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岩佐徹のOFF-MIKE

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ダルビッシュA+ 黒田A~2012 MLB通信簿中間報告~07/13

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メジャー・リーグはオールスター・ゲームが終わり、明日から後半戦が始まる。
球宴の開催日が毎年 火曜日と決まっているから“ぴったり半分”にはならないが、
全体の53%を消化したところで前・後半がわかれている。各チームの消化試合数が
85,86試合で揃っているのも気持ちがいい。
ちなみに、日本プロ野球が球宴を迎えるとき、ホークスは60%を消化している。

…そんなわけで、後半を迎えるにあたって、主だった日本人選手の中間評価を。


A+ ダルビッシュ有(日本ハム→Texas Rangers:1年目)
  16試合 102回2/3 10勝5敗 防御率3.59 117奪三振(AL3位) 
  オールスター出場


開幕前にチーム内からさえ「これからますますプレッシャーが増して行くんだから
大変だよね」と言われていたが、本当に苦しんだのは最初の2度の登板だけだった。
まず、“すべるボール”に相当悩まされた。今もまだ手こずっているが、なんとか
コントロールしながら投げているようだ。そこが立派だと思う。
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空振りさせられる多くの球種のボールを持っているところが成功の理由だろうか。
特に、スピードを極端に殺したカーブが有効だ。狙い打ちされることもあるが。
ワンランク上の打者と対決してみたいと言ってメジャーに行った…フィルダーや
プホルスに向かって投げる彼からは望みが実現している喜びが伝わってくる。
球宴では出番がなかったが、関係ない。投げること以前に、選ばれたことに大きな
意味があり、ベンチやブルペンに入ることで得たものもきっとあるはずだ。

30回前後の先発で13勝8敗、防御率3.50をクリアすれば十分に合格。

開幕前の“期待値”はこの程度だった。判断ミスだ。
勝ち星に関してはまったく問題ないところまで来ている。
能力を考えたらやると思ってはいたが、ここまでとは予想しなかった。

日本時間の15日に先発するようだ。(午前10時開始)


A 黒田博樹(New York Yankees:通算5年目)
  17試合 108回 8勝7敗 防御率3.50 


ロサンゼルスも大都会だがニューヨークのスケールは一ケタ違う感覚だと思う。
黒田の性格からすると、ファンやメディアの在り方が大きく違うと感じるだろう。
アメリカン・リーグ東地区はメジャーの最激戦区だ。1試合たりとも気が抜けない。
一度は広島に戻ることを決めたあと、思い直してヤンキースに身を投じた。
黒田の最新書のタイトル“決めて断つ”は、その気持ちの表れだ。
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日本に帰るらしいという噂を聞いたとき、もったいないと思っただけにこの決断は
大歓迎だった。そして、負け数以外ではきちんとした結果を出している。
開幕直後は援護が少なくて苦しんだが、その後は安定した投球が続いている。
最後の登板で大きく防御率を落としたのは惜しまれるが、そういうことも含めて
シーズンが終わったときに評価が決まる。
 
18勝10敗、防御率3.50

開幕前に設定した数字は期待をを込めて高いものだった。後半で10勝は厳しいが、
少しでも近づけ、負け数を抑えてほしい。彼ならやれるはずだ。

日本時間の14日に先発するようだ。(午前8時開始)


A+ 青木宣親(ヤクルト→ Milwaukee Brewers:1年目)
  77試合 .301 5HR 20打点 出塁率.369 得点圏打率.271
15試合連続ヒット中 規定打席にあと3

 
前半、彼がやってのけたことに脱帽する。疑問の目で見られ、入団テストという
屈辱の末に“ゼロ”からスタートして今やすっかり中心選手の一人だ。
一貫して、「厳しいだろう」と書いてきたことが恥ずかしい。
狭い神宮だったから日本では結構ホームランも打ったが、パワー不足は否定できず、
1打席で勝負する代打というタイプでもない、肩の力を考えたら守備も“ぎりぎり
合格”のレベル…そう思えば、「厳しい」と書かざるを得なかったのだ。
ブルワーズも私も“見る目”がなかった。素直に謝るしかない。
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ほとんど代打で終始した4月は特に苦しかったと思う。
しかし、5月になると先発での出場が増え、とうとう6月以降は休みなしで試合に
出続けている。すべては精神的にも辛かったはずの4月に頑張ったことがベースに
なっているのだろう。
2年契約で今年の年俸は100万ドル、来年は125万ドル。これで もし、後半戦も
同じような成績を残すようだったら球団は“買い物上手”ということになる。

15試合連続安打で球宴休みに入った。いい気分で後半戦に臨めることだろう。


B- 岩隈久志(楽天→ Seattle Mariners:1年目)
  15試合 1勝1敗 35回1/3 防御率 4.84


開幕前に「現時点では多くを期待することはできない」と書いた。
“150万ドル・1年”契約をオファーした球団の見方もほぼ同じだったようだ。
日本でのさまざまな数字…被HRの少なさ、与四球と奪三振の比率などの数字は
先発投手として十分の働きをした証だったが、首脳陣がキャンプで出した結論は
“先発は無理”というものだった。
4月に2試合、5月は3試合…来る日も来る日も、ブルペンでイスに座っている
彼の姿ばかりを見せられた気がする。日本ではずっと先発だった岩隈にしてみれば
いつ投げるのかが分からない日々はさぞかし辛かっただろう。
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6月に入って登板数が増えたが、特筆すべき内容ではなかったらしいことは数字に
現れている。しかし、7月、ミルウッドの故障で先発が回ってきた。
私は評価しないが、首脳陣はよく投げたと受け止めたようだ。
“穴埋め”としては、ということかもしれない。
監督は「後半戦は岩隈を先発で使う」と言っているらしい。願ってもないチャンスだ。
青木と同じように、球団や私の鼻をあかす活躍を見せてほしい。歓迎する。

日本時間の16日に先発するようだ。(午前5時開始)


B- 川崎宗則(ソフトバンク→ Seattle Mariners:1年目)
  38試合(先発19試合) .185 0HR 6打点


マイナー契約でキャンプに参加し、見事に開幕ロースターに入ったのは立派。
ベンチ暮らしが続いても、大きな声を出し続け、グラウンドに出れば体を張った
プレーで観客をひきつける。その独特の個性には現地のコメンテーターもしばしば、
大笑いしている。プロとして、一つの“あり方”かもしれない。
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しかし、厳しいが、川崎宗則、君はそこで何をしているのだと言いたい。
ホークスにいれば、チームの牽引車として活躍していたはずなのに。
「そんなことよりイチローさんのそばにいたい」なら、それもいい。でもなあ。
あとは何を言っても始まらないが、あまりにももったいないよ。
どうしても、このまま続けたいなら、もう少し結果を出さないと。
バットの型を変える気はないのかな?君の力であのタイプのバットを長々と持って
メジャーのピッチャーのパワーに対抗できるとは思わない。力負けしている。
たまにはヒットも打つだろうが、おおむね結果が出ていないじゃないか。
もう少しグリップの太いバットを使い、グリップエンドを余して打っている青木を
参考にすべきだ。素人考えですまんが。


C イチロー(Seattle Mariners:12年目)
  85試合 .261 4HR 27打点 出塁率.288 得点圏打率.171


春先から「今年のイチローは楽しみだ」と何度も書いた。
少なくともマリナーズの中では3番最適任者だと思っていたが、去年のオフになり、
ようやく監督が「来年は3番を打ってもらうから」と告げたと聞いたからだ。
続けていた200安打の記録も2011年で切れたことだしと、新しい打順でのびのび
打ちまくるイチローの生き生きした姿をイメージして開幕を迎えた。

…なんということだろう。
開幕から2ヶ月で“3番不適格”と判断された。数字を見れば当然のことだが。
彼ほどの選手が3番という打順からプレッシャーを受けたとは思えない。
結果が出ないことで焦りが生まれ、悪循環に陥ったかもしれないが。

それならばと、住み慣れた1番に戻しても状態は上がらなかった。イチローらしい
固め打ちはあるのだが、逆に、イチローらしからぬ“停滞”も顔を出す。要するに
かつての 安定したヒットマシンの面影がなくなってしまった。
ざっくり言えば、2011年後半の不振は一時的なものではなく、衰えから来たのだと
認めないわけにはいかなくなったのだ。
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6月下旬のたまたま同じ日、地元の新聞2紙に厳しい内容の記事が載った。
マリナーズは再建中のチームだ。現状のイチローを使い続けるのではなく、将来を
ゆだねることになる若手にもっと出場機会を与えるべきだ。そろそろ、イチローを
ほかの選手と同列に扱うときではないか、という論調だった。

不振やケガではなく、1シーズンに5,6回、監督が選手に休みを与えることがある。
occasional rest という。これまで、イチローはこれを嫌っていた。誰に気遣うのか
歴代監督もなかなか休ませなかった。しかし、これからは否応なく増えるだろう。
若手を守備位置につかせて、イチローをDHにすることも多くなるはずだ。しかも、
プレーオフ出場の可能性はとっくの昔になくなっているチームで。
イチローはその状況に耐えられるか?

彼ほどの実績を残した選手が このまま“その他大勢”のベテランたちと同じ運命を
たどるのを見るのは忍びない。
最後の2試合は打順も2番に下げられた。2安打ずつ打ち、意地を見せて前半戦を
終えたが、もう、そういう話ではないと思う。
ネットで見る日刊スポーツの見出しは「イチロー2安打、93安打で前半戦終了」だ。
この期に及んで、まだヒットの数に意味をもたせている。呆れてものが言えない。

トレード拒否の権利を持っていることは知っているが、放棄できるはずだ。
満たされない気持ちを抱えながら残りのシーズンをマリナーズで過ごしてもなんの
プラスにもならないじゃないか。プレーオフを目指しているチームの中に彼の力を
必要とするところは必ずあるはずだ。新天地を求める気はないのだろうか。

年間を通して3番を打つとして.320 20-25HR 100打点

開幕時の記事でそんな注文をしたことがウソのようだ。


C 松井秀喜(Tampa Bay Rays:通算10年目)
  27試合 .175 2HR 7打点 出塁率.233


ユニフォームを着られないまま開幕を迎えた。
ベテランだから慌てることはなかったと思うが、厳しい練習環境の中でオファーが
来るのを待つのはさすがに辛いものがあったことだろう。
しかし、残念だが、松井に対する開幕時の評価は妥当だったと思う。

彼らしく、じっと耐えてチャンスをつかんだとき、いきなり大きなホームランを
打って見せた。そんなに甘くないぞと思いつつ期待は膨らんだ。
しかし、続かなかった。初めのうちこそ、内容はいいのだからと、無理やり自分を
納得させていた。同じ判断だったのかマドン監督も使い続けてくれた。
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不運にも 前半終了間際に足を痛めた。下手をすると“致命傷”になるかもしれない。
球宴休みの間に完治していればいいが、そうでなければ、先発を外れる日々が続き、
やがて、契約解除…となる可能性が増すからだ。
レイズは、戦い方しだいでプレーオフに出られるわけだから、後半戦が始まると、
その権利はものにするためになりふり構わなくなるはずだ。
松井秀喜は今、がけっぷちに立たされていると言っていいと思う。


C- 松坂大輔(Boston Red Sox:6年目)
  5試合 23回 0勝3敗 防御率6.65


2年目の18勝3敗、防御率2.90は見事な成績だった。
しかし、それ以後の3年間はまともに働いていない。
Tommy John手術後の経過がきわめて順調だと伝えられているときから、焦りは
禁物だと思っていた。首脳陣も同じ考えだったはずだが、予定より早く復帰した。
早すぎたのかどうかの判断は難しいが、思うようなピッチングはできていない。
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何度も書いたが、“通用するボール”はある。彼にとっての第2~4戦では1,2回の
失点のあと、降板までの13イニングスで許したヒット5本、1失点だったことが
その証明だと思う。問題は、安定しないところだ。ベンチの信頼を得ていない。
そして、最後の登板になった第5戦は内容がなさ過ぎた。特に最後の最後の投球は
糸が切れたようで情けなかった。野手や首脳陣の印象はかなり悪かったはずだ。

よかった選手も悪かった選手も、2012シーズンはまだ半分残っている。
明日から3日連続で日本人投手が先発する。これで、松坂が復活したらどうなる?
オリンピックも近づいているというのに…“嬉しい悲鳴”だ。
by toruiwa2010 | 2012-07-13 08:44 | メジャー&野球全般 | Comments(0)
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