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岩佐徹のOFF-MIKE

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「MLB通信簿 2011 その 2~黒田 A+,斎藤 A-,松井はB-~」11/11/24

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A+ 黒田博樹(Los Angeles Dodgers)
32試合 13勝16敗 投球回数 202回 防御率3.07


今年の黒田については 高く評価しても誰も文句を言わないでしょう。ハハハ。
メジャーに移って4シーズン目の今年 勝利数、投球回数、防御率…すべてで自己最高の
数字を残したのは称賛に値します。クォリティ・スタート(6回以上・3自責点以下)率も
69%(22試合)ですから十分責任を果たしています。
被ホーマーが増えたのは余計ですが。ハハハ。
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気迫に満ちたピッチング・スタイルは魅力があります。ドジャー・スタジアムの空気が
分かりませんが、おそらく、アメリカの野球ファンも彼の登板を楽しんでいると思います。
力のあるストレートと切れ味鋭いフォークとスライダーがあって、しかもコントロールが
いいのですから、本来、もっと勝っていてもいいはずです。ドジャースの先発投手の中で
援護点が最も少ない(1試合平均3.8点)ことが理由の一つでしょうが、「厳しいだろうけど
がんばれ!」としか言えないのがつらいところ…。ハハハ。
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日本に帰るといううわさを聞いたとき「そんなバカな…」と思った。
“やれる”ことが分かったのに、ここでメジャーに別れを告げたのでは
“中途半端すぎる”と思ったからだ。ドジャースに残ってよかった。
4年目の今年は、黒田博樹の“メジャー総決算”を見せるシーズンになる。
ぜひ、一流の証、200イニングと15勝を目標にしてほしい。


開幕直後にこう書きました。私が課した目標の達成率は85%です。
フォローしていないので、FA市場の動向は知りません。できれば、テレビ視聴の機会が
増えるチームに移ってほしいと思います。計算できるピッチャーですから彼をほしがる
チームはあるはずです。ヤフーにこんな評価が出ていました。

開幕日には37歳になっているが、200イニング投げ、
ゴロを多く打たせ、フォアボールは少ない投手だ。
3番手の先発投手が必要なチームには2年契約に
うってつけだ。


3番手、2年契約…黒田のポテンシャル、市場価値を的確に示していますね。
ドジャースに残らなければ帰国も…という記事を見かけましたが、とんでもない話です。
自分の力を試したくて海を渡ったのですから、最後まで意志を貫いてほしいものです。


C- 松坂大輔(Boston Red Sox)
8試合 3勝3敗 投球回数 37回1/3 防御率5.30


入札金100億円…鳴り物入りでレッドソックスに入団した松坂のメジャー生活は2年目の
2008年をピークに急降下しました。特に今シーズンは、故障もあって開幕直後に終わって
しまいまったのです。評価以前の1年になりました。本人も さぞ、無念でしょう。
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彼の将来は、すべて“トミー・ジョン手術”の成否にかかります。

「つまり、僕は両腕で投げる初めてのピッチャーなのさ」
「手術のとき、ドクターに頼んだんだ。“コーファックス(名サウスポー:殿堂入り)の腕の
腱を移植してくれ”ってね」

野球選手で初めてフランク・ジョーブ医師の手術を受けたトミー・ジョンのジョークです。
今は やり方が違うようですが、ジョンがこの手術を受けたころは 反対側の腕(TJの場合は
左腕でしたから右)から健全な腱を取り出して入れ替えていました。
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当時は“画期的”と言われたこの手術も今では頻繁に行われ、成功率も高いようですが、
復帰後の成績には当然 個人差があります。
TJは1年半後に戦列に戻り、いきなり207イニングも投げています。(10勝10敗 )
しかも、2シーズン目からの4年間で自身初の20勝を含む80勝をマークしています。

経過が順調と伝えられている松坂にもぜひ希望を持ってほしいです。


B- 松井秀喜(Oakland Athletics)
141試合 .251(517-130)12HR 72打点


松坂ほどではありませんが、松井の成績も右肩下がり、それも急カーブを描いています。
ほぼすべての数字が最低でした。キャンプのころ かなり体が動いているとの報道があり、
ひざの調子も悪くないと伝えられていただけにかなり期待しましたが、“裏切られた感”は
否定できません。
大きな救いは監督が交代してからの成績が飛躍的によくなっていることです。
球宴を挟んで前半・後半を比べると一目瞭然です。来年に向けて明るい材料ですね。
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ただし、テレビで見ていただけでもフェンス直撃の2塁打が多かったのは気がかりです。
一概には言えませんが、パワーが落ちているということではないでしょうか。
来シーズンもアスレチックスでプレーするなら 監督が彼の力を買っていますから、問題は
ありませんが、別のチームに移るとすると、一から信頼を獲得しなければなりません。
スロースターターの松井にとっては厳しいものがあります。
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A’sを含めて契約をオファーするチームがあるかどうかはまったく分かりません。
本人もシーズン後のインタビューで、移籍先など“今後”について聞かれて、厳しさを
自覚する答え方をしています。

「欲を言えばきりがなくなる。(理想は)強くてなおかつ試合に出られるところがいい。
でも、そんなことを言ってはいられないよね。そういう選手じゃないから、今は」
「(年俸は)自分を正当に評価さえしてくれれば、それでいい。前みたいに1000万ドル
(約7憶7000万円。)とか、そんな選手ではないから。年をとって、基本的にはDHの選手。
まあ難しいよね」

記者が誘導したのかもしれませんが、年俸まで口にして、自分を冷静に見つめています。
野球ファンとしては、常に“勝利に貢献する”ことを優先する“チーム・プレーヤー”・
松井秀喜には1年でも長くメジャーで頑張ってほしいと思いますが、この冬は長いオフに
なることを覚悟しなければいけないかもしれません。


B 福留孝介(Chicago Cubs ⇒ Cleveland Indians)
146試合 .262(530-139)8HR 35打点


うーん、またしても…か。
シーズン途中で移籍、それもナ・リーグからア・リーグへ…という事情があったとはいえ、
やはり、終盤で大きく成績が落ち込んでしまいました。移籍当時、地区優勝が射程圏内に
あったインディアンズとしてもがっかりしたのではないでしょうか。
移籍直後は6番を打ってまずまずの成績でしたが、その後、1,2番を打つようになってから
急激に悪くなりました。この打順で“出塁率が3割ちょうど”はあり得ません。

来シーズンどうなるかについては情報がありません。メジャーに残るなら よほどの覚悟が
必要でしょう。
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A- 斎藤隆(Milwaukee Brewers)
30試合 4勝2敗 投球回数 26回2/3 防御率2.03


故障による出遅れは残念でしたが、復帰後は見事な活躍でした。
念願だったワールド・シリーズ出場こそ逃がしたものの プレーオフでみせた、落ち着いた
マウンドさばきでの完ぺきな投球は強く印象に残ります。
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このところ、毎年、所属球団が変わっているのに、若いチーム・メイトたちにしっかり
溶け込んでいるように見えるところも感心します。人柄でしょうか。
どんな試合でも手を抜かない、そして、年齢を感じさせないピッチングは見る者の胸を
熱くさせます。彼にとっての今シーズンのテーマだった「ふるさと 東北に元気を…」は
立派に達成したと思います。

開幕時に42歳になることが唯一の“懸念”ですが、まだまだやれそうですね。
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B+ 上原浩治(Baltimore Orioles ⇒ Texas Rangers)
65試合 2勝3敗 22H  投球回数 65回 防御率2.35


上原がシーズン途中にレンジャーズから呼ばれたことには大きな意味があります。
チームは 当時、ア・リーグ西地区で首位(2ゲーム差)を走っていました。地区優勝に向けて
陣容を整えていた球団が“欠けている”コマとして声をかけてきたのですから。
オリオールズでの実績を見たら、レンジャーズのGMが上原の能力を高く評価したのも
無理はありません。
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140キロ前後のストレートと切れ味鋭いフォークで組み立てる投球は抜群です。
試合の終盤でマウンドに上るセットアッパーやクローザーに求められるコントロールも
十分です。三振とフォアボールの割合を示すSO/BBは驚異的です。監督・コーチにとって
三振がとれてフォアボールを出さないピッチャーは“財産”です。

問題は ここというときの“勝負弱さ”でしょうか?肝心のところで手痛い一発を浴びる
場面を何度も見たような気がします。プレーオフで信頼を失い、建山とともにワールド・
シリーズの登録から外れたことは悔まれますが、役割にこだわらなければ、能力的には
まだまだやれるピッチャーでしょう。


西岡剛(Minnesota Twins)
68試合 .226(221-50)0HR 19打点

…かなり厳しいと見る。
彼の肩とスローイングではメジャーのショートは務まらないと
見ていたら、ツインズではセカンドをやることになったようだ。
これも、結構、厄介だ。

オープン戦ではそつなくこなしたようだが、本番での
セカンドベース上のクロスプレーは激しくなる。
ショートとセカンドでは動きが逆になるし、相当に
手こずると思うがどうか。
詳しいデータを持っていないが、メジャーでショートから
セカンドにコンバートされて成功した例はあまりなかった
ような気がする。
なくても、西岡が成功すればいいだけだが。ハハハ。

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開幕直後、新しくメジャーに挑戦する西岡についてそう書きました。
不幸な形で予感が的中し、メジャー1年目は惨めな形で早々と終わってしまいました。
68試合で12失策、221打数でホームランなし、期待された脚も、盗塁はわずかに2個…
明るい数字が何一つ残っていません。
この結果を受けてツインズはシーズン終了後にベテランの内野手を獲得しています。
セカンドとショートをこなす、西岡と同じタイプの選手です。西岡に対する信頼がいかに
薄いかを示しています。
ケガは治るでしょうが、西岡の来シーズンは今年以上に厳しいものになるでしょう。
高い壁ですが、しっぽを巻くのではなく、再チャレンジしてほしいと思います。
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ついでですから、FAやポスティングでメジャー入りを目指している
選手たちについても触れておきます。


岩隈久志

スタミナの問題があります。
2012年のメジャーは3月末に東京で開幕を迎えるマリナーズとアスレチックスを除くと、
4月4日~6日に開幕し、10月3日に閉幕します。
181~183日間に162試合をプレーし、試合がなくても移動日にあてることが多いですから、
完全休養日はほとんどありません。
野村元監督に“ガラスのエース”と呼ばれた男だけに、中4日のローテーションを守って
このスケジュールをこなせるのかという不安が付きまといます。
さらに、突然 持ち上がった不倫疑惑が事実とすると家族のサポートが期待できなくなる
可能性もあり、ファンならずとも心配です。

球種が多く、コントロールがいいのは強みですが、活躍できるかどうかは 1年を通して
中4日で投げられるかどうかにかかっていると思います。
私には、“線が細い”というイメージが強すぎてネガティブな予想しかできません。
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中島裕之

前途は厳しいと言わざるを得ません。
西岡が挑戦するときにもハードルは高いと書きました。メジャーで内野手として
成功するのは半端なことではありません。守備範囲と肩…どちらも高いレベルが
要求されます。肩の力はメジャーの平均より下、守備範囲は狭いとみています。
さらに、バットを巻き込むように振りだすバッティング・スタイルはすぐに弱点を
見出されてしまうと思います。厳しい内角攻め…。
私の予想・予感が外れるといいですが。ハハハ。

青木宣親

期待感はあります。
引っ張ってよし、流してよしという打撃センスの良さは誰もが認めるでしょう。
メジャーでも3割近い打率を残せそうな気がします。ただし、パワー不足は否めません。
ロングヒットは捨て、とにかく出塁して脚を生かすことを考えるべきでしょう。
俊足で1,2番を任せられる外野手…彼のようなタイプの選手を必要としているチームは
あるはずです。

問題は守りです。
守備範囲は広いですが、肩の強さはメジャーのレベルではない低い方だと思います。
打つ方でかなり頑張らないと、定位置を獲得するのはなかなか大変かもしれません。

イチローについては別項で書きました。→ http://t.co/rpMBDelI
by toruiwa2010 | 2011-11-24 08:40 | メジャー&野球全般 | Comments(6)
Commented by oiroku at 2011-11-24 09:13 x
こんにちは。西岡の予想、当たりすぎで怖いですね(笑)

来年の松坂には期待しています。もう終わったなどと言われますが、背水の陣で肉体・フォームの改造に取り組めば、若いのですし、まだまだやれると思います。
黒田・斎藤がどこまでやれるかはみものです。斎藤の日本での扱いは相変わらず小さいですね。最も安定した成績の日本人リリーフになりましたが。プレイオフ進出にも貢献したと言えるでしょうし、岡島が沈んでしまった今、もう少し取り上げてもいいと思いますけど。
黒田のチーム所属に関するメンタリティは、MLB流には合わないのですかね。
Commented by toruiwa2010 at 2011-11-24 09:31
oirokuさん、こんにちは。

黒田については、今年の夏、優勝争いをする球団に
行けるチャンスがあったのに残留を選択したとき、?と
思いました。
ドジャースにものすごく愛着があるというより、環境が
変わることを嫌ったのではないかと思います。
・・・だとすると、ドジャースとの間で話が折り合わないとき、
もしかすると帰国の道を選ぶかもしれませんね。
Commented by コシェ at 2011-11-24 23:53 x
岩佐さん、こんばんは!  wowowの名勝負戦、DVDで少しずつ時間のある時に楽しもうと思っています。   95年の全豪決勝だけ見ましたが、岩佐さんの声も心なしかお若く感じました。^^   やはり、耳に残っているのは放送後半のほうなので、声のトーンの違いにあれっ!と思いました。 
ところで、松井の評価はBですか!仕方ないでしょうね、Cでもおかしくないぐらい…?。 後半打たなかったら、すでに残っていませんものね。  昨年も松井の試合を見るとフラストレーションがたまりましたが、今年もつらかったです。  おっしゃる通り、長いオフになりそうですが、もう一花咲かせてほしいと願っています。
Commented by toruiwa2010 at 2011-11-25 07:24
コシェサン、おはようございます。
松井は「B」ではなく「B-」です。後半の挽回がなければ
当然「C」だったでしょう。
来年もどこかでプレーしてほしいですが、彼の力を知っている
監督がいるA'sに残るのがベストでしょうね。
Commented by 赤ぽん at 2011-11-25 08:55 x
岩佐さん、おはようございます。

メジャー入りを目指す岩隈、中島、青木の論評について、的確でわかりやすく
さすが岩佐さん、長年に渡り野球選手を観て来た確かな目と解りやすい
表現に今更ながらですが感動しました。

黒田の活躍と松坂の怪我からの復活への期待、そして松井の今後が
気になっています。メジャーへ渡った選手の晩年がどうなるのか注目
しています。
Commented by toruiwa2010 at 2011-11-25 10:30
赤ぽんサン、こんにちは。

的確・・・そうは受け止めない人も
きっと多いはず。誰のファンかによりますね。ハハハ。

黒田はメジャーに残れば活躍が続くでしょう。
松坂はまだ時間がかかるでしょう。メジャーで
18勝した実績はあるのですから焦らないことですね。

松井は、微妙な立場ですが、少なくとも、日本球界に
戻ることはないでしょう。
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