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岩佐徹のOFF-MIKE

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Archives「New York,New York 2題~美しい夕景・笑いあり涙あり~」11/09/10

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全米が終盤を迎えています。日程が厳しいですね。
さすがに、男子ボトム・ハーフの選手に4日間連続で
プレーさせるわけにはいかないので決勝は月曜日に
したようですね。ボランティア、警察・消防などの
要員確保が大変ですから、本当は、なんとか14日間で
終わらせたいのでしょうが、無理なものは無理ですね。
選手にはいいコンディションでプレーしてほしいです。
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舞台となっているニューヨークの思い出は尽きません。
グランド・スラムのときに試合以外のこともたくさん
書きましたが、その中から、自分で好きな2本を…。

「Magic Hour」2005.09.04


昨日はウイリアムズ姉妹対決の実況を終えた後、2時間ほどで会場を出ました。
全豪の会場へは歩いていきます。全仏は大会側が用意するシャトルバスを利用しますから、
スタッフが運転する車で会場に行くのは全米だけです。
私はいつも助手席に座ります。別に、決まっているわけではないのですが、いつの間にか、
“岩佐爺”の席として暗黙の承認を得ました。ハハハ。
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5分ほどで、国内線用のラガーディア空港の横を通過します。
タイミングによっては、私たちが走るフリーウエイぎりぎりの高さに左前方から飛行機が
舞い降りてきます。横風を受けるときは微妙にゆれながら…。実際には、必要な高度を
保っているはずですが、必ずと言っていいほど誰かが「低いっ!」と声を出します。ハハハ。

マンハッタンに近づいたのは7時10分ごろ…ちょうど、西日が摩天楼の向こうに沈もうと
していました。十分に美しい光景でしたが、15分か20分あとだったら、ビルに明かりが
灯りはじめ、摩天楼が最高に美しく見えただろうになあと、惜しい気もしました。
ニューヨーカーたちは“マジック・アワー”とオブそうですが。
時間を選んで帰ることもできませんから、仕方がありませんが、ナショナル・テニス・
センターで一日を過ごして、ホテルに向かうときに、この時間帯に遭遇すると、疲れが
いっぺんに吹き飛ぶ思いです。

日没直前の薄明り中で、ビルの明かりがどんどん増えていくさまは、まさにマジックです。
フランク・シナトラの“New York,New York”が聞こえてきそうな気がしますね。ハハハ。
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飛行機が下りてくるところもビルに明かりがつくところも、日本でだって見ようと思えば
いくらでも見られる光景ですが、舞台がニューヨークだと、特別な感じがしてしまうから
不思議です。

長い出張では“中だるみ”に近い状況になることもありますが、こんな 日常的なようで、
じつは非日常的な光景を見ることで勇気をもらい、仕事での失敗や、いやみな書き込みも
無視して「明日もまたがんばろう」という気になるのです。ハハハ。
いつかきっと、7時半に会場を出るように画策してみましょう。


「Laughters and Tears」2005.09.06

私のグランド・スラム中継は今回で42回目になります。勝負の世界でたくさんの 勝者と
敗者を見てきました。テニスに限らず、どんなスポーツでも、喜びに沸く勝者を見るのは、
こちらも嬉しくなるぐらい気持ちのいいものです。
一方、敗者…これは、見るのがつらいです。スポーツとして取材を始めてから、よほどの
ことがない限り、敗れた選手には近寄らないようにしてきました。
「敗者はそっとしておく」は私なりのルールがったのです。
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ところが、最近はマスメディアの要求が厳しいせいか、個人競技でも、チーム競技でも
必ず、記者会見に応じるように義務付けられていることが多いです。
テニスの場合、勝者であれ敗者であれ、希望さえすれば、ATP、WTAを通じて、試合後の
選手をプレス・ルームに呼ぶことができます。正当な理由がない限り、選手は断れません。
断わると罰金です。大金を稼いでいる選手たちの中には、まれに、罰金覚悟で会場から
“とんずら”することがあります。ハハハ。

罰金のほかに、彼(または彼女)に対するマスコミの論調は 当然 厳しいものになりますが、
彼らはこんなとき、新聞など読みませんから、痛くもかゆくもないのです。ハハハ。

世界のトップ・プレーヤーになると、インタビューするチャンスは極めて少ないですから、
大会のときには、負けた選手にもここぞとばかり質問が飛びます。
中には、かなり辛らつなものもあって女子の中には泣き出す選手もいます。
試合に関係のない、意地の悪い質問が続いたとき、カプリアティやグラフが顔を覆って
会見室を出て行ったこともありました。
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写真は、アーサー・アッシュ・スタジアムのスタンド下の通路です。
ジュニア選手とコーチでしょうか、歩きながらコーチがジェスチャーをまじえてしきりに
話しかけていました。放送席に向かうときに、こんな光景をよく見かけます。
これからコートに向かう選手、試合が終わった選手たちは、選手ラウンジからの行き帰り、
この通路を歩くのです。試合後の選手の場合、うしろ姿を見ただけで 勝ったか負けたかが
分かります。

はじけるような笑い声をひびかせたり、肩を落とし、とまらない涙をこらえたりしながら
コーチのうしろを行く選手たちの姿をどれだけ見てきたことでしょう。
勝った選手は、二日後の次のラウンドに備えなければいけません。
負けた選手は、大会本部で小切手を受け取って会場をあとにすることになります。

この通路を歩くたびに思い出すことがあります。
90年代の半ばのことです。私は、解説者と一緒に、男子決勝を実況するために放送席に
向かって歩いていました。そのとき、うしろから、「キュッ、キュッ、キュッ」と靴音が
聞こえてきました。誰かが走ってくるのです。

「誰だろう」と思っていると、私たちを追い越して行ったのは なんと1時間足らずのちに
決勝の開始を控えたピート・サンプラスだったのです!!
普通はあまり考えられないことです。
アップの一種なんでしょうが、「こんな時間に走るんだ」とびっくりしました。
同時に「ドラマは、コートの上だけで起きているわけではない」ことも改めて教えられた
気がしました。

ちなみに、スタッフの一人が指摘していましたが、ここの天井部分には 話題になっている
ア・ス・べ・ス・トが使われているようです。一部はむき出しです。
この建物ができてから8年間、毎年吸っていたかもしれません。おっそろし!

2005年全米オープンは私にとってWOWOWでの最後の
仕事になりました。現地にいるスタッフには一言も話して
いませんでした。
これが最後か…と思いながら書いた、この2本には、私の
感傷もにじんでいます。ハハハ。


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      期間限定公開:2001年全米オープンで優勝したときの写真。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2011-09-10 08:05 | テニス | Comments(10)
Commented by しょう at 2011-09-10 19:13 x
岩佐さん、こんばんは。

試合後のプレスルームでは様々なドラマがありますね。
今年の全米オープンでは、
やはりナダルが痙攣を起こしたシーンが衝撃的でした。
選手達がいかに過酷な戦いをしているのかを改めて痛感する一場面でした。

男女共ベスト4が出そろいました。
男子はシードTOP4でしたが、女子は波乱がありましたね。
個人的には男子はフェデラーに復活優勝してほしいけど、
SFでジョコビッチだから厳しいかなーと感じています。
女子はウォズニアッキに初GSタイトルを獲らせてあげたいですが、
どうでしょうか?(あまり彼女のプレースタイルは好きではありませんが)

しかしプレスルームの主役席(?)に座る岩佐さん、満面の笑みです!
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-10 19:49
しょうサン、こんばんは。

特別に写真を一枚、追加しときました。
ご笑覧あれ。ハハハ。
Commented by しょう at 2011-09-10 20:23 x
岩佐さん!
この写真のバックはパネルですか?
「君も優勝者の気分を味わおう!」みたいな?
(本物の観客でしたらスミマセン)
できれば優勝カップにキスしてもらいたかったな(笑)。
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-10 20:31
もちろん、パネルです。
でもうまくできてます。
遊び心が楽しいですね。
Commented by えそらいろ at 2011-09-10 21:19 x
わぁ~、この優勝カップは本物なのですか!?

Commented by toruiwa2010 at 2011-09-10 21:25
えそらいろサン、
レプリカに決まっているじゃないですか。
ハハハ。
Commented by 老・ましゃこ at 2011-09-10 22:05 x
この二つの記事…岩佐さんが“感傷”とおっしゃる部分が、読んでいる側の胸にも響いてきます…とてもいい記事だなと思いました。
優勝した時の写真…ピートオル・イワサンプラスさんですね(^^)
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-10 22:14
老・ましゃこ サン、こんばんは。

その時は、感傷などないつもりでしたが
今、読み返してみると、他ではあまり書いていない
タイプの記事ですね。

ピートオル・イワサンプラス…おそれおおいです。
ハハハ。
Commented by あおき at 2011-09-11 20:51 x
久しぶりに全米オープン(ナダルを中心)を観てまして、そう言えば・・岩佐さんは何か書かれてるのかな?と思いましたら、ヒットしたのでコメントをさせて頂きました。
一世代も時代が変わり、男子はジュコビッチ、ナダル等と魅力的な選手が出てきたんだなぁと思いました。
ブログを書かれてるんだと素直に嬉しかったです。。これからも更新を楽しみにしています。
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-11 21:33
あおきサン、こんばんは。
本当に世代交代しましたね。
なじみのない選手が多くなりました。
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