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岩佐徹のOFF-MIKE

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大竹まことが言葉を失った!~“重荷”を背負い続けてるんだね~   13/02/21

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一昨日、火曜日のラジオ「大竹まこと ゴールデンラジオ」は久々にナマならではの
スリルに富んだものだった。今週、ラジオはスペシャルウイークを迎え、各局が
趣向を凝らして聴取率アップを狙っているのだが、この日、“メインディッシュ”の
コーナー・ゲストは女優・樹木希林だった。
彼女が出演した映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」の宣伝が目的だ。
試写を見て万全の備えの大竹との会話が10分少々あったあと、樹木が言った。
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「せっかく来たので質問していいですか?」と切り出し、「私、いろいろ 事件に
出会った。自分が引き起こしたり、家族が引き起こしたりしたが、事件は無縁では
起きないんです」と前置きした上で、こんな趣旨のことを話した。

数年前にタイで仕事が終わったあとプーケットで子供たちと合流する予定があった。
自分ががんになってキャンセルした。その年にスマトラの大地震が起きた。
調べてみると、予定通りなら自分たちがプーケットにいる日だった!
もし、家族を亡くして自分が生き残ったとき、そのあとの人生をどう生きたかを
考えるようになり、いろんな事件に出会った人に聞くことにしている。

ここまで、聴いていた私もそうだったが、大竹も樹木の質問は“一般的”なものと
考えていたに違いない。しかし、その質問は大竹個人に向けたものだった。

…大竹さんが昔 事故を起こしたことを誰かから聞いていて、そこから、
どう切り換え、立ち直れたのかをうかがえたらなと思って…

数年前に、車を運転していた大竹が事故を起こし 相手が死亡する“事件”があった。
彼に非はなかったようだし、対応が適切だったせいなのだろう、芸能メディアが
大騒ぎすることもなく、その後も、この話を蒸し返されることはなかった。だから、
このことを知らない人も多いと思う。普通、「日本で一番聴かれているラジオ」と
自ら宣伝している番組のパーソナリティなら、そのことを話さないといけなかった。

しかし、“虚を突かれた”大竹は狼狽し、混乱していたから、その余裕はなかった。
何をどう話すか、考えがまとまらないまま答え始めた。おそらく、彼にとっては、
事故の瞬間に次いで つらく、長く感じたに違いない“5分間”は以下の通りだ。
できるだけ忠実に文字にしたので意味が通じにくいところもあるが、それぞれに
ニュアンスを感じ取ってほしい。(太字が大竹の発言)
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あのときね、ほんとにね、もうこの業界にいられないと思ったんです。
で、えー、ただ、この事故に関してね、あのう、どんな風に出るか、
僕は分からなかったんですけれども、結局、これの、あれは…裁判じゃ
ないんですけど、それで言うと、100かゼロという結果が出たんです。


ということは?

私はただ信号に従って運転していただけだという…

はあ。

…結論を出していただいたんです。
でもねえ、それはどうなるかは…、僕はそれでも、ねえ、いやあ、
いくら…、ま、100ゼロはずいぶんあとですけどね。
「そういう風なことです」と言っていただいたんですけど、まあ、それ、
とってもつらい思いをいたしましてねえ。えー、えー…


(かぶせて)亡くなられたんですか、相手の方は?

はい、亡くなられました。まあ、あのう…

これはひとごとじゃないんです。
自分のすぐそばにある出来事ですからね。だから世の中の出来事が
起きるたびに、「あっ、あっ」て自分を思い浮かべるんですけど…。
そいで、そのあと切り換えて抜けるとき何がきっかけでした?

あのですね、そういう結論をいただいたとき、でも、心の整理がついて
いませんからね、僕の場合。
で、あの、名古屋のテレビ局、中京テレビっていうんですけど、ここで
レギュラーやってたんです。


はい。

そこから「悪くないんなら出ろ」って言われたんです。

はい。

「出ない」って、悪い…悪いってことになるんでしょう?

そうですね。

「悪くないんなら出ろ」って言われて…
私は心の整理もついてないんですけども、まあ、うーん…


きつかったんでしょう?ねえ。***

ま、こういう世界に携わる人間ですからねえ。

それが、さらさら出て当たり前なんですけど。

うん、いやいや、当たり前でもないんですけどね。
いや、ただ、やることないから家の前走ってたり、夜中に走ってたり、
いろんなことしたんだけど、ま、いろんな方が大竹だと分かって、あの、
声をかけていただいたり、周りにいろんなことが、あの…


ありますよね。

…支えていただいたこともあって…。もちろん、それだけじゃなくて、
私も、生活もありますんで…


でも、そのときに、支える人がいるけど、すごい、逆のあれも、この、
世の中のそういうものを感じませんでした?逆風みたいなの?

あの、うーん…

あんまりないとすれば、それは大竹さんの人柄ですよね。

うーん。

ああ、なるほどね。

これは、世間の逆風っていうのは、正直、僕はあんまりなかったんです。

ああ、それは…

バッシングもあまり感じなかったんです。
ま、僕は馬鹿で鈍感で感じなかったのかもしれませんけども。


いや、私なんかはモロに来るんですよね。それをしまいには快感になって
きましたね。えっへっへっへ。もう面白がるしかない。表に出る人間の、
そりゃもう当たり前のこと。責任っていうか、背負うものだと思った途端に
なんてことなくなるっていうか…勿論、もともと図々しい人間ですから、
あの、根がね。だから、どういいことがあってもそりゃ平気なんですけども。
生きていかなきゃしょうがないんですけど、でも、その、スマトラ沖のあの、
アレは、ぞっとした、その、ね?あれがときどき、ひょっ、ひょっと出てくる。
あの、で、それをどうやって、じゃ、あのとき自分はどうやって抜けるか?
っていうのを想定すると、もう、プツっと切れて、もう、想定できないんです。
でも、大竹さんはそういう思いをなさったですね。

ま、僕の話はそうですけども…

コーナーの持ち時間終了が迫っていたため、大竹は3.11被災者の話を引き合いに
出したあと、もう一度、映画の話に戻して締めに持って行った。

*** 樹木の言葉の間も大竹の「うーん」は続いていた。11秒あった。
彼の“苦悩”と“混乱”が伝わってくる低いうなり声だった。
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話が深刻だから言いづらいが、“ラジオもエンタテインメント”と考えるならば、
自由人・樹木希林らしさが出ていて“聴きごたえ”がある番組になっていた。
“予定調和”の多いワイドショーを見慣れた人たちにとってはきわめて刺激の強い
やり取りだったと思う。
息をのんで会話の成り行きに耳を傾けた。ラジオのリスナーは“ながら族”だが、
途中から手を止めた人が多かったはずだ。

樹木の質問の意図はよく分からない。彼女のケースはあくまで“…たら”の話だし、
大竹の“事件”は現実だから、普通に考えたら全く“次元”が違うもの。
まさか、「困らせてやろう」と企んだわけではないだろうが、それにしては、唐突に
この問題を持ち出したのはいささか乱暴だし、フェアじゃない。

小島慶子を“見限って”以後、大竹を聴いていたが、最近はTBS「たまむすび」
(赤江珠緒)を聴くことが増えている。
大竹の反権力、反原発を中心にした姿勢には評価できる部分もあるのだが、感情が
先走って、話がまとまらないこと、論点がはっきりしないことが多いのだ。
「TVタックル」もそうだが、聴いていると、物事を整理して話すことがあまり
得意ではないようだ。しばしば、横にいるアナが助け船を出したり、訂正したり
している。“受け売り”ぽいものが多いのも気になるし、下ネタがひどいときもある。

そんなわけで、少し“敬遠”気味なのだが、この日の大竹には同情した。
相手に非があったとはいえ命を奪う形になった事故の当事者として、忘れようにも
忘れられない出来事を持ち出され、さぞ厳しい時間を過ごしたことだろう。
そして、たびたび腰を折られたために、結局、樹木の質問に正確に答えることは
できていなかったが、少なくとも誤魔化そう、逃げよう、という姿勢ではなく誠実に
話そうとしていた点を評価する。

なお、“樹木らしさ”はこの日のパートナー、眞鍋かをりに対する態度にも出ていた。
遊び半分で出演しているとは思わないが、大事なところの“読み間違い”が多すぎ、
そのたびに樹木から厳しく指摘されていた。プロ意識が著しく欠けていたのだから
言われて当たり前だ。
by toruiwa2010 | 2013-02-21 08:45 | 放送全般 | Comments(4)
Commented by ハッピーカムカム at 2013-02-21 15:06 x
私も聞いておりました、全面的に岩佐さんの御見解に同意致します。
ただ「スペシャルウィークに起こったハプニング」というのが、ちょっとイヤな感じですが…。

※昨夜の「CSフジテレビ」のプロ野球のトーク番組で、
 ゲストに福井アナ、関テレの馬場元アナ、新広島の神田元アナを招いて
 「野球実況アナウンサー・ココだけの話」というのをやっていたのですが、
 その中で福井アナが実況デビューの思い出について聞かれ、
 「デビュー戦の西武戦の前日に、岩佐さんという偉大な先輩にレベルの高いレクチャーを受けたのですが、
 当日「いきなりそれをやってやろう」と意気込み過ぎて、結局何も言葉が出なくなり失敗した」と挙げておられました。
Commented by toruiwa2010 at 2013-02-21 16:02
ハッピーカムカムさん、こんにちは。

にわかに信じがたい話ですね。あまり好かれていないと
感じているので。ハハハ。
独特の実況をしました。久しぶりにメールでもしてみます。
Commented by 石塚良次 at 2013-02-22 13:32 x
ラジオを聞いておりませんでしたが、このように文字に起こしていただき、たまたま読めたことはとても良かった。そんなことがあったのですね。
Commented by toruiwa2010 at 2013-02-22 15:37
石塚良次さん、こんにちは。

これでもニュアンスは伝えきれていません。
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