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岩佐徹のOFF-MIKE

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安楽、甲子園を去る~遅ればせながら投球数について~13/08/19

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08/15のツイート

もう一度。済美・安楽が155㌔をマークした。
高校生がたくさんの球数を投げると話題に
なっているが、それ以上に、球速を競い合うのは危険だ。
甲子園球場のスピード表示をやめるべきだと思うが
どうだろう?この年齢の少年たちに無意味な競争を
させるべきではない。


夏の高校野球は8月の日本に欠かせない行事だ。たくさんの“ドラマ”を届けて
くれるし、朝日新聞の宣伝材料としてもこれ以上のものはない。ハハハ。
昔は、テレビや他紙はあまり大きく扱わなかったが、“売れる”、“数字が取れる”と
分かってからは、メディア挙げて、“恥も外聞もなく”大量のスペース、たっぷりと
時間枠を確保して報道するようになった。

風物詩にとどまらず、数えきれないほどのスター選手をプロ野球に送り込んできた。
甲子園はプロ野球を目指す少年にとって願ってもないショウケースだし、通るべき
関門でもあるのだ。学校にとっても、甲子園に出場することは名前を知ってもらう
絶好のチャンスだ。知名度が上がれば自然に生徒数が増えるから、全力を挙げて
野球部を強くするための努力を惜しまない。

学校や父兄、地元も過熱する中で予選を勝ち抜く力がついて来ると、前後の見境が
つかなくなっても無理はない。マスコミも煽る。こうして“甲子園がすべて”の
土壌が作られていく。そんなに簡単じゃないだろうが。ハハハ。

高校や大学レベルの全国大会がないアメリカ人には、春と夏に行われる高校野球が
珍しいものに映るのか、ときどきメディアにも登場する。しかし、記事の主眼は
もっぱら、その熱狂ぶりに注がれる。今年の春は違った。
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愛媛・済美高校のエース安楽の球数が大注目を浴びた。
9日間5試合に登板して772球を投げたという。私だって目をむく。ハハハ。
最初に報じたのは野球専門誌Baseball America(2013.3.29づけ)だったらしい。
あとを追う形でいくつもの記事が書かれていた。
私も、このところ高校野球を見ていないので、春のセンバツで何があったのかは
ほとんど何も知らなかった。こういうことだったらしい。以下、BA誌などから。

済美の初戦は広陵との2回戦だったが、延長13回の末、4-3で勝利した。
エース・安楽は一人で投げ切った。その投球数は232球だった。
4日後に3回戦。9回完投して159球を投げた。
2日後の準々決勝も完投で138球。
翌日の準決勝では134球を投げている。これも完投だった。
さらにその翌日行われた浦和学院との決勝では力尽きて6回でマウンドを降りた。
12安打を浴びて9点を失い(自責は3)、109球でのKOだった。

そのトータルの球数が772球だったわけだ。
大会序盤には150キロを超えていたが、決勝では120キロ台後半がやっとだった。
(英文の記事による)

…アメリカの野球関係者が関心を寄せ、眉をひそめるのは232,772という数字だ。
Baseball Americaに記事を書いた記者によれば、南米でさえ、1試合はおろか、
1ヶ月にだって、16歳の少年に232球を投げさせることはないだろうと書いている。
リトル・リーグの投手には投球数に細かく制限が設けられているし、アメリカでは
変化球もあまり投げさせないと聞いた。肩やひじに負担がかかるからだ。

野茂がMLBに行った頃から日本にも伝わってくるようになったが、プロでさえ、
投球数は監督・コーチによって厳しくコントロールされている。選手によって、
差はあるが、100~115球と言ったところか。5月のタイガース戦でダルビッシュが
130球を投げたとき、“ざわめき”が起きたほどだ。ハハハ。
ためしに、darvish 130 pitches で検索するとたくさんの記事が出てくる。

さて、安楽の投球数を巡って、内外から疑問の声が上がった。当然だ。
その多くは「大事な選手の将来を壊す」ことを憂慮し、球数制限をと訴えている。
一方で、「若者の今を重んじてやるべきだ」とする意見もあるようだ。こちらは、
「高校で野球生命が尽きてもいいと思っている少年もたくさんいる」、「投球数を
制限することが必ずしも科学的だとは言えない。正しいメカニクスを身につければ
肩やひじを壊すことはない」と主張する。

私はいつのころからか甲子園を“ななめから”見るようになっている。
松井秀喜が5打席連続敬遠されたあたりから「なんだかなあ」と思い始めていたが、
3年前、大阪・履正社のトリック・プレーを見てますますいやになった。なにも、
高校野球は“まっすぐ”なもの、高校球児はピュアと考えるほどナイーブではない
つもりだが、“勝利至上主義”は歓迎しない。そうなる過程は分かるが。
(“頭脳プレー”? No kidding~履正社の4点目に思う~ bit.ly/b8WwtB )

そういう考え方の私には、232球はともかく、9日間で772球は認められない。
21連勝の田中将大なら1ヶ月半かかって投げる球数だ。MLBでも1ヶ月だ。
松坂大輔はセンバツで1試合に250球(延長17回完投)を投げたことがある。
しかし、17歳だった。この年代の1年は大きな違いがあると思う。

「彼らは甲子園に賭けているんだ。肩を壊しても投げたいと思っているんだ」と
球児の気持ちを代弁する声があるのは知っている。しかし、そうだろうか?
16,17歳の少年の言葉をそのまま信じていいのだろうか?今はそう思っていても
将来、激しく後悔することになりはしないかと危惧する。そうならないように
気を配ってやるのが周囲の大人の責任ではないのかと思うがどうだろう。

もちろん、高校時代に安楽と同じようにたくさんの球数を投げて、プロ野球でも
大成した投手は大勢いる。稲尾、東尾、江川、桑田…みんなそうだ。
しかし、その陰で、将来の逸材と言われながら消えていった投手も大勢いるはずだ。
偶然かもしれないし、ほかの理由もあるのだとじゃ思うが、松坂はMLB3年目から
姿を消しているし、斎藤祐樹はどこに行ったんだ?
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初めてじっくり安楽の投球を見た。ベストでないことは分かるが、それにしても
注目度にはほど遠い出来だった。1回戦で138球投げていたらしいが、どうしても
球数が多くなる傾向があるようだ。
初球がカーブだった。彼のようなタイプのピッチャーは自信があれば試合開始の
第1球はストレートから入るものだ。そういう状況じゃないということだね。
変化球が多く、ストレートも序盤は140キロ台の半ばが精いっぱいだった。
結局、済美は、そして安楽智大は2回戦で甲子園を去った。この日も延長10回、
183球を投げていた。もしベースボール・アメリカの記者が見ていたら、183球で
済んだことにほっとしたかも。ハハハ。

1回戦で155キロをマークしていたシーンをニュースで見たときに書き込んだのが
冒頭のツイートだ。初め、反応がなかったので(ハハハ)、2度目を書いた。
この年頃の少年たちにとって甲子園最速の名誉は魅力的だろう。1球ごとに場内に
表示されるのを見れば「負けまい」と思う気持ちにブレーキはかからない。
このことがほとんど指摘されていないことにむしろ驚く。投球数制限、大会期間、
参加校の数など見直すべきことはたくさんあるが、こんなこともやめなきゃね。

”たった”321球でファンの前から消えた安楽を来年も見たいのなら。ハハハ。
by toruiwa2010 | 2013-08-19 06:16 | メジャー&野球全般 | Comments(8)
Commented by 岡本 豪 at 2013-08-19 06:41 x
岩佐さん、おはようございます。
スピード表示をしない、という意見はいままで他で見たことがなかったですが、賛成です。そういえば斎藤祐樹投手が150kmにこだわっっていた頃がありましたが、今、鎌ヶ谷でどんな球をなげているのでしょう。私自身、競技経験のない単なるただの野球好きなので、高校野球を巡る狂騒はちょっと理解できないところがあります。才能のある選手には、より高いステージでその能力を発揮してほしいというのが正直なところです。
Commented by toruiwa2010 at 2013-08-19 11:24
岡本 豪さん、こんにちは。

これを放置している関係者はすこぶる
無神経・無頓着だと思います。
Commented by 麗子 at 2013-08-19 14:30 x
岩佐さん、お久しぶりです。
私も高校野球の球数、球速に規制を設けては?に概ね賛成です。

ただ、私立のお金のある高校などと違って、県立や公立など、チームによっては何人もの投手を抱えられない学校もあるだろうし、そうなると勝ちあがれるかどうかも変わってくる。。なかなか難しいところですよね。。

しかし少なくとも、一試合で投げるのに多くても何球までかの望ましい球数など、ある程度の基準を高野連が示すことは、そろそろあっても良いのかもしれませんね。

球速表示は私もあまり賛成しません。
観客は「おお!すげ~!」などと、見て楽しいかもしれないけど。
大々的に電光掲示板に表示して、高校球児の競争心を煽るのは止めたらよいのでは?と、私も思います。

話はワタクシごとになりますが、今年はもしかして初の3回戦突破なるか!?と、実家地元の日大山形を応援するワタクシなんでであります。
GO! 日大山形っっ!!!
Commented by toruiwa2010 at 2013-08-19 15:00
麗子さん、こんにちは。
お久しぶりです。長ーーーい、お盆休みだった
ことにしておきましょう。ハハハ。
最近は、めっきり書き込みが減りました。
書く記事に戸惑っているのでしょうから
文句は言えません。

高校野球のあるべき姿は簡単には
決められないでしょうが、識者が額を寄せて
考えれば、落としどころは見えてくるはずです。

私が4年間在籍した大阪府立春日丘高校が
夏の甲子園に出たときは興奮したものですが、
ちゃんと卒業した私学は東京で4,5回戦が
精一杯のようです。ハハハ。
Commented by reiko71 at 2013-08-19 19:07 x
あや。
山形県の高校球史が塗り替えられました。
なんと初のベスト4進出!

そういえば日大山形の投手は、継投で勝ち上がってきたと何かで読みました。3試合完投の庄司投手は、決して剛速球でも秀でて旨い投手でもないかもしれません(四球も多いし^^;)が、強い気持ちと運と仲間の援護でここまで来れてる。
さあ、この先どんな攻め方や守り方をするのか、監督の采配にも注目しております。

ワタクシごとでの連投ご容赦です。
Commented by toruiwa2010 at 2013-08-19 20:59
reiko71さん・・・

山形と聞いて、真っ先に頭に浮かぶのは
まず、蔵王、そして、牛肉ど真ん中です。
日大山形は3年考えても出てこないでしょう。
ハハハ。
11/02/21の記事を読んでますか?
Commented at 2013-08-20 10:04 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by toruiwa2010 at 2013-08-20 17:01
r・・・・さん、こんばんは。

このコメントはカギつきですよね。
個人情報がからむからと理解します。

お気持ちを尊重しつつ、一言だけ。
月山を見るためにとんぼ返りで訪れた
寒河江という町はなーんもないところでした。
ハハハ。
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