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岩佐徹のOFF-MIKE

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帰ってきた久米宏~岩佐徹的アナウンス論83~12/10/13

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2004年3月末、「ニュースステーション」が終了し、表舞台からしばらく遠ざかっていた
久米宏がテレビ画面に戻ったのは1年後、2005年4月でした。
日曜夜8時、日本テレビの「A」という番組です。
日テレのこの枠では、「天才」横山やすしと共演した80年代前半の「TVスクランブル」が
懐かしく思い出されます。久米がTBSをやめたあと、「ニュースステーション」開始の
半年前まで放送されたもので、その後も付き合いの長いオフィス・トゥー・ワンが制作する
人気番組でした。

そのときの話題がいくつかカセット・テープにまとめられていて、その中から適当に選んだ
(少なくとも見た目は…)ものを見せたあと、やすしが好き勝手なことをしゃべる、その、
どこに向かうか分からない(ハハハ)やすしを、久米が鮮やかな“手綱裁き”で導いていく
という趣向でした。
生放送で過激な発言も多いやすしが出ているわけですから、スリルを感じながら見た人も
きっと多かったと思います。そして、久米のよさ、才能が十分に生かされて番組でした。
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新番組の興味は20年近く大変なストレスがたまる番組を担当したあと、しっかり充電した
久米宏がどんな切れ味を見せてくれるかという点でした。
結論から言うと、「肩すかし」・・・。ハハハ。
1回目がひどすぎました。いかにも間が悪すぎました。
後日の新聞で1回目をかなり前に収録したと知りましたが、収録した時点では、まさか、
アジアの情勢が“そんなこと”になるとは思いもしなかったでしょう。
その点は同情の余地が多少あるかもしれません。

それにしても、番組の冒頭、まず、北京のある家庭と映像つきのインターネットを結んで
出てきた話題が「肥満に悩む少女」!!
二つ目が、ソウルと結んで、「学歴重視」を反映して、妻と子どもが海外留学したために
「逆・単身赴任」になったサラリーマンの話!!

知っているようで知らないアジアをもっと知ってもらおうというコンセプトでしょうが、
この番組をはさんで、いやというほど見せられる中国や韓国の反日行動とのギャップが
激しすぎて見ているのが痛々しい感じでした。
スタッフや、久米の気持は手に取るように分かりました。
「しまった。やっぱり撮り直すべきだった」…でしょう。

収録した内容を考え、日本とアジアを取り巻く状況を見れば、そのまま放映したときの
“落差”は明らかでしたからスタッフの対応のまずさは最悪です。
こんなに“ゆるい”感覚で番組を作っていくのだとすれば、この先もあまり明るくないと
思いました。「撮り直したほうがいいのではないか」の声はどこかで出たはずです。

出なかったとしたら、局そのもののニュース感覚を疑ってしまうところです。
私は、それまでの言動から言っても番組の看板である久米本人が、まず言い出したのでは
ないかと思っています。
もちろん、番組一本撮り直すための費用は半端ではありません。しかし、新しい番組の、
肝心の一回目の中身があれではきっと大勢いたはずの視聴者の期待を裏切ってしまったと
思うのです。

番組の作り方も、久米のよさは生かされていませんでした。
彼自身が番組内で語った「自分が目立たないようにしたい」というのは本心ではないと
思います。視聴者は、黙ってニコニコしながら人の話に耳を傾ける彼を見たいわけじゃ
ないでしょう。ハハハ。

海外と結んでいるために音のディレーがあり、その上通訳が入りますから、かなり細かく
編集処理をしていました。番組全体のリズムが心地よくなかった理由の一つだと思います。
この作り方だと、生は絶対に不可能だし、それが又“当意即妙”の久米の発言が生まれ
にくくなるというジレンマを生んでいました。
事情はあるのでしょうが、収録と放送の間が空きすぎているのも興をそぎました。
4月の3週間強は、アジア各地も日本も季節感が大きく変わる時間です。スタジオ収録の
クイズ番組ならいいでしょうが、「アジアの今」を伝える為にはそんなスケジュールでは
ダメだったのです。
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「クメピポ」とかいう番組もありましたが成功だったとは思えません。
シャープさに欠けていて久米らしさが見られなくなっていました。その後はテレビ東京で
経済番組をやっているのを見ましたが、結局、大きなネットワークを持つ局は久米宏的な
視界は時代遅れと判断したのかもしれません。

厳しすぎるのは自覚しています。でも、これは私のブログだし、関係者が見るわけもなし・・・。
お断りしておきますが、フジテレビOBの私でも、「母局」で変な番組があれば、同様に
クレームをつけます。実際、書いてるし。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2012-10-13 08:30 | 岩佐徹的アナウンス論 | Comments(0)
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