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岩佐徹のOFF-MIKE

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『残念な金食いドラマ~「坂の上の雲」第三部始まる~』11/12/06

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12/04  ツイート
「坂の上の雲」第3部:第1部後半からかったるくなっていた。
魅力ある人物を描いているうちはぐいぐい惹きつけられたが
やがてスケールの大きさに演出がついていけず語りが多くなった。
開戦後は特にひどい。金がかかっていることは分かるがあとは
ぐちゃぐちゃだ。


2年前に始まったスペシャルドラマ「坂の上の雲」は迷った挙句、とりあえず…という感じで
見始めました。“とりあえず”らしく、録画でした。
“司馬遼太郎原作”に惹かれたのですが、「よくぞ収録しておいた」と思いました。ハハハ。

近代国家の先輩として日本が目標とした欧米の列強…そのイメージとして、司馬遼太郎が
なぞらえたのが“坂の上の雲”だったのでしょうか。
欧米に並ぼうと歩み始めた日本…物語は明治初期の愛媛県松山からスタートしました。
当時の松山には、のちに頭角を現す秋山好古・真之兄弟や正岡常規がいました。
秋山兄弟は日本陸・海軍の中核人物になり、正岡は“子規”と名前を変え、俳句・短歌の
歴史に大きな足跡を残します。
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ドラマの序盤で私の気持ちをとらえたのは出演者たちの熱演でした。
阿部寛(秋山好古)、本木雅弘(〃真之)、香川照之(子規)たちの目の輝きは日本の
将来に思いをはせ、高い理想を掲げて、一直線に進む若者たちを示していました。
ものづくりの現場の熱い“思い”は必ず伝わる、といういい例です。

「菅野美穂が断然いいね」
2回目を見終えたとき、私たち夫婦の感想はピタリと一致しました。
子規の妹・律子役です。真之を一途に、そして控えめながら強く想う気持ちがよく伝わり、
恋愛ドラマではないのに、想いを遂げさせてやりたい、と念じたものです。ハハハ。

第一部は視聴率的にも成功したように見えますが、大きな問題がありました。
放送が3年がかり…という点です。
3年目の私は73歳になっていることを考えたとき、「元気でいることをNHKは保証して
くれるんかいな」と思いましたよ。無事に迎えられてよかったですけど。ハハハ。
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一昨日、いよいよ最後の第三部がスタートしました。
“かったるく”なっていたドラマはますます深みにはまっていくようです。
スケールは確かに大きいです。それは 日本の映画・演劇界からビッグネームを根こそぎ
かき集めたかと思うような俳優たちの顔ぶれ、度肝を抜かれるオープンセットの巨大さや
ロシア軍と日本軍の兵士の数を見ただけで分かります。私たちが払っている受信料から
とんでもない大金がつぎ込まれていることも。ハハハ。

ツイッターには またまた「さすがはNHK」と感心の声が溢れていますが、メデタイこと!
あれだけ金を使えば誰だって…いや、ちょっと待った。たった一本のドラマにあれだけの
金を平然と使えるのはNHKだけかもしれません。
どちらにしても、NHK賛美もほどほどにしてほしいなあ。負け犬の遠吠え。ハハハ。

しかし、金のかけ方にも限界があり、2回にわたった旅順総攻撃を詳しく映像化できず、
ことあるごとに、渡辺謙の重々しいナレーションを使って話の筋を説明しないと物語が
前に進まないのは、スケールの大きさに演出がついていけないことを示しています。
そして、乃木希典をはじめ、丹念に描きたい人物が大勢いるのに時間がないもどかしさ…
演出陣が一番じれったいと感じているのもそこではないでしょうか。第三部・第1話では、
結局、乃木の苦悩、児玉の焦躁、真之の嘆きも中途半端にしか描けていませんでした。
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せっかくここまで見たのですから最後まで見ますが、振り返ると、本当に面白いと思い、
次の日曜日が待ち遠しかったのは第一部・第3話まででした。
今さら言っても遅いですが、ロケや大物役者をそろえるのに金を使うより 人物を描いて
ほしかったと思います。顔のアップや戦闘場面の激しさが目立つのは、ドラマとしては
失敗でしょう。司馬遼太郎もガッカリ。ハハハ。

昨日の冒頭のナレーションの中に“ひっかかる”部分がありました。

明治維新によって、日本人は初めて近代的な“国家”を見、
たれもが“国民”になった。不慣れながら、彼らは日本史上
最初の体験者として その新鮮さに高揚した。
このいたいたしいばかりの高揚が分からなければ、この段階の
歴史は分からない。


読んでいないので分かりませんが、司馬遼太郎が原作の中にそう書いているのでしょう。
しかし、何かを理解しなければ、その時代の歴史は理解できない…という“決め付けた”
ものの言い方にはかなりの違和感があります。
人が歴史について学ぶとき、“歴史的事実”として目の前に提示される情報の大部分は、
学者や作家の目を通したものです。
私たちはそれを 自分が持っている“物差し”ではかることによって歴史を理解するのだと
思います。

つまり、個人の歴史観は他人から押しつけられるものではないのです。
“いたいたしいばかりの高揚”、“それが分からなければこの段階の歴史は分からない”が
たとえ、司馬大先生のお言葉であっても「ご高説ごもっとも」という気にはなれません。
もし この言葉が歴史を語る際の“真理”ならば、私はますます歴史から遠ざかるでしょう。
ハハハ。

1年前のブログにこう書きました。

「坂の上の雲」再開第3話を見た。
うーん、ちと厳しいのではないか。
前回の「子規、逝く」までは、好古・真之の秋山兄弟と子規、
伊予・松山に生まれ育った3人の若者と、真之に想いを寄せる
子規の妹・律のいじらしさという、感情に訴える“物語”が
あったが、今回からは、日露戦争への流れしかない。


主人公が人間から戦争にかわり、会話の主体も“旅順”、“遼陽”、“203高地”…といった
固有名詞になって視聴率も下降線を描いています。
一昨日の視聴率は12.7%でした。第二部最終話の9.7%は大きく上回りましたが、
たぶん、「1年ぶりだから 見てみるか」と考えた人が多かったのでしょう。
ちなみに、直後に始まった 同じく金のかかった「南極大陸」は15.0%でした。
だから どうだということではありませんが。ハハハ。

昨日のエントリーは「メジャーと日本選手~マッシーから川崎まで~」 …
シアトルの新聞記事も含めて、あらためて書きました。
簡単ですが、ダルビッシュ、和田についても。 http://bit.ly/uWHnkL

by toruiwa2010 | 2011-12-06 10:17 | ドラマ | Comments(8)
Commented by ひろはっぴ at 2011-12-06 12:08 x
岩佐さんの感想を読む限りでは「録画しなくてよかった」ということのようですね。いずれにせよ勤務時間にオンエアされるので、前日の第二部総集編を見ながら迷っていました。代わりに録画したのは劇的ビフォーアフターでしたが。

第二部総集編を見始めて数十分後、うちの母がようやく「このナレーションは(渡辺)謙さん?」と気付きました。余程特徴のある語り口でないかぎり、俳優を起用する意味が無いという証拠だなと合点がいきました。とはいえ日本を代表する名優になったと言って差し支えない謙さんの声が分からんとは…
Commented by toruiwa2010 at 2011-12-06 12:18
ひろはっぴサン、こんにちは。

正直に言うと、私も字幕を見て
渡辺謙だと知りました。ハハハ。
Commented by 気分次第 at 2011-12-06 16:03 x
渡辺謙が名優なんでしょうか?

映画あまりみてませんけどわたしには演技が上手いとは。。。。

もっと素晴らしい俳優がたくさんいると思いますが。

気分を害された方がおられたら誠に申し訳ないですけど。
Commented by toruiwa2010 at 2011-12-06 16:13
気分次第サンが、渡辺謙は名優じゃないと思うのは自由です。
同時に、ひろはっぴサンが名優だと判断するのも自由です。
絶対の物差しはないと思います。

なお、私に対する批判は構いませんが、他人のコメントを
とやかく言うのは、当ブログでは削除対象です。
このコメントは“ぎりぎりセーフ”とします。ハハハ。
Commented by てず at 2011-12-06 18:58 x
大河ドラマで1年じっくりやって欲しかったというのが今のところの感想です。そうすればもうちょっと丁寧に描けたでしょうに。

それこそ単年度の予算には盛込み切れなかったんですかね

Commented by toruiwa2010 at 2011-12-06 19:14
てずサン、こんばんは。

1年やったら、NHKの経営委員長は国会に
呼ばれますね。ハハハ。
今の流れでは、もはや、人間を描くことは
難しいのではないでしょうかね。
Commented by DSA at 2011-12-06 20:36 x
岩佐さんはじめまして。
テニス経由で以前よりブログを拝見しております。

松山在住の私としては、このドラマが「大成功」でなくとも「そこそこの評判」で無事に終了してくれることを願っています。(松山において『坂の上の雲』は観光の中心ですので)。でも状況はキビしいですね・・・・。
原作でも子規の死後は戦争の描写が中心ですので、ドラマもそれに近い内容になるのは止むを得ないかなと思っています。戦争描写が続くと少ししんどいのも確かですが。

ちなみにうちの母は渡辺謙のナレーションについて、声を聞く度に顔が浮かぶからイヤだと言っておりました。人によって感じ方は色々ですね。
Commented by toruiwa2010 at 2011-12-06 20:58
DSAサン、こんばんは。

“松山時代“は最高でしたね。私は、彼ら4人の絡んだ部分は
近年のドラマの中でもかなり高くランクしています。

渡辺謙の声はそれほど特徴がないのでお母さんのお話は
意外です。本当に、好み・感じ方は人それぞれですね。
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