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岩佐徹のOFF-MIKE

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「チェルノ・神様・ゴースト…~Best1ふくめ 映画さまざま~」        11/09/09

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「チェルノブイリ・ハート」80

1986年4月26日、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所で爆発が起こり、大量の
放射能が広範囲に飛び散った。時間の経過とともに放射能の影響が子どもたちの健康に
大きな障害をもたらしていることが次々に明らかになって行った。ある年齢に達すると
症状が現れる甲状腺がんとともに際立っていたのは生まれつき心臓に重度の障害を持つ
子供たちだった。“チェルノブイリ・ハート”だ…

この“映画”は事故から16年後の2002年に撮影されたドキュメンタリーだ。テレビ用に
作ったと思われる30分ものを2本つないだだけの作品で完成度は相当 低いと言わざるを
得ませんが、1本目の映像のインパクトがすごい!
監督自身と思われる女性が病院を訪れて、はからずもさまざまな障害を抱えてしまった
子供たちの現状を映像とともに伝えています。
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2本目は、その4年後、事故から20年たって原発から3キロの距離にある“我が家”を
尋ねる青年に同行取材したものです。どこか“冷めた”語り口の彼の言葉は逆に説得力が
ありました。子供の頃を過ごしたアパートの中を懐かしげに歩きまわった彼がある部屋の
無意識にスイッチを押します。もちろん、明かりはつきません。
「電気はつかないね。…原発はあそこにあるのに」と部屋の窓から望める発電所に向ける
彼の眼には怒り、絶望とあきらめが見えました。雄弁でした。

放射能の被害はいま起きているものだけにとどまらない。いつ、そのおぞましい実態が
表面に出てくるか分からない。10年後、20年後の日本人にどんな障害が現れるのか
誰にも予測できない恐ろしさがある。
…原発の今後を考える上で、この作品が発しているメッセージは大きいと思います。

一つの“懸念”があります。

・900万人死亡、その半分が5歳以下の子供
・障害児の出生率は25倍
・健常児の出産確率10~25%?


…たくさんのデータが提示されていますが、それがどの時点のものと考えるべきなのかの
判断が難しいところです。2002年?2006年?それとも、今もこの数字が正しいのか?
映像の衝撃と同じようにこれらの数字が意味するものも重要です。
普通の映画ではないのですから、データを得た時期と正確性についてははっきりさせる
責任が制作者、あるいは、この時期に公開する人たちにはあると思います。

配給会社は料金を1300円に設定しています。1時間の作品なので“一般”から1800円は
取りにくいのでしょう。引き換えに、“シニア”も、いつもの1000円ではなく1300円…
こういう映画では、クレームもつけにくく。ハハハ。

正式に退陣表明したあとになって菅直人前総理が見たと言います。SPを大勢連れて。
銀座テアトルシネマだそうですが、どうなんですかね。
ホワイトハウスには映画上映ができる部屋があると聞きます。
辞めることが決まっているとは言え 総理大臣が街の映画館に出かけて行く。娯楽作品じゃ
ありません。国民の健康と安全を考えなければいけない立場の人が参考になると考えたら、
配給会社は喜んで貸し出しをすべきではないか、と思いますがね。


「神様のカルテ」85

「お昼まだだったら付き合うよ」と声をかけたのは同期の看護師(池脇千鶴)。
「誘ってもらうのはありがたいけど、僕は妻がある身なので…」と答えたのは、病院内で
“変わり者”扱いされている医師・栗原一止(イチト:桜井翔)だ。
アルプスのふもとの病院で勤務医をしている一止はまじめ一方で融通がきかない男である。
結婚して1年になる妻・榛名(ハルナ:宮崎あおい)は写真家だ。
廃業した古い旅館に友人たちと一緒に暮らす二人は新婚だがベタベタしたところはない。

たしかな腕を持つ一止に大学病院から誘いがかかった…
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どこが?と聞かれると困りますが、しみじみと胸にしみる作品です。
ほどよい距離感の若い夫婦、病院内で交わされる医師同士、医師と看護師、医師と患者…
会話の一つ一つが自然で違和感がありません。最近の映画やドラマはその点でストレスが
猛烈にたまります。“セリフがスムーズ”で納得するのも情けない話ですが。ハハハ。

櫻井翔が“地味に”好演しています。
要潤が“ただのイケメン”じゃない演技を見せていました。
これまでよさがあまり分からなかった宮崎あおいですが、少し分かった気がしました。
ほかにも、池脇をはじめ、柄本明、加賀まり子、西岡徳馬…みんな、素晴らしいです。
俳優たちの演技から、「これは、いい作品になる」という手ごたえを感じていることが
伝わってきました。


「ゴーストライター」90

激しく雨が降る夜の港にゆっくりとフェリーが近づく。
接岸し、積まれていた車が上陸を始めたが、1台だけ、動く気配のない車があった。
最後まで残った車はレッカーで移送され、運転手が姿を見せることはなかった。

ロンドンの出版社で面接を受けていた男にあっけないほど簡単に“合格”と告げられた。
仕事はイギリスのアダム・ラング前首相の自伝を書くことだった。ゴーストライターだ。
フェリーから転落して溺死した前任者、アダムスの補佐官のあと釜に採用されたのだ。
ラングの滞在先、アメリカ東海岸の島で合流しインタビューを始めた彼の前にさまざまな
謎が浮かび上がってくる。中でも、補佐官の死は最も大きなものだった…
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珍しく、妻が“激しく”見たがっていました。私も公開が楽しみだったのですが、期待を
裏切られることはなく、オープニング・シーンから引き込まれました。
巨匠・ポランスキーはさすがに客のハートをつかむのがうまいなあと思いました。ハハハ。
全編を通じて真っ青な空を見た記憶がありません。終始、画面を暗めに設定しているのも
話の展開をミステリアスなものにするのに効果的です。

エンディング近くである人物の秘密が暴かれるのですが、そこから先の展開が嫌いです。
…嫌い、と言ったってどうにもなりませんが、最後の2分間で“5点”下がりました。
ポランスキーも馬鹿なことをしたものです。ハハハ。
ただし、私にとっては2011年のNo1です。巨匠の作品だからではなく、まして おすぎが
週刊文春で 最高の星五つをつけていたからでもありません。
物語としての面白さが 今年これまでに同じ90点をつけた以下の作品群をわずかですが
上回ったと思うからです。はい、異論があることは分かります。ハハハ。

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80 チェルノブイリ・ハート 誰もが衝撃を受けるだろうが、作品としての評価は別物
85 神様のカルテ 俳優たちが打ちこんでいる空気を感じる しみじみと胸にしみる
90 ゴーストライター 最後の最後に不満があるものの全体としては今年のベスト1
75 HAYABUSA 小惑星はやぶさの物語だが全体に作りが中途半端 完成度が低い
80 シャンハイ 当時の上海の“混沌”とした空気は伝わるが、人間関係が複雑すぎて
80 うさぎドロップ 松山ケンイチと芦田愛菜につられてみた 芦田はほんとにすごい

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by toruiwa2010 | 2011-09-09 08:08 | 映画が好き | Comments(0)
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