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岩佐徹のOFF-MIKE

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スタンドの有名人~岩佐徹的アナウンス論 20~12/03/10

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・・・つづき

「岩佐はスタンドのセレブが映ったときに名前を言ってくれた」と誉めていただきました。
誉められたことは私の“勲章”です。すべてが“偶然”ではなく、その裏にはこのような
血と汗のにじむような努力があったからです。ハハハ。
もちろん、全部 言えたわけではありません。
「分かりません」と言ったことも多く、全仏オープンにスーパー・モデルが数人 来たとき、
一人を除いて名前が分からず、「ナオミ・キャンベルしか知らんのか」とお叱りの投書を
もらったこともあります。知らんのじゃ!

2010年、南アフリカで開催されたワールド・カップでVIP席にいた女優のシャーリーズ・
セロンをスルーされたときにはさすがに頭に来ました。好きな女優だからです。ハハハ。
いやいや、南アフリカ出身のこの人が来ることは不思議じゃないのです!
自慢に聞こえたら、そのつもりではないのでご容赦願いますが、私は、サッカーのUCLや
テニスのグランド・スラムの決勝など、王族や政治家が来ることが予想されるときには
あらかじめネットで顔写真をプリントアウトして放送席に持ち込んだものです。その上で
分からなければ、素直に「ごめんなさい。分かりません」と言うしかないのです。
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2007年の全米オープン・テニスで、ロバート・デ・ニーロが妙な帽子を目深にかぶって
スタンドにいるのが映りましたが、自宅で見ていて初めはまったく分かりませんでした。
しかし、数日前に読んだ記事の中に「先日、ジョコビッチ陣営にデ・ニーロが来ていた」と
あったことを思い出し、「もしかして?」と思いました。… 正解でした。
すでに現役を去ったあとでしたが、放送席に座っていたら、また誉められたことでしょう。
やらしい発想。ハハハ。

数年前のNHKのメジャー中継を副音声で視聴しているとき、こんなことがありました。
ヤンキースが2連敗したあとの地区シリーズ第3戦で大量リードしたとき、現地アナは
「これで、トーリ監督の解任をめぐる騒ぎは少なくとも24時間は沈静化するだろう」と
言いました。ヤンキースのオーナーが「地区シリーズ敗退ならトーリは解任」と話したのを
受けての発言です。

現地放送局がCMに入ると副音声も日本語のコメンタリーに切り替えます。
少し時間が経過したあとのインタバルで、アナウンサーが先ほどの現地コメンタリーの
話の中身を伝えました。
想像ですが、サブ(副調整室)で通訳が聞いていて これはという情報をメモにして放送席に
届けているのだと思います。これもアリです。
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かつては、直接アナウンサーの耳に情報を入れていたように思います。
あるとき、こんなことがあって笑ってしまいました。
スタンドの男性が映ったあと、しばらくして実況アナウンサーが「メイヤー市長です」と
言いました。
これも想像ですが、サブの通訳は現地コメンタリーが「Mayorです」と言ったのを受けて、
思わず「メイヤーです」と英語で、すぐに「市長です」と日本語で言い直したのでしょう。
それがアナの頭の中でひとつになって「メイヤー市長」となったのではないでしょうか?
情報を伝える仕組みや失敗が生まれたプロセスが想像できるだけに、このエピソードは
おかしくて仕方がありませんでした。

サッカーは常にプレーが動いている上に選手の数が多いですから実況自体が大変です。
それでも、試合の流れやプレーの描写の合間を縫ってくすっと笑えるようなこぼれ話を
紹介できればと思いながら模索しました。ぴたっとはまったときは、アナウンサー冥利に
尽きる瞬間でもあるわけです。
しかし、放送はいろいろな要素で変化するものなので、なかなか狙いどおりにならない
こともあります。たとえば、前回書いたように、解説者の方が私の振った話題に乗って
くれないときがありします。

解説者はその道のプロフェッショナルですから、どうしても、技術論や戦術論に入りこむ
傾向があります。アメリカのスポーツ中継を聞いていると、放送中に政治や経済の話を
しながら「プレーは見てちょうだい」というくらいのスタンスでやっているように思える
ことがあります。「今日は選挙の投票に行ったかい」みたいな話を放送の中で平気でできる
というのが、一面ではうらやましいことです。

私のいくつかの持論のひとつは「スポーツ放送もある種のエンターテインメント」です。
つまり、そのスポーツ、その試合の魅力を伝える映像にさまざまな情報を加えて提供する。
そのことによって現場とその周辺で何が起きているかについて、“視聴者のイメージが
ふくらんでいく“――。それが、私のイメージする理想の放送なんです。

試合の面白さは選手任せになりますが、情報は自分の努力次第です。

最後に、これも、スポーツには無関係ですが、最近見聞きしたちょっとおかしい話…
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02/25
サバンナ・高橋:先輩に可愛がられるコツのひとつ。
(料理が出たとき)うまそう、(食べながら)うまい、
(皿が下げられるとき)うまかった…うまいの3段活用。
これは、すごい。営業の現場でも転用できそうだ。
芸人を馬鹿にするべからず。ハハハ。


スポーツ実況の中では生かしようがありませんが、日常会話で使えますね。
こういう話は、どんな場面で聞いてもちょっとした笑いが生まれます。
アンテナを広げてせっせとそんな話を探しています。
今や、ブログに書くか、妻に聞かせる以外には役に立ちませんが。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-03-10 08:03 | 岩佐徹的アナウンス論 | Comments(4)
Commented by しょう at 2012-03-10 12:08 x
岩佐さん、こんにちは。
ナオミキャンベル以外のモデルをスルーと、
シャーリーズセロンをスルー、
やっちゃった感があるのは後者ですね!

本業であるゲーム実況の内容よりも
デニーロをスルーしたことの方が記憶に残るというのは、
アナウンサーの方にとってはある意味気の毒な気がしますw
しかし、スタンドにいるセレブを紹介することによって
「こんな人物が見に来る程、この試合は注目されている」
ということを自然と表すことができると思うので、
やはりできるだけ拾って欲しいな、というのが本音です。
Commented by toruiwa2010 at 2012-03-10 12:14
しょうさん、こんにちは。

アナが本音を話せばおそらく
「実況の能力と関係ないじゃん」でしょう。ハハハ。

私は、ただ、言えたときの快感が好きなので
アンテナを広げていたのです。
Commented by デルボンバー at 2012-03-10 12:25 x
思うに、実況を通じて見聞を広げることに意義を見いだせるかどうかじゃないんですかね。スポーツってこんなにもいろんなものを取り込む力があるんだ、と言うことに気付くことにもなると思うのですが…。
Commented by toruiwa2010 at 2012-03-10 12:46
デルボンバーさん、そうかもしれませんね。
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