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岩佐徹のOFF-MIKE

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スーパーボウル・後記~停電etc放送中の事故~13/02/13

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02/04のツイート

スーパーボウルが停電で中断中。
1969年の夏、ちょうどアポロが月面に
着陸した年だった。平和台球場で行われた
オールスターゲームが停電で長い時間中断した。
原因は変電器に蛇が入り込んでショートした…
と記憶する。
蛇もTPOをわきまえろ。w。今回の原因は何か?


先日のスーパーボウルは試合内容も3Q以後、49ersの猛烈な反転攻勢があって
面白かったが、サイドストーリーとして、思い出につながる出来事も多かった。

ツイートに書いたオールスターゲームの停電は延長13回に発生した。
人類が初めて月面に降り立った日だから、1969年7月20日(日本:21日早朝)は
世界史に残る記念すべき日付けだ。しかし、私の記憶の中から浮かび上がるのは
月面の着陸船やタラップを降りるアームストロング船長の不鮮明な映像ではなく、
野球場の芝生の上に車座になって団扇を使いながら雑談に興じる選手たちの輪だ。
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第3戦の中継で3塁側、セ・リーグのベンチ・リポートを担当していた。
“お祭り”だから、出番を終えたピッチャーやタイムリー・ヒットを打った選手は
目が合って頭を下げると、試合中でも気軽にベンチの外に出てきてインタビューに
応じてくれた。気楽な仕事だったと言っていい。ハハハ。

パ・リーグが2点リードして迎えた9回表…
「あと少しで終わる。時間も早いし、テレビ西日本がおいしいものを食べさせると
言っていた。楽しみだなあ」と舌なめずりした瞬間、セ・リーグの主砲・王貞治が
ライトへ同点の2ラン・ホームランを叩きこんでしまった。ありゃあ。ハハハ。

延長に入って間もなく、王がマイクの前に来てくれた。
「見事な同点ホームランでしたが、チームメイトに恨まれませんでしたか?」と
いきなり聞いてみた。延長になって“嫌味”を言われなかったか、という意味だ。
“中洲の夜”に期待していたのは私だけじゃあない。選手たち、特に九州で試合を
することがないセ・リーグの面々は「さあ、飲みまくるぞ」と“武者震い”して
いたに違いないのだ。もちろん、ホームランの瞬間、手を叩いて喜んだだろうが、
一瞬後に「おいおい」と肩を落とした選手もいるはずなんだ。
「勝負だから勝つことが一番」などは“建前”さ。ハハハ。

そんなことを踏まえての質問だったが、まじめな王さんに冗談はまったく通じず、
「いえ、そんなことはありません」と真顔で答えられてしまった。トホホ。

そして迎えた13回表、セ・リーグの攻撃中に、突然、照明が消えた。
原因を見つけるのにも、復旧にも手間取った。その間、選手たちはベンチを出て
僅かな月明かりに照らされた外野の芝生に座りこんで雑談に花を咲かせたのだ。
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1970年代後半の球宴公式プログラムに書いたコラム

アメフト中継のトラブルでは、WOWOWでも似たようなケースがあった。
1992年元旦、マイアミからオレンジボウルを現地から中継したときのことだ。
競技場の電源が落ち、ホスト局の中継車、衛星車の電源も落ちて中継がダウンした。
ただし、試合は続行した。
WOWOWは独自の電源車を使っていたので唯一セーフだったが、現地のNBCは
実況が不能になったため、WOWOWが持ち込んでいた1台のユニ(独自)カメラを
テイク(使って)して中継した。このとき、音声も高柳アナの声が全米に流れた!
もっとも、途中、NBCのチーフTD(技術者)がWOWOWの中継車に入ってきて
IS(実況抜きの場内音)にしてほしいと依頼したらしい。そりゃ、彼らにしてみれば
“どえらい”事態だから必死だったのだろう。ハハハ。

これに対応したため、日本語音声は途絶え、東京からは「どうなってるんだ」と
電話が入り、急遽、電話音声で日本語実況を送って放送を続けた。
一方、NBCはWOWOWの映像を見ながらNYのスタジオから実況をつけたという。

ほどなく中継車の電源が復旧しホスト中継車の映像も復活した。

電源落ちではないが、フジテレビ時代の1981年全米プロゴルフ選手権の中継では
収録開始の2時間前になって、日本に向けて電波を送る衛星回線は確保していたが、
ジョージア州アトランタのゴルフ場(AACアトランタ・アスレチック・クラブ)から
カリフォルニア州バーバンクにある発信基地までの地上回線を抑えていないことが
発覚して大騒ぎになったことがある。
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現地のコーディネーターが頑張ってくれたが、回線が取れたとき収録開始時間を
30分以上過ぎていた。この間、フジのスタッフは必死の形相でバタバタしたが、
放送を手伝ってくれたアメリカ人の気のいいオヤジは「どうしたんだい?」と
言わんばかりの顔で“It’s just a golf tournament”と笑っていた。ハハハ。


NHKの急造放送席が映った。
ドジャースタジアムからワールドシリーズを
中継したとき、セッティングを終えてホテルに戻り、
翌日球場にいくと他局を含め、軒並みテレビや
マイクなどがなくなっていたことがあったっけ。
停電がハーフタイムショーのときでなくてよかったね。


フジテレビのブースは1階席後方の通路にほかの局と並んで作られていた。
アメリカの球場のセキュリティはかなり厳しいから、簡単に侵入できるはずはなく、
どの局もなんの不安もなくベニヤでできたブースにカギもかけずに帰っていく。
なのに…。もともとある放送席は無事だったが、通路に作られた急造のブースは
全部やられた。コードが残るだけの見事な仕事っぷりに唖然とするだけだった。
内通者がいるはずだし、複数に違いないのだが、犯人逮捕の情報は聞かなかった。
もっとも、機材はすべて保険つきのレンタルだし、セッティングを請け負っている
現地スタッフのすさまじい奮闘の結果、放送には支障はなかった。
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横から失礼。つなぐのは大変じゃありません。
自分のミスじゃないから落ち込む必要はないし、
数日前に現地入りして話す材料は山のように
あるはずです。それより気がかりはト・イ・レ。
アナは大丈夫でしょうが、解説者はそれほど
「準備」しませんから。ハハハ。


友人が彼の知人に「(アナと解説は再開までの時間を)つなぐのが大変だねえ」と
ツイートしているのを見て横から割り込んだ。
この日の実況がどれぐらいのキャリアの持ち主か、そして、どんな性格なのかも
知らないが、私の場合は“臆病”だから、あらゆる事態を想定して準備をする。
ニューオーリンズには数日前に入ったようだから、ネタはたっぷりのはず。
解説者も饒舌だったから、“時間”に対する懸念は全くなかったと思う。
思いがけない事態に慌てることもなかったと思う。アナは、自分がミスしたときは
あとを引くが、他人が原因でハプニングが起きた場合は開き直れるものだから。
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むしろ、怖いのはトイレだ。
アナウンサーは朝から厳しく水分を制限しているはずだから心配無用だとしても、
解説者は普通そこまで神経を使わない。中断が長引くほどに不安がよぎったのでは
なかろうか? 解説者とはいえ、放送席を離れていても不自然に聞こえないのは
2~3分が限度だ。画面に映った急造放送席は観客席の中にあるように見えた。
本来の放送席なら、ほぼ専用のトイレが近いところにあるが、この場合、観客用の
トイレを使うことになる。停電しているからと、大勢がトイレに行っていただろう。
順番を譲ってもらうわけにもいかない。みんな、それなりに緊急事態だもの。
あれまあ、大変だなと思った。ハハハ。

ちなみに、昔、某テレビのアナウンサーが我慢の限界を超えて席をはずした。
用を足して放送席に戻り、“さりげなく”実況を再開したが、そのとき解説者が
「ダメですよ。トイレに行っていることばらしちゃいましたから」と。
アナは「…そうですか。なるほど、なるほど」。
なにが“なるほど”だ。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2013-02-14 08:38 | 岩佐徹的考察 | Comments(2)
Commented by マオパパ at 2013-02-14 10:07 x
岩佐さん、おはようございます。少年時代にプロ野球選手になる才能はないと早々見切りをつけた私は、野球の実況アナになるのが夢でした。しかし、学生時代にはすでにトイレが近くなっていたことに加え、ニッポン放送深澤アナの「試合中にトイレに行くのはプロとはいえない」旨の発言を何かの雑誌で読み、この夢もあきらめました。今日の記事でスポーツ実況アナのご苦労を改めて認識しました。トイレの件は、岩佐さんはどう対処されていたのですか。お困りになったことはなかったのでしょうか。
Commented by toruiwa2010 at 2013-02-14 10:26
マオパパさん、こんにちは。

野球やテニスのように何時間かかるかわからない種目を
担当するときは朝から厳しく水分を制限しました。
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