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岩佐徹のOFF-MIKE

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「ジョルダーニ家の人々」90点~ぜいたくで幸せな6時間39分!~ 12/09/03

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オリンピックをじっくり見たので劇場に足を運ぶ機会が減っていました。
閉幕後、立て続けに4本見ましたが、“厳選”しているせいか、平均点が高いです。
今後も、“厳選主義”で行きます。「いい映画を見落としてしまった」も残念ですが、
「わあ、時間と金をムダにした」のほうがもっと残念ですから。ハハハ。


「ジョルダーニ家の人々」90

ローマに暮らすジョルダーニ家のあるじは技術者の父、ピエトロだった。
元医師の母、アニタは第4番目の子供の出産を機に仕事を辞めていた。
家には大学で建築学を専攻している次男・ニーノと高校生の三男・ロレンツォが
両親と一緒に暮らしている。

その朝、出産が近い 精神科医の長女・ノラが胎児の写真を見せに立ち寄った。
外務省に勤務し、紛争地域に赴任していた長男・アンドレアがこの日帰ってくる
予定だったこともあってうきうきしていた母の気分は初孫の写真を見てますます
高揚して行った。

誰の目にも幸せいっぱいに見える一家だった。その出来事が起きるまでは…
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この映画を見るには“覚悟”が必要です。ハハハ。

3時間27分「アラビアのロレンス」 
3時間28分「戦争と平和」(アメリカ)
3時間32分「ベン・ハー」
3時間42分「風と共に去りぬ」 
3時間57分「愛のむき出し」(邦画:園子温監督作品) 


劇場映画で長いものと言えば、それぐらいしか知りませんから、“6時間39分”と
聞いたら、そりゃ“ひるむ”でしょう。ハハハ。
しかし、情報を得たときから関心は“大あり”でした。大きな理由は二つ。
まず、岩波ホールが選んだ作品だし、もう一つは イタリアが舞台だからです。

しばらく、岩波ホールには行っていませんでした。
厳選した映画を見せてくれるので以前はよく“お世話”になっていました。しかし、
座席指定や前売りがありませんでした。好きな席で見ようと思ったらかなり早めに
行く必要がありました。しかも、チケットを購入したあとも10階の入り口近くの
階段に並ばなくては、思うような席がゲットできません。
結果として、上映が始まる1時間も前に着くように家を出る羽目になり、時間が
もったいなくなってしまったのです。

しかし、今ではチケットぴあで予約できるのだと分かった(前からそうだったのに
知らなかっただけかもしれませんが。ハハハ)ので出かけることにしました。
“前、中、後”しか、指定できませんが、チケットの取り方も簡単です。

体調が大事ですから、“オリンピック疲れ”がすっかり取れてから行ってきました。
大体1時間40分ずつ、4回に分けての上映で、間に3回の休憩があります。
もともとイタリアの公共放送局、RAIが制作・放映したミニ・シリーズだからです。

1時40分に予告編から上映が始まって終わるのは9時15分という長丁場ですから、
絶対に、どこかで“腹ごしらえ”が必要になります。
映画鑑賞のためにデパートで食べるものを買って行ったのは初めてです。ハハハ。
多くの観客は5時25分ごろに2回目が終了したあと、食事をしていました。
それを見越して、ここは休憩が25分あります。

“大河ドラマ”となっていますが、数十年に及ぶ話ではなく、スパンは数年です。
作品の出来はいいと思います。時間が長いだけにていねいに作られています。
エピソードの一つ一つに説明不足の部分がないのでストレスがたまりません。
日本人には イタリア人家族の 夫婦、親子、兄弟の“情”が濃いように見えますが、
この映画からも その細やかな関係性がよく伝わってきます。
出てくる俳優も魅力があります。ニーノの心を揺さぶる大学教授の妻を演じた女優、
アントニア・リスコヴァがいいと思いました。
“チェコ出身、35歳”以外、出演作品などが分からないのは残念。ハハハ。


岩波ホールでの上映は9月14日までです。
時間に対する“しり込み”は、見始めたら忘れます。途中で帰る人はいません。
普通の映画の4本分ですから、料金は2800円とお高めですが、元は十分取れます。
映画好きなら、足を運ぶ値打ちがあります。“達成感”だけでも相当です。
ただし、さすがに、お尻が少々痛くなることは覚悟して下さい。ハハハ。


「ぼくたちのムッシュ・ラザール」85

冬の朝、モントリオールの小学校。
始業前のひと時を子供たちは校庭で遊んでいた。この日 当番だったシモンが一人で
校舎に入って行くと、薄暗い廊下に人影はなかった。
クラスの人数分のミルクを取り出したシモンが教室に向かう。
そこで彼は見てしまった。窓際のハリに渡したロープで首を吊っている担任の姿を。

もちろん、学校中が大騒ぎになった。校長たちがまず考えたのは さまざまな形で
“事件”を知ってしまった子供たちの心のケアだった。直接 目撃したのはシモンと
おくれてやってきた彼の幼馴染のアリスだけだったが、人づてに話を聞いただけで
動揺を見せる子供もいたからだ。

後任も決めなければいけなかったが、募集広告を出してもなかなか応募はなかった。
ある日、校長の部屋にバシール・ラザールと名乗る男がやってきた。
「アルジェリアで教師をしていた。今はカナダに移って永久居住者だ。パートでも
臨時雇いでもいい。お力になりたい」と申し出た。

とりあえず“試験採用”ということで授業を始めたが、優しさと厳しさを併せ持つ
ムッシュ・ラザールはたちまち子供たちの間で人気者になった。
しかし…
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外国の“学園もの”を見るたびに、日本との違いを感じます。
教師のあり方、生徒のありかた、そして両者の接し方、すべてが違います。
いいことばかりではないでしょう。学力の点では問題があるのかもしれません。
しかし、いかにも“心豊かな”少年少女が育ちそうな環境があるようです。
この作品でも、ムッシュ・ラザールが子どもを見る目が温かくてうらやましいです。

意表をつくエンディングになっていますが、劇場を出たとき、いい気持ちでした。


「屋根裏部屋のマリアたち」90

1962年、パリの朝早く。
アパートの最上階の屋根裏部屋でメイドたちの一日が始まっていた。
窓の隙間から垂らしたひもを引くと彼女たちが目覚める前に配達された牛乳ビンが
上がってきた。 
部屋を一歩出ると、共同の洗面所もトイレも込み合っているが、みんな元気だ。
彼女たちは、独裁者・フランコが支配するスペインから出稼ぎに来ているのだった。

アパートの持ち主で証券会社も経営するジュベールの家で問題が起きていた。
彼の母親が亡くなり、彼の妻が遺品の整理や調度品の入れ替えをしようとする度に
古くからのフランス人メイドが異議を唱えるのだ。
妥協点は見つからず、メイドはジュベール家を去った。

新しく雇ったメイド、マリアはスペインからパリに来たばかりだった。
きれい好きだし、気が利くし、フランス語もある程度 話せるマリアはジュベールが
厳格にこだわる“3分半のゆで卵”も完ぺきに作った。

数カ月後、妻からあらぬ不倫疑惑をかけられたジュベールは家を出て屋根裏部屋の
一つに移り住むことにした。思いがけず始まったメイドたちとの日常的な交流が
ジュベールの生き方を変えていく…
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時代が遡っているために、フランコの時代のスペインを知らないと、この映画の
本当の面白さは分からないのかもしれません。
しかし、粋だし、おしゃれだし、小品には小品のよさがあって、かなり楽しめます。
ジュベール役のファブリス・ルキーニとマリアを演じた日本のモデル・タレント、
マリエ似のナタリア・ベルベケが出色です。
フランス映画のよさがしっかり継承されている作品だと思います。

以上4本、都内では終了が迫っている作品ばかりですが、お時間があったらぜひ。
若い人には良さが伝わらないかもしれませんが、ある程度の年齢の方にはお勧めです。

85 テイク・ディス・ワルツ 夫に不満はないはずだが、向かいに気になる男が…
90 ジョルダーニ家の人々 長いが楽しめる 何よりも見終わったときの達成感!
90 屋根裏部屋のマリアたち 爆笑はしないがほのぼの フランスの小品のよさ
85 僕たちのムッシュ・ラザール これも小品だが心温まる映画だ
by toruiwa2010 | 2012-09-03 07:46 | 映画が好き | Comments(0)
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