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岩佐徹のOFF-MIKE

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タイソンが帰ってくる!~史上最強?のヘビー級チャンピオン~12/06/21

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06/19のツイート
ボクシングの元ヘビー級チャンピオン、マイク・
タイソンがブロードウエーに帰ってくるそうだ。
彼の人生を赤裸々に語る「ワンマン・ショー」に
なるらしい。ドラマなのかトークショーなのか
不明だが、話題を呼んでいる。
凄いボクサーだったが。


マンハッタンの北にキャッツキル(Catskill)という保養地がある。あるらしい。
行ったことはない。しかし、この地名は私の脳に深く刻み込まれていて、たぶん、
死ぬまで忘れることはないだろう。

マイク・タイソンという凄いボクサーがいた。運命にもてあそばれた感じはするが、
“道を踏み外す”ことがなかったら、史上最高のヘビー級チャンピオンになって
いたのではないかと思う。
生まれ育ったブルックリンでギャング仲間に加わって悪事を働き、施設に入ったり
出たりを繰り返しているとき、ボクサーとしての才能を見出され、本格的に腕を
磨いた場所がキャッツキルだった。トレーナーだったカス・ダマトーが彼を預かり
親代わりにもなった。
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“人との出会い”はときに人生を大きく左右する。タイソンの場合はダマトーだ。
“タイソンのmentor(導く人、師)”という“肩書”がついて呼ばれることが多い
この人との出会いが彼の運命を決めたと言ってもいい。
彼の指導で素質を開花させたタイソンはめきめき腕を上げ、プロに転向したあとは
試合開始のゴングとともに強烈なパンチを繰り出す彼に敵はいなかった。
1回KOの連続にボクシング・ファン以外の国民にも人気は広がり、1986年11月、
28戦目でWBCのタイトルをものにした。
その強さは絶対で、1990年東京でジェームス・ダグラスにそれこそ“まさか”の
KO負けを喫するまでタイソンの絶頂期は続いた。

私が実況したのは、再起第2戦から4戦までの3試合だ。
特に、破壊力を持つドノバン・ラドックを相手にした2試合は中身が濃かった。
ボクシングは専門ではないが、このときの彼は心身ともに最高の状態だったと思う。
筋肉はまるでノミで彫ったように見事だった。スパーリングは公開されなかったが、
見せてくれた縄とびは芸術品と言ってよかった。
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練習が終わったところで、手の大きさを知りたいと思い、開いた左手を差し出して
「比べさせてくれませんか」と頼んで見た。
…あっさり断られた。彼は、ヘビー級のボクサーにしては手が小さい方だ。
それがあからさまになることを嫌ったのか、そもそも、ボクサーに手の大きさを
見せろと頼むことが非常識だったのかは分からない。
しかし、「No」と言ったあと、彼は笑顔で拳を突き出して「合わせろ」と促した。
実は“気持ちの優しい”青年ではないかと思っていたが、当たっていたようだ。

“RuddockⅡ”のあと、私は彼がタイトルに再挑戦するときを楽しみにしていた。
しかし、彼の人生はそこで再び暗転する。レイプ容疑で訴えられ有罪になるなど、
リングから遠ざかることになった。

私がボクシングの実況から離れたあと、チャンピオンに返り咲いたこともあるが、
彼が本当に強かったのは実況した3試合のころ(90年~91年6月)だったと信じる。
圧倒的なパンチの強さ、ヘビー級とは思えない動きの速さが強く印象に残る。
テレビにとっては格好の材料なのだが、あまりにも早いラウンドでのKOが多く、
地上波は手を出さなくなってしまった。アリでも、こんなことはなかった。

…長い時間が経過した。
しばらく情報に接しないうちにマイク・タイソンはまたまた変貌したようだ。
こんどは“いいほう”に。
どの時点で何があったのかは知らないが、ボクサーの晩年はタフなケースが多い。
彼自身が“平和”と思える人生を送っているらしいことを知って嬉しい限りだ。
精神面の変化のかげに亡き師の教えが生きているのかもしれない。

ブロードウエーのショーは彼の人生を振り返るものらしい。
“Mike Tyson: Undisputed Truth”「マイク・タイソン まごうことなき真実」が
そのタイトル…いいことも悪いこともすべてさらけ出すそうだ。
ストーリーを書いたのは妻のキリで、映画監督のスパイク・リーが演出するという。
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リーが話した。「タイソンは素晴らしい語り手だ。人間は物語を聞きたがるものだ。
演劇、ドキュメンタリー、ミュージカル、小説、映画…ジャンルは問わない。
しかも、タイソンがステージに上がれば、素晴らしいアメリカン・ストーリーを
聴けることになるのさ」…と。

ショーは7月31日から8月5日までの6日間、
ブロードウエーのロングエーカー劇場で上演される。

by toruiwa2010 | 2012-06-21 06:54 | スポーツ全般 | Comments(1)
Commented by toshi at 2012-06-23 13:42 x
全く同感の思いで読みました。タイソンを再登場させるアメリカの懐の深さも感じます。
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