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岩佐徹のOFF-MIKE

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「メジャーと日本選手~マッシーから川崎まで~」11/12/05

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野茂英雄は知っていても、マッシーこと村上雅則がサンフランシスコ・ジャイアンツで
活躍したことを覚えている人はもう数少ないでしょう。1960年代半ばのことで、実際の
プレーは私も見たことがありません。
南海ホークスから野球留学の形でジャイアンツ傘下のチームに派遣された村上がシーズン
半ばにメジャーに昇格して翌年までリリーバーとしてめざましい活躍をしました。
彼こそが日本人メジャー・リーガーの第1号です。
契約の中身をめぐって日米間で摩擦が起き、いきさつはいろいろあるのですが、村上の
アメリカでの野球生活は2年で終わり、日本に戻って南海などでプレーしました。
かなり遅れて腕が出てくる日本人としてはきわめて珍しいタイプのピッチャーでした。
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日本人メジャー・リーガーの第2幕は1995年、野茂英雄によって開けられました。
フォアボールでランナーをためて苦しむ野茂をベンチから心配げに見守るラソーダ監督の
姿がドジャースの試合のテレビ中継では何度も見られてものです。ハハハ。
独特のトルネード投法から繰り出すフォークを駆使して2度のノーヒット・ノーランを
記録するなど、一定の成功を収めました。

…せきを切ったように日本人の“流出”が始まりました。
イチロー以外に本当の意味で通用した選手はいないように思います。黒田は来シーズンの
出来にかかっていると思いますし、松井は“微妙”です。
性格も含めて、メジャーに向く選手、向かない選手がいますから、日本での実績はあまり
参考にならないと考えるべきでしょう。

川崎の会見での発言が物議をかもし、たまりかねて記事を書きました。
契約にあたって“注文”をつけるケースは日米を問わずあります。
日本では、最近の東海大・萱野の「叔父がいる巨人に行きたい」発言やFAの権利を得た
選手たちが優勝を争えるチームに行きたがる傾向に現れています。
百歩譲ってそれは認めるとしても、メジャー入りについてまで「西海岸の球団がいい」、
「先発で使ってくれる球団」と条件をつけることには違和感があります。
前の記事とダブりますが、“挑戦者”としての立場を忘れた態度だからです。
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アメリカのドラフトは18歳(高校卒業時)と20歳(大学2年修了)の2回、機会があります。
少なくとも、78年から81年の4年間、たぶん 日本で一番メジャーに関する新聞・雑誌を
読んだ男(パンチョよりも)と自負する私ですが(ハハハ)、「地元のチームでなければいやだ」、
「強豪チームに限る」などの条件をつけた選手は記憶にありません。

例外が2人。
パドレスのデーブ・ウインフィールドとブレーブスのボブ・ホーナーです。
彼らは“ファームには行かない”ことを契約の中に入れたのです。
ファームで1,2年 腕を磨く(seasoning)のが普通ですから球界で騒ぎになりました。
ただし、この“条件闘争”とメジャーで自分を試してみたいという立場の日本人選手の
言動を同列に考えるわけにはいきません。
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まして、川崎の“要求”は全く別物です。
子供じみているし、アメリカでは恐らく“非常識”なのではないでしょうか。
マリナーズの地元、シアトルで発行されている二つの新聞は「彼はマリナーズ以外には
関心がない。必要ならばマイナー契約でもいいと言っている」という日本発のAP電を
簡単に紹介していました。

ほかにはタイムズ紙に短い記事が出ているだけです。
「GMは川崎のことを知っており、ほかのフリー・エージェントと同じ手順で交渉すると
話している」と書き、プレースタイルを紹介しつつ ファームに有望選手がいることなど
やや“悲観的”な見方を伝えています。

思わず笑ったのはこの部分です。
One thing playing in Kawasaki's favor is that he said he's willing
to take a minor league deal if he has to.
(Somebody had best get this guy an American agent, fast).
一点、川崎に有利なのは必要ならばマイナー契約でもいいと言っていることだ。
(誰か、彼にアメリカ人の代理人をつけてやれ。それも、急いで)


…やっぱりバカにされていますね。ハハハ。

マリナーズにしてみれば、相手が「条件はない」と言っているのですから、こんなに
交渉しやすい物件はないでしょう。急ぐ必要もないのです。下手をすれば、キャンプで
ファームの有望株の成長具合を見きわめてから、ということだってあり得ます。
球団からアドバイスを求められるに違いないイチローが何と答えるか…ぜひ、その場に
居合わせて聞いてみたいものです。ハハハ。
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新聞の掲示板にもあまり温かい言葉は見当たりません。
「Seriously? Suzuki and Kawasaki....?」(スズキとカワサキ…ってマジかよ?)
…これにも笑ってしまいました。書き込んだ人はそのあと「“The Prince(フィルダー)と
The King(ヘルナンデス)”のコンビの方がいいなあ」と続けています。
FAのフィルダーを主砲として獲得することとエースのヘルナンデスを将来的にも確保して
(現在の契約は2014年まで)投打の柱をしっかり作ることを望んでいるのです。
彼らは川崎のプレーを見たことがないのですから、今はこんなものでしょう。
さて、地元紙のForumに彼を歓迎するコメントが載るのはいつの日のことか?…そもそも、
そんな日が来るのかどうか?ハハハ。


ダルビッシュのポスティングが近い、とマスコミが伝えています。
150キロ前後の球速と豊富な球種、平均以上のコントロールで 独り立ちした2年目以後の
6シーズンの四球/三振は4.21…25歳の若さを加えると、どう考えてもメジャーに行って
成功しない理由は見当たりません。“日本での成績は参考にならない”と矛盾しますが。
ハハハ。
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最近5シーズンの防御率がすべて1点台、1試合平均の被ホーマーが0.41本などの数字は
たとえ日本でのものだとしても、メジャーのGMや監督にとっては“驚異”でしょう。
激しい争奪戦になることは間違いありません。松坂で懲りていますから“100億”なんて
いうことにはならないでしょうが。ハハハ。

投球数が多いことを危ぶむ声もあるようですが、早めから打ってくるメジャーに行けば、
10~20%は比較的簡単に減ると思います。松坂とは制球力が違いますから。ハハハ。

和田毅はまったくタイプが違うピッチャーですが、案外やれるのではないかと思います。
ホークスの試合はあまり見る機会がなくて、CSと日本シリーズの印象だけで、たいした
根拠があるわけではありませんが。ハハハ。
しかし、ボールが軽い感じは否めないものの、球種が多く ストレートは表示以上に手元で
伸びているようです。球の出所が見にくいという話もありますし、投球術は持っていると
思うのです。
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小柄で華奢な体つきですから、中4日で1年間ローテーションを守れるのかという心配は
つきまといます。しかし、1回の登板で100球前後がメドですから、物理的な体の負担は
言われるほどではないと思います。問題は精神的なスタミナでしょう。
それは、日本からメジャーに行くすべての選手に言えることです。
“旅から旅”の繰り返し、通訳がいてもままならない会話、トレーナーもアメリカ人…
ストレスがたまるはずです。

そして、忘れてならないのは、いろいろな意味で“メジャーの野球”を理解しないと
つまずく、ということです。日本野球をそのまま持ち込むのは“不可”です。
野球はアメリカ人にとってNational Pastime=国民的娯楽です。
監督・選手、ファンもマスコミも日本とは違う価値観を持っています。
試合の中ではunwritten rule(不文律・掟)が顔を出すことがあります。これについては
来年、少しずつ書いて行く予定です。それまで待って下さい。

シアトルの新聞が川崎の打法をイチローに似ていると紹介し、“slap hitting”という言葉を
使っているのが気になります。イチローが苦しんでいた8月ごろの記事でも見かけました。
ニュアンスとして、slap=ピシャッと叩く…は、少し“軽く”見ている感じを受けます。
マッチョ好きな彼らが打者に求めるのはhit a ball hard=球を強く叩くこと…なんです。
考えすぎでなければいいですが。ハハハ。

ちょこっと書くつもりだったのに、長くなりすぎました。すみません。
by toruiwa2010 | 2011-12-05 10:20 | メジャー&野球全般 | Comments(9)
Commented by ハッピーカムカム at 2011-12-05 12:31 x
川崎選手に対しての現地の反応、そのようなな感じなんですね。安心しました(笑)。
プロ選手である以上は、純粋な夢であろが何であろうがその全行動に対して、
あらゆる立場の人間から評論される(非難も含めて)のは当然ですよね。

メジャーへ行くのに色々条件をつける選手が増えたのは、
内心、自らの事を「挑戦者」とは思ってないから?なのでしょうか。
※スケールは小さめですが、斉藤隆投手、長谷川滋利投手は、メジャーでまずまず成功した部類には入りませんでしょか…?岩佐さんの御査定では「全然」でしょうか。個人的にはこの2人+イチローの3人が成功者、松井・福留・黒田が次点かなと思ってました。
Commented by toruiwa2010 at 2011-12-05 12:45
ハッピーカムカムさん、こんにちは。

今日のシアトル・タイムズは来シーズンの
メンバー構成を予想していますが、書いた記者は
川崎は控えとしています。
日本でのキャリアに敬意を表して、メジャーの最低年俸より
少し上の60万ドルぐらい払うのではないか、と書いています。
ちなみに、イチローの年俸は30倍の1800万ドルです。
でも、尊敬してるから、それでいいんです。ハハハ。
Commented by マオパパ at 2011-12-05 16:36 x
岩佐さん、こんにちは。1987年から4年間は、たぶん 日本で100番目くらいにメジャーに関する新聞・雑誌を読んだ男です。(と言っても英語の壁があり、どのくらい理解できていたか不明ですが)私が一番メジャーに関心を持っていた時期は、日本人のメジャーリーガーの出現などは夢のまた夢で、せいぜいレン・サカタやアトリー・ハンメイカーなどの日系人の活躍を応援するくらいでした。そういえば、江夏がブルワーズのテストを受けたのもこの時期でしたね。パンチョさんに「君たち本当に江夏が大リーガーになれると思ってるの」と、笑われたことを思い出しました。私なら、野茂とイチローに合格点をつけます。あと長谷川もオールスターに出ているので及第点でしょうか。
Commented by oiroku at 2011-12-05 19:58 x
こんにちは。
今のシアトルなら2割5分打てればレギュラーになれるかもしれません(笑)
出塁率も3割あれば貴重な戦力です。ただいかんせん、彼はスタイルまでイチローをまねてしまい、出塁率が上がらないタイプらしいですね。あのスタイルはイチロー並みにヒットを打ちまくるか、ゲレーロ並みに長打力があるかしないと許されないタイプでしょうけど…
まあイチローさんイチローさん言いながら、のんきに3割近く打ったら面白いなあ、とは思いますが。

あといい加減、マイナー上がりの日本人選手が出てきてほしいと思いますけど。マック、多田野くらいですかね?結構な数が毎年渡米しているはずなんですが…やっぱり日本人には向かないんでしょうか。
Commented by toruiwa2010 at 2011-12-05 20:52
oirokuさん、こんばんは。

ふたりとも、フォアボール嫌いですからね。
2割5分打っても、あの守備範囲じゃ、トータルで
落第でしょ。ハハハ。
Commented by 匿名捜査 at 2011-12-06 04:35 x
私はメジャーのメの字も知りませんが、日本人の最近のメジャー思考にはウンザリ。日本で多少活躍したからと言って通用するとは思えませんね。まぁヤクルト青木、川崎、和田の今後には注目しますが…
Commented by toruiwa2010 at 2011-12-06 07:59
匿名捜査…笑いました…サン、おはようございます。

おっしゃる通りですね。
Commented by 赤ぽん at 2011-12-06 21:55 x
岩佐さん、こんばんは。

岩佐さんは既にご存知でしょうが、今、NHK-BSで「大リーグ」 ‘95年放送の
再放送を懐かしく観ております。当時もVHSに保存したはずですがw
Dodgersがブルックリンから去る頃からの回でしたが、高齢のステンゲル監督の言葉や
ジャッキー・ロビンソンをはじめ有名な選手達の顔・・・アメリカの歴史と共に
国民的娯楽の一端を見せてくれた番組だったと思います。
羽佐間さんのナレーションも懐かしいです。
Commented by toruiwa2010 at 2011-12-06 21:58
赤ぽんサン、こんばんは。

テレビ欄で見かけましたが、この手のものは見始めると
キリがないので収録もしていません。
火曜日の9時は「鑑定団」で決まりなんです。ハハハ。
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