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岩佐徹のOFF-MIKE

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踏切で見かけた光景~病院の待合室を思い出す~13/02/08

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買い物に出た帰り、踏切で電車の通過を待っていた。
遮断機が上がった瞬間、隣にいた老女…えーと、80歳前後と思われた
…老女が私を押しのけるようにして踏切内に飛び出して行った。小走りに。
行く手には50歳ぐらいの女性がこちらを向いて立っていた。娘さんか。
先に渡ってしまい、そこで待っていたのだろう。

そう思ったのだが、彼女は老女が近くに来るまで待たず、方向を変えると
かなりの急ぎ足で歩き始めた。気の毒に、老女はさらに足を速めて懸命に
あとを追う羽目になった。
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「仲の悪い母と娘?」と私。
「息子さんの奥さんてこともあるわよ」と妻。
「よっぽど、イヤなことがあったんだね」
「うん。それでもねえ」


しばらく歩くと、地元コミュニティ・バスの発着所に二人が立っていた。
それで分かった。30分に1回の発車予定の時間まで1分ぐらいだったから
娘(ヨメ)は気が気ではなかったのだ。
およめさんと“おトメさん”は必ずしも仲が悪いわけではなく、まして、
“年寄りいじめ”の事実はどこにもないことが分かってよかった。ハハハ。

めでたし、めでたし…なんだが、初めの方で思い出す光景があった。

2004年に前立せんがんが見つかり、何度か築地のがんセンターに通った。
WOWOWのスケジュールを消化したあと入院・手術すると決めたため、
その間に 各種検査や進行を止めるホルモン注射をする必要があったのだ。

深刻なはずなのに、「こんなことで死にはしない」とどこか余裕があって、
待ち時間は周囲の人間模様の観察を楽しんだ。
診察室の前で見かけた有名な政治評論家が、2ヵ月後ぐらいに亡くなったと
知ったときにはビックリした。いつも一人で来院していた。評論家として
“力”を持ち、“ぶいぶい言わせて”いたときは経験しなかったはずだ。
そんなに急に亡くなったのはほかへの転移があって手術ができなかったのか、
見つかったとき、すでに手遅れだったのか、テレビでおなじみの恰幅のいい
姿が目に残っていたから、結構ショックだったのだ。

前立腺がんはお年寄りに多い病気だから、診察室前で順番を待っているのは、
当然、おじいちゃんばかりだ。
見ていて面白いのは、おじいちゃんたちと付き添っている人たちの関係だ。
いかにも「いい迷惑だよ」と言わんばかりの表情がうかがえる妻や子供たち。
一方で、甲斐甲斐しく世話をやく家族や部下らしい人たちの姿…。
“観察”していると、その患者の社会的な、あるいは家庭内でのポジションが
はっきり見て取れる。
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「私がちゃんとお世話します」という姿勢の奥さんや心から心配そうな子供たちの
様子からは、普段の“良好な”家族関係が見える。
一方で、形は甲斐甲斐しく面倒を見ているようで、実際はこれまでの夫の仕打ちに
対する“リベンジ”をしているかのようなおばあちゃんがいる。
「さあ、これからは私が主導権をもらいますからね」と、すでに“完全優位”に
立っているおばあちゃんも。

家族の態度に落胆し 怒り、驚きを隠せないおじいちゃんや、病気より“扱い方”の
変わりようを観念しているように見える旦那がいる。
「明日はわが身」と思えば、大笑いはできないが、伊丹十三が生きていれば、
映画のいいテーマになったに違いない。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2013-02-08 09:07 | 岩佐徹的考察 | Comments(2)
Commented by photobra7 at 2013-02-08 19:09
岩佐さん、こんばんは。

前半の話は起承転結の妙。別段どうという話ではないのに語り方で読ませる。
後半の話は・・・・・ホラーですw
Commented by toruiwa2010 at 2013-02-08 19:19
photobra7さん、こんばんは。

後半・・・我が家に限ってホラーでは
ありませんように。ハハハ。
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