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岩佐徹のOFF-MIKE

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「面白い! “Snap Shot”~A.J.クイネルを読む~」11/09/12

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1981年6月7日 日曜日16時、シナイ砂漠のエチオンにあるイスラエル空軍基地から
14機の航空機が離陸した。すべてが最新式で、F16が8機とF15が6機だった。
ただし、このミッションではF16の機関砲と空対空ミサイルは外され、その代わりに
900キロ爆弾と長距離用燃料タンクが装着されていた。援護役のF15の装備は通常の
ままだった。やはり、長距離用燃料タンクをつけていたが。
F15がF16を囲むように少し高く飛んで航空機はアカバ湾の上を低空で通過した。
離陸から6分後、編隊はサウジアラビアの海岸線を横切り、ヨルダン国境と並行する
コースに入った。
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16時52分、ヨルダンのマアーン基地で空軍の技術軍曹が突然 背筋を伸ばした。
彼の前のレーダー画面に14の輝点がゆっくりと現れたのだ。30秒後 マアーンの管制塔は
航空機に身分を明らかにするよう求めた。応じた指揮官が流ちょうなアラビア語で 彼らは
タブーク基地所属のサウジアラビア空軍で、訓練中だと説明した。
彼はマアーンの管制と適切なコードとちょっとしたジョークを交わしたあと、東に進んだ。
3分後、14の輝点はレーダー画面から消えた。
ヨルダンとサウジアラビアの間には統一された軍事的な航空管制システムがなかったため
マアーンの管制はタブークにもほかのアラブの基地にもこの飛行を報告しなかった。
17時、編隊はまっすぐイラク国境に向かう東北東に進路を変えた。

…A.J.クイネル著「スナップ・ショット」の冒頭、“プロローグ”です。
待望の1冊の到着とマイクル・コナリーの「The Reversal(逆転)」の読了がタイミングよく
重なりました。いいことがある兆しのようでうれしいです。ハハハ。
プロローグはもう少し続きますが、この編隊のミッションはイラクの原子力関連施設を
破壊することでした。爆撃などについてここに書かれていることはほぼ事実のようです。
ただし、8機のF16のうち、当初の目標に爆弾を投下したのは7機で、残り1機だけが
わずかに航路を外れて別行動をとっていた…というあたりから先に展開するもう一つの
物語は当然フィクションです。クイネルの面目はそこにあります。
まだ、本編に入って20ページほどしか読んでいませんが、十数年前に日本語で読んだとき、
私を包んだ興奮は英語で読んでも“健在”でした。「こんなはずじゃなかった…」とならず、
ホッとしました。ハハハ。
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私のつたない日本語訳では原作の持つ独特の“スピード感”がうまく伝わりませんが、
大熊栄訳による文庫本は最高に面白いです。特に、冒険ものが好きな男性は必読です。

プロローグが終わって本編に入ると、時計の針が巻き戻されて1960年代後半のアジアに
物語の舞台が移ります。
とりあえずの主人公は戦場カメラマンを“隠れみの”にするCIA要員のダフです。
ベトナムに従軍しますが、なかなか、これはという写真が撮れません。
そんな日々が続く中、ある同業者のカメラ用具一式がオークションにかけられるという
電話を受け取ります。デイブ・マンガーは戦争の過酷な現実を記録した写真で数々の賞を
獲得している、ダフがリスペクトする男でした。

普通、カメラマンの持ち物がオークションにかけられるのは彼が死亡したときです。
しかし、マンガーのケースは違いました。
数日前に同行取材した現場での経験がトラウマになったようです。突然、仕事への意欲を
失ったのです。サイゴン市内のレストランで、一人放心したように座り続けるマンガーを
彼を知る男たちはキツネにつままれた思いで見守るのです。
最後に訪れた戦場で何があったか…それは謎として残ったまま、マンガーは消えます。

このころサイゴンをベースに仕事をしていた人々の人生は 数年後、別の場所でそれぞれの
立場を変えてふたたび交わるようになります。
物語は このあと イスラエルの諜報機関・モサドやCIAなどの活動が軸になり マンガーが
本当の主人公として再ビ表舞台に登場する…はずです。面白いもので、話の展開が記憶と
同じなら嬉しいし、違っていると、それはそれで“儲けた”気分です。どちらにしても、
私たちが歴史的な出来事として知っている当時の中東情勢の裏側でひょっとするとこんな
エピソードがあったかもしれないと思いながら読むと興奮がさらに高まります。ハハハ。
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残念ながら数年前に亡くなったクイネルは謎が多い作家でした。
戦争、内戦、不正…世界のダークサイドを舞台にした作品ばかりで、扱うテーマの周辺が
極めて危険なため、正体を明かせないのだという話がまことしやかに伝わっていました。
私にしてみれば、“相当 面白い”のに、置いてある本屋が少ないのが不思議でした。
でも、いつかきっと彼の真価は発揮される日が来るさ と思っているうちに亡くなったのが
つくづく残念でなりません。
せめて、このブログを読むみなさんには…と思ってのアピールです。ハハハ。

Women's Final
Stosur d.Serena W. 62/63


女子決勝は山場の少ない試合だった。
ストーサーがここまで強くなっているとは想像もしなかった。
セレモニーを終えてストーサーがコートの出口に差しかかったとき、
マイクを手にしてハグしたアリシア・モリクのほうがオーストラリアの
将来を背負う選手として大きな期待がかかっていた。

オーストラリア女性の全米優勝は1973年のマーガレット・スミス・コート
以来のことだそうだ。
積極的に攻めるというゲーム・プランを実行しての優勝を讃えたい。
見事な決断をした、この試合の主審をほめておきたい。
ストーサーがボールをプレーする前にセレナが大きな声を出した。
hindrance・・・相手のプレーの邪魔をしたと判断された。
プレー中に帽子が飛ぶのと同じことだ。
ショットが見事なウイナーだったし、セレナの地元、アメリカでの
大会だけに難しい判断だったと思うが、主審のファインプレーだった。
あれを認めてしまうと、、テニスの形が変わってしまう。声の大きい
選手は有利になる。練習メニューの中に“発声”を入れることになる。
ハハハ。

勇気ある決断をした主審に拍手を。(07:40AM 加筆)

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by toruiwa2010 | 2011-09-12 06:26 | 読書・歌・趣味 | Comments(13)
Commented by えそらいろ at 2011-09-12 08:48 x
おはようございます。

「スナップ・ショット」、英語ではとても読めませんが、
日本語訳のほうを読んでみたいと思います。
図書館で借りて…(^^;)

「下町ロケット」がすぐ借りられなかったので、
かわりに「空飛ぶタイヤ」を借りて今読んでいます。
記憶に残る、現実に起こった事故が元になっているのも手伝って、
引き込まれて読んでいます。

Commented by tom☆ at 2011-09-12 08:48 x
おはようございます♪
クィネルご紹介下さってありがとうございました! 特にクインシ―シリーズは嵌って全作読みました・・・続きは無いのが残念★

女子決勝戦・ストーサーを応援していたので、山場は無くても満足です! セレナ相手にフルセットは観るのが辛いですもの!
主審のファインプレーと言いますが、帽子が脱げただけならまず警告・次にポイントを失うのでは? いきなりポイントはちょっと厳し過ぎると感じました。 しかもあれでセレナが奮起し・場内は嫌な雰囲気になってしまったので★主審(余計な事を!)と思いました★
結果的にはそう影響はなかったようですから、ファインプレーなんですね☆
Commented by shin555 at 2011-09-12 12:29 x
はい!冒険ものが好きな男性です♪
でも最近まったく本を読んでいないんです。。。
久し振りに読んでみたくなりました。図書館行ってみます(^-^)
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-12 13:34
えそらいろサン、こんにちは。

「下町ロケット」もなかなかいいですよ。
小説だけでなくドラマも見てやってください。
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-12 13:35
shin555さん、こんにちは。

きっと、気に入ると思います。
もし、「スナップ…」がなかったら
「燃える男」をぜひ。
Commented by マオパパ at 2011-09-12 13:46 x
岩佐さん、こんにちは。スナップショットは読んだのですが、岩佐さんがお書きになったあらすじを読んでも、内容が思い出せません。もう一度読みたいと思います。フィリップ・マーゴリンという作家をご存じですか。
主に法廷ミステリーですが、どんでん返しが面白いです。
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-12 14:07
tom☆さん、こんにちは。

主審があの判定をくだした背景にはそれなりの理由が
あったとは思わないのですか?

余計なことを…と思うの自由ですが、
思う前に少し考えることも必要ですね。

このインシデントについては、いずれ、
まとめて書くことにします。
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-12 14:08
マオパパさん、こんにちは。

フィリップ・マーゴリン…覚えておきます。
ただし、今は、好きな作家だけで手いっぱい。ハハハ。
Commented by tom☆ at 2011-09-12 20:26 x
「それなりの理由」については、今回セレナの試合はまったく観て無かったので見当もつきません。。
解説して下さるとうれしいです!
(余計な事)と思ったのは、ストーサーがやり難くなってしまったのでは?!と心配したからです!
プレーヤーとしては決して(ラッキー♪)と思えてないのは感じました☆
Commented by あおき at 2011-09-12 20:43 x
朝の出掛け際にちょこっとだけ、女子の決勝を観たんですが、そんなドラマ?が有ったんですね。
一時はセレスがショットを打つ時の叫び声が話題になった事の有りましたが、、相手がボールをプレーする前に大きな声を出すのは問題以前ですね。選手としての質が問われる事だと個人的には思いますが・・元々テニスは厳粛なものだと思ってますし。
男子の決勝は録画します!!楽しみです。

本は最近・・殆ど読んでないので。。
Commented by しょう at 2011-09-12 21:14 x
セレナの件ですが、
彼女は2009年全米オープンの線審への暴言において、
3年間の全米出場停止処分を受けているそうです。
ただし罰則の執行には2年間の猶予が付けられていて、
今年がちょうどその2年経過の年でしたので、
審判の目も厳しくなっていた、ということは考えられないでしょうか?

個人的にはプレー中の過度な叫び声はペナルティに値すると思っていますので、
審判の判断には異論ありません。
横槍失礼いたしました。
岩佐さんの考察を楽しみにしています!
Commented by toruiwa2010 at 2011-09-12 21:21
しょうサン、こんばんは。

その件も含めてほとんど書きあげたのですが、
“もったいない”野で、明日、更新します。ハハハ。

Commented by toruiwa2010 at 2011-09-12 21:22
あおきサン、

そりゃもう、大変な騒ぎでした。ハハハ。
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