバー表を
交換しているのが分かります。日本では、30分前に交換することになっています。
それまで、相手の先発が誰だか分からない仕組みですが、メジャーはあけっぴろげです。
試合開始の2時間ぐらい前にダグアウトに行くと、もう両チームの先発メンバーが壁に
貼ってあります。先発ピッチャーについては一週間、10日先まで、お互いが分かっていて、
何かの都合で代わるときには、相手に伝えることになっていると聞きました。

パ・リーグの先発予告などがあって、最近は減りましたが、かつての日本のプロ野球では、
相手の先発ピッチャーが右か左か分からないときに、その試合で使う予定のない選手を
仮に入れたメンバー表を作り、わかった時点でふさわしい選手を代打や守備交代で出す、
というややこしいことが行われていました。
試合前のベンチで相手の練習風景を熱心に見ているコーチや選手がいたものです。動きで
先発投手を見破る特殊能力を持った人がどのチームにも一人や二人はいたのです。ハハハ。

「それも作戦で、面白い」と考える方もおいででしょうが、手持ちのカードを全部広げて、
そこから勝負に入るメジャー流のほうが私はずっと好きです。

味方の攻撃が2アウトになりました。あるいは、1アウトからランナーが1塁に出ました。
日本なら例外なくピッチャーがベンチ前に出てキャッチ・ボールを始めます。
次のイニングに向けての肩慣らしです。
メジャーでこの光景をごらんになったこと、おありですか?ないでしょう?
ルールは「攻撃側チームは、ベースコーチ、打者、走者、次の打者しか、フィールド内に
出てはいけない」と規定していますが、メジャーはその通りに運用しているのです。
肩慣らしをしたければブルペンでやりなさいということになりますが、遅延行為ですから、
認められるわけがありません。いまや、黒田も上原もこのやり方に違和感はないようです。
「やればできる」ということですかね。ハハハ。
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ファウル・ボールが外野のフェンスに向かって転がっていきます。グラウンドに近い席の
ファンには絶好のチャンス!気をつけたいのは、決してグラウンドに下りないことです。
友達がベルトなどをつかんで必死に支えている光景をご覧になることがあると思います。
“一瞬”でも、グラウンドに下りると、せっかく手にしたボールは取り上げられますし、
悪くすると留置場行きになります。「不法侵入」というわけでしょう。
野球を見に行って“ブタ箱入り"を経験するなんて、あまり自慢にはなりませんね。ハハハ。

1979年9月28日は私の41歳の誕生日でした。
ほぼ1シーズン、アメリカ中を転々としながらメジャーの中継をしていた私でしたが、
実況の予定がなかったこの日もドジャー・スタジアムにいました。
面倒を見てくれていた日系人、トム田山夫妻、アイク生原さんたちと球場のレストランで
食事をしたあと、客席に落ち着いて間もなく、トムが「見ろよ」とスコアボードを指さしました。
目をやると、こんな文字が浮かんでいました。
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“VOICE OF MAJOR LEAGUE”は「大リーグを放送しているアナウンサー」の意味です。
普通、メジャーで“Voice of …”と言えば、特定チーム専属のアナウンサーを指します。
私の場合、特定チームに所属しているわけではなく、大リーグ全体にかかわっていたので
こういう肩書きになったのでしょう。
生原さんの好意だったのだと思います。

ほかの球団でもやっているところはあるでしょうが、ドジャースは球場に来るファンに
「誕生日 おめでとう」など、様々なメッセージを出し、それを写真にして贈ってくれます。
ファンにとっては忘れがたい思い出になる、きめの細かいサービスは好評でした。


“メジャーらしさ”の話は、ひとまず今回で終了です。
おおむねポジティブな話だったと思いますが、いいことばかりではありません。
審判の力が強すぎることには首をかしげたくなるときがあります。

Atlanta 4-3 Pittsburgh in 19innings 

先月26日、3-3のまま延長に入ったこの試合は、開始から6時間39分後の午前1時50分、
今シーズンのメジャーでは、時間的に最長、イニングスでも最長タイになる19回でやっと
決着しました。しかし、終わり方は実に後味の悪いものでした。

19回裏のブレーブスは1死2・3塁。
プロクターの打球はややショート寄りのサードゴロ。3塁ランナーのルーゴがスタート。
サードのアルバレスがホームに送球し、キャッチャーのマッケンリーも確実にタッチ(tag)
したように見えました。しかし、主審のミールズはこれをセーフと判定したのです!!
ビデオを見てもタッチはされています。主審ものちに「タッチしているようだ。しかし、
そのときには見えなかったんだ」と話しています。
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パイレーツのハードル監督はもちろん猛烈に抗議しましたが、日本野球を見慣れた目には
それほどしつこいものとは映りませんでした。かつての上田や星野なら、“夜が明ける”まで
審判団を球場から出さなかったでしょう。ハハハ。
ちなみにハードルの談話には味がありました。
「これだけの試合には、もっと“ふさわしい”終わり方があったはずだけどなあ」

近く始める予定の“Unwritten Rule”シリーズの中でも書くつもりですが、審判の判定が
最終的であり、絶対のもの…は分かるにしても、これだけ明白なミスジャッジを目にすると
「うん?ちょっと待ってよ」という気持ちにならないでもありません。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-08-03 11:23 | メジャー&野球全般 | Comments(8)
Commented by マオパパ at 2011-08-03 11:42 x
岩佐さん、こんにちは。今日も楽しく拝見させていただきました。確かに、メジャーの球場の雰囲気は、日本のそれとは異なりますね。応援団のドンチャカもありませんし、ゆったりした時間が流れているような気がします。1991年にアイクさんのご配慮でドジャースタジアムのバックネット裏で観戦したことがあるのですが、ダグアウトの上に止まったファールボールを取りに行ったお客さんが警備員に連れて行かれてしまったのには驚きました。席の移動などのチェックは厳しくないのに、フィールド内への新入には厳しいのですね。
Commented by toruiwa2010 at 2011-08-03 11:56
マオパパさん、こんにちは。

そんな協議で、御、プレーイング・フィールドに踏み込むことは
厳しく制限されています。trespassing ということでしょうね。
Commented by えそらいろ at 2011-08-03 21:51 x
こんばんは

最後の写真、
「しっかりとタッチされているように見える」だけじゃなく、
「審判はしっかりとそれを見ているように見える」んですけど…
もう、眠たかったんでしょうかね?
Commented by toruiwa2010 at 2011-08-03 22:07
えそらいろサン、おっっしゃる通りです。
Commented by えそらいろ at 2011-08-03 22:29 x
ありがとうございます。

すると、あまりの長い試合に一番最初に”負け”たのが審判ということですね。
ある意味、これだけの試合にふさわしい結末??だったりして。
もちろん、負けてしまったチームは納得いかないでしょうけれど…
Commented by toruiwa2010 at 2011-08-03 22:33
えそらいろさん、ごめんなさい。

おっしゃる通りは、審判は正しい位置に
いたってことだけです。眠かったなんてことはありません。
ハハハ。
Commented by t at 2011-08-06 10:34 x
こんにちは。スコアボードの写真はお気に入りのひとつではないですか?メッセージがかっこよすぎですね。

お写真たくさんお持ちだと思いますが一番のお気に入りは何ですか?それともたくさんすぎてひとつには決められないでしょうか?

Commented by toruiwa2010 at 2011-08-06 11:09
t さん、こんにちは。

おっしゃる通り、たくさんありますが、
いろいろな記憶を呼び起こすのは
この記事の1枚目かもしれません。
http://bit.ly/rkZ9FM
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