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岩佐徹のOFF-MIKE

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大事にしたい相性と呼吸~大相撲中継:解説者とアナの関係~ 12/09/18

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09/15のツイート

NHK大相撲中継:今日の正面担当は
北の富士と吉田賢アナだ。北の富士が
機嫌よくしゃべっているのが分かると思う。
こういうとき、アナウンサーも気持ちが
いいものだ。今日はこのあとも楽しい
放送が期待できるね。 


野球なら豊田泰光、関根潤三、サッカーなら早野宏史、奥寺康彦、信藤健仁、
そして、テニスは柳恵誌郎、遠藤愛…コンビを組む相手がこういう人だったら、
その日は朝からゆったりした気持ちでいられました。放送に臨むときも、大船に
乗った気分です。気心は知れているし、ちゃんと話せる人たちだからです。
一番大きいのは、“何を聞いても大丈夫”という安心感です。
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組む回数が多かったり、一緒に旅をする機会があったりすると、普段の会話の中で、
この人はこの分野の話が得意だ、このことについてはこう考えているんだ…などが
分かるようになります。その情報は実況中に話を振るときに生かせます。
たとえば、王貞治の師匠、荒川博さんと組んだとき、「そういうシチュエーションに
ならないものか」と思いながら実況したものです。
ヤクルトの監督だったときの口癖は「俺はエンド・ランが好きなんだよ」でした。
こまかなことを忘れましたが、彼なりの“理論武装”もしていました。

2人で中継を担当した試合でヒット・エンド・ランの条件が整うと、「荒川さん、
考えられる作戦はいいくつかありますねえ」と振ると、ここぞとばかりに持論を
展開しつつ、「だから、ここはエンド・ランしかないでしょう」と話してくれます。
“話が弾む”のは楽しいものです。そのためには、普段の接触が大事だし、2人の
呼吸や相性はもっと大事です。
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この日の相撲中継で正面を担当した2人はいかにも楽しそうでした。
NHKにしては珍しく吉田アナは視聴者を楽しませることを考えて実況します。
北の富士も、気楽にしゃべるタイプです。その2人が組みましたから、“くだけた”
雰囲気で放送していました。それは伝わります。2人の関係性も分かります。

妙義龍vs魁聖の一番が最後の仕切に入ったあたりで、吉田アナがこう言いました。
「(妙義龍は)大関のような強さを見せてますねえ?」と。
聞いたとき、これは 放送前の雑談の中で北の富士が“それらしきこと”を言ったに
違いないと思いました。そうでなければ、違う聞き方をするものです。
普通は「今場所の妙義龍をどう見ていますか?」だし、一歩踏み込んでも「中には
大関みたいな強さだと言う人もいますが?」でしょう。

吉田アナの問い方は一つ間違えると自分の考えを押し付けているように聞こえます。
みんなの見方が一致するなら問題ありませんが、この意見は一般的ではありません。
アナがこういう聞き方をしたら、解説者が普段、そんな話し方をしているからだと
考えて間違いないでしょう。その”前提”がないまま、こんな風に問いかけた結果、
「私はそうは思いません」と言われたら、あとが困るじゃないですか。ハハハ。

もちろん、“高等テクニック”として、相手の考え方を知った上で、逆の意見を言い、
「いや…」と言わせることもあります。なんでもそうですが、レベルが上がると、
そこはちょっとややこしくなるのです。私の場合は、何か聞く、肯定的な答えが
返ってくる、何か聞く、また肯定的な答えが返る…が続いたときにやりました。
質問・肯定の形が繰り返されることで放送が単調になることを防ぐためです。
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今の相撲中継では北の富士の解説が一番面白いと思って聞いています。
“元アナ”としては、誰と組むのかがいつも気になっています。北の富士の気分が
明らかに違うからです。吉田、藤井と組むときの彼はリラックスして話しています。
この二人なら、何を聞かれても大丈夫という安心感が北の富士にあるからです。
相撲中継にはしばらく顔を出さない岩佐英治アナに対しても同じです。
刈屋と組んだときは少し“空気”が変わります。相性がいいとは思えません。
若手のアナのときは相性というより、経験不足の彼らが何を聞いてくるかに不安が
あるように見えます。

NHKで言えば、BSのメジャー中継で武田某が若手のアナを“小バカ”にした
対応をすることがあります。エースの竹林と組んだときを比較すれば露骨なほど
はっきりした差があります。分かりやすいっちゃ、分かりやすい。ハハハ。
やめてほしいのは、放送席の空気感が視聴者に伝わるからです。視聴してまったく
楽しくありません。解説が不満を持ち、アナが委縮しているのですから当然です。

WOWOWのテニスにも似たような感想を持ちます。柳さんは特定のアナと組むと
しゃべりづらそうでした。14年一緒にやりましたから聞けば分かります。助けを
求めているようでした。ハハハ。
解説者とアナウンサーには、必ず相性があります。
組ませ方によって、放送が面白くなったり、つまらなくなったりします。制作者も
そのことは知っているし、誰と誰は相性がいい、悪いという分析はしているはず…
だったら、放送の“効果”も考えて解説・実況の割り当てを決めてほしいです。
プロなんですから。

余談

たぶん、55歳の藤井はそろそろ裏方に回って行くのでしょう。
そのあと、年齢的に吉田・刈屋の同期入局組がメインを争うことになりそうですが、
吉田を希望します。私は刈屋アナが嫌いで吉田が好きだから。明快。ハハハ。
そしてそのあと、岩佐英治アナの復帰を強く強く願います。歴代の相撲アナの中で
彼ほど相撲の技術や歴史に精通したアナはいなかったと思っているからです。

熱心に見始めてからは神風と北の富士が解説者の双璧です。楽しめましたもの。
そして、味わいがあったのは出羽錦が一番でしたね。粋で洒脱でした。
by toruiwa2010 | 2012-09-18 09:12 | アナウンサー・実況 | Comments(11)
Commented by デルボンバー at 2012-09-18 12:40 x
年代的に現役時代は視てませんが、神風、出羽錦両氏の解説は私も大好きでした。神風さんはあの独特な味のある声。出羽錦さんは軽妙な語り口と、なんといってもあの“一句”ですか?
Commented by ひろ☆はっぴ at 2012-09-18 13:29 x
吉田アナは、かつてミッドナイトジャーナルという夜のニュース番組で、スポーツキャスターを務めていました。
番組のエンディングで彼は、毎晩必ず何らかの「小ネタ」を紹介していました。世間で話題の本、新商品、若者に人気のキャラクターなどなど…。スポーツとは全く関係ないネタばかりですが、彼は担当していた2年間ずーっと、それを続けたのです。もちろん彼一人だけで小ネタを探したわけではないでしょうが、ただ用意された原稿を読むのではなく、商品を手に取って語りかけてくるスタイルでした。
視聴者を楽しませようとする姿勢は、元々彼が好きなスタイルであり、その番組でさらに磨かれていたのかもしれませんね。
Commented by HN at 2012-09-18 22:07 x
岩佐さんこんばんは。柳さんが喋りにくそうにされてるのは岩佐さん引退前後からよく見た気がします。最後の方は柳さんの方で合わせるのが上手くなってきていましたが。柳さんが引退する辺りでネット上に寄せられた心ない書き込みを見てると岩佐さんのように柳さんの良さを引き出せるアナウンサーじゃないからだと悔しく思ったものです。それくらい岩佐・柳コンビは安定感の中にユーモアがあって好きでした。
Commented by toruiwa2010 at 2012-09-19 07:13
HNさん、おはようございます。

柳さんに限らず、解説者はアナウンサーが
専門分野に踏み込んで来ることを嫌います。
技術や戦術について「分かったように」話すと、
空気が変わります。ハハハ。
Commented by inamine at 2012-09-21 11:19 x
岩佐さんこんにちは。
吉田アナ、岩佐(英)アナは私も好みです。お二人は特にラジオで北の富士さんと組むと最強だと思います。ラジオでこの組み合わせがあるとTV画面をラジオ音声で見ます。
吉田アナ、岩佐アナのアナウンスの良さは「アナウンスのための作られたアナウンス」「つなぎのための作られたアナウンス」が無い(非常に少ない)ので非常にナチュラルに言葉が耳に入ってくることだと思います。
しかし、先輩アナウンサーからは「吉田はおしゃべりしすぎだ」という意見もあるようですが・・・。
解説者とアナウンサーの”割り”の件ですが、若手アナウンサーであれば経験を積ませて育てる目的もあると思います。
見ていて安心のアナ解コンビは相撲以外ではラグビーの土居壮アナと村上晃一さんコンビ、
世界の競馬の土居壮アナと合田さんのコンビなどがありますね。
Commented by toruiwa2010 at 2012-09-21 11:27
inamineさん、こんにちは。

もちろん、アナを育てることも大事ですが、
終盤に入った正面を担当させて、育てる「過程」を
視聴者に見せてはいけないと思いますよ。
十両やラジオでやれば済むことです。
Commented by inamine at 2012-09-21 11:40 x
大相撲中継の終盤幕内正面おいてはそこまで”冒険的”な組み合わせはないと思います。少なくとも一般的な視聴者が見る限りでは。
ラジオは“逃げ”がないだけにファーム代わりに使うのは危険な気がします。
ただし、若手起用時はTVでは花道リポート、ラジオは向正面とリポートにベテランを入れて
バランスをとっているように思えます。
Commented by 秋草新太郎 at 2012-12-06 10:45 x
岩佐 英治アナは 今はCK(NHK名古屋)にいて アナが交代制のローカルニュースにたまに出ています。これを見る度に 「何故この人が相撲中継の場にいないのか?」「この人がローカルニュースを読むこと無いのになあ・・」と思っています。適材適所って考えないのか って思ってしまいます。NHKの全国各地の局を転勤する仕組みが適材適所を打ち破っていると思うと 残念なものを感じます。 同じく CKにいる内藤 啓史アナにも感じます
Commented by toruiwa2010 at 2012-12-06 15:59
秋草新太郎さん、こんにちは。

岩佐アナについては病気からの回復が
十分じゃないのだとしか思えません。
ぜひ戻ってほしいと願っていますが。
Commented by 神風さんが最高 at 2013-09-15 17:36 x
北の富士ホンマにウザい。舞の海さんがジョーク混じりで問いかけてるのに‘そんなことは分からんよ’など素っ気ない反応に終始すること多々。NHKよ、不快になるのでこれ以上奴を放送席に座らせるな!!
Commented by toruiwa2010 at 2013-09-15 17:56
神風さんが最高サン、こんばんは。

神風~玉の海~出羽錦~北の富士・・・
いい流れじゃないですか。

次から、こんなコメントはツイッターで
やってくれませんか。ハハハ。
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