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岩佐徹のOFF-MIKE

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「ダイブタイ」again~岩佐徹的アナウンス論110~13/01/19

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私たちはよく「日本語は難しい」と口にします。
話したり聞いたりするだけならなんとかごまかせても、“読み書き”となると漢字を
使う日本語は覚えなければならない“決まり”が数え切れないほどあるからです。
長い間悩んで、なお結論を得られずにいる“問題”があります。
先日も少し触れた“ダイブタイ”です。“大”をどう読むか?

数年前、気まぐれに“大舞台”と“日本語”でググったことがあります。
“おおぶたい”かそれとも“だいぶたい”か?…ネット上にすっきりと納得できる
解説が出ているかもしれないと思ったのです。

「“おおぶたい”に決まってるじゃないか」とおっしゃるかたが多いかもしれません。
その根拠は、NHKを初め民放テレビ各局もそう読んでいるからでしょう。
あるいは「もともと歌舞伎で使われていた言葉だし、その世界ではオオブタイと
言っているから」という説明をそのまま“鵜呑み”にしている人も多いはずです。
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検索の結果を見ているとき、あるテレビ局のHPで先輩アナウンサーが帰国子女の
新人アナウンサーに「間違いやすい言葉に“大舞台”がありますね。“だいぶたい”
ではなく“おおぶたい”ですね」と教えているくだりがありました。
根拠は示されていませんが、“大舞台=おおぶたい”神話はこうして受け継がれて
いくのでしょう。ハハハ。

ご存知の通り、私は “だいぶたい”で構わないと思ってきました。
ただし、放送のときは、間違っていると思われるのも馬鹿馬鹿しいので、必ず、
“大きな舞台”と言い換えていました。
“おおぶたい”は歌舞伎から来た言葉…はその通りです。でも、私が言うときは
スポーツの世界でここ一番という大勝負(おおしょうぶ ハハハ)の場を指すことが
ほとんどですから歌舞伎とは何の関係もない“大きな舞台”という意味です。
…“だいぶたい”で問題はないと思うのです。

タイトル:教えてください
ペンネーム CX-WOWOW  掲載日時 2003-07-02

衛星放送でアナウンサーをしている者です。
言葉を扱う仕事をしていながらお恥ずかしい話ですが、
ここ数年「大舞台」をどう読むかで悩んでいます。
NHKはじめ、各局の同業者はおおむね「おおぶたい」と
読んでいます。
ただし、はっきりした根拠は聞いたことがありません。
私自身は、ずっと「だいぶたい」で問題ないと思いつつ、
知らないと思われるのがいやで「大きな舞台」と言い換えて
いました。
「大」を「おお」と読むことがあるのは知っていますが、
歌舞伎関連の言葉にいくつかある以外はその根拠を知りません。
正しい読みかた、その理由を教えていただけるでしょうか?


・・・検索結果の中に懐かしいものが出てきました。ペンネームでお分かりでしょうが、
私が書き込んだものです。どういうサイトだったか覚えてませんが、少なくとも
日本語を研究している機関のページでした。「ここなら、悩みをスカッと解消して
くれるのではないか」と思ったのです。
以下はそのつづきです。


タイトル Re:教えてください 編集部より
ペンネーム 編集部の知恵袋 掲載日時 2003-07-04

「大」の読み方は厄介ですね。
ふつう、漢語(音読みの漢字語)につくときは「ダイ」で、
和語(訓読みの漢字語も含む)には「オオ」といわれますが、
この原則はあまり当てにはなりません。
大劇場 大講堂 大至急 大混乱 大洪水 大企業 大銀行
などは「ダイ~」ですが、次の例は漢語についても「オオ~」と
読みます。
大一番 大旦那 大道具 大掃除 大時代 大火事 大喧嘩

意味から考えると、
「大舞台(ダイブタイ)」は文字通り「大きな舞台」
「大舞台(オオブタイ)」には「晴れの場所」の意味もあります。
前後の文脈によって使い分けたらと思います。
「歌舞伎座の大舞台に目を見張る」
「一世一代の大舞台のつもりで演壇に立つ」

― 以下 省略 ―



タイトル Re:教えてください 編集部より
ペンネーム CX-WOWOW 掲載日時 2003-07-14

勝手に メールで返信が来ると思い込んでおりましたために、
お礼が遅くなりました。
「だいぶたい」も必ずしも間違いではないと受けとめました。
しかし、これまでどおり、「大きな舞台」と言い換え続ける
ことでしょう。ありがとうございました。



…やり取りでお分かりの通り、私の疑問はすっきり解決できたわけではありません。
いまだに疑問のまま残っています。
ただし、私の中では、たとえばお膳立てが大きくなればなるほど“無類”の強さを
発揮した長嶋茂雄は、“だいぶたい”に強かったのです。そこに歌舞伎用語としての
“おおぶたい”を持ってこられてもしっくり来ないことに変わりはありません。
ハハハ。

ちなみに、“鳥肌が立つ”をいいことについて使うのは間違っているとする風潮にも
賛成できません。スポーツの現場で何度も“鳥肌を立てて”来たからです。ハハハ。
もちろん、放送の中では言いませんが。
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「歌舞伎でそう言っているから」、「NHKがそう読んでいるから」正しいなんて
ことはありえません。まして、「アナウンサーがそう読んでいたから」は、ますます
怪しいと思ったほうがいいです。声を大にして言っておきます。ハハハ。
「“ジンクス”は本来 悪いことに使われていたが、間違えて、いいことにも使われ
続けてきたために今では両方について用いられるようになってしまった」までは
認めましょう。しかし「いい意味でしか使いません」は、完全な間違いです。
ああ、しかし・・・先日書いた“やじうまプラス”を見た人で、このブログを読む人は
たぶん一人だっていないでしょうね。ハハハ。

なお、改めて検索した中にこんなものが見つかりました。

「大舞台」の従来の慣用的な読みは[オーブタイ]で、
歌舞伎などの古典芸能ではこの読み方が定着しています。
しかし、放送で多く使われる「晴れの場」「活躍の場」
という意味の「大舞台」は、[ダイブタイ]という人が
かなり多くなってきています。

このため、放送での読みは・・・古典芸能の場合は、
○[オーブタイ]×[ダイブタイ]とし、スポーツなど晴れの場、
活躍の場では(1)[ダイブタイ](2)[オーブタイ]としています。


書いているのはNHKの外郭団体(?)、放送文化研究所です。
“だから”、これがお墨付きになる…というわけではありません。
考え方が大筋で間違いではなかったとは思いますが、これからも相変わらず、
“大きな舞台”と言うでしょう。
私の感想はNHKも変わるんだってこと。 大変身(ダイヘンシン)とは言いませんが。
ハハハ。
by toruiwa2010 | 2013-01-19 07:57 | 岩佐徹的アナウンス論 | Comments(2)
Commented by ひろ☆はっぴ at 2013-01-19 17:17 x
先日NHKのBSニュースを見ていたときのことです。
六本木のお店で人違いで襲撃された事件のニュースで『クラブ』という単語を平板のアクセントで読んでいました。アクセント辞典には頭高と書いてありましたが、この場合は平板で読まないと意味が通じませんよね。NHKも変わらざるを得ないんでしょうけど、アクセントが違う!って苦情の電話をかけた人がいるかもしれませんねぇ…
Commented by toruiwa2010 at 2013-01-19 17:19
ひろ☆はっぴサン、こんばんは。

頭高で読んだら読んだで・・・ハハハ。
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