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岩佐徹のOFF-MIKE

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やっかいな作品2本~アンジー監督・「最愛の大地」etc~13/08/23

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「トゥー・ザ・ワンダー」70

パリに向かって走る列車のコンパートメントでカップルがじゃれあっていた。
男はアメリカ人旅行者のニール、女は10歳の子供がいるシングルマザーのマリナ。
互いに相手に夢中だった。終着駅、パリに着いた二人はモンサンミッシェルへ。
言葉は要らなかった。黙って見つめ合えば、二人はひとつ。
マリナは思った。「何もほしいものはない。そばにいてくれさえすれば」と。

マリナの娘、タチアナもニールになつき、アメリカに行くことにも賛成した。
どこから見ても幸せな生活が始まった…
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少し人生経験があれば分かると思いますが、物事はそんなに、絵に描いたようには
行かないんですよね。ハハハ。
まず、タチアナが新しい環境になじめず、友達ができないこともあってフランスに
帰りたいと言い出します。もっと深刻な問題は熱に浮かされていた二人の気持ちが
少しずつ冷め始めたことです。そんなとき、ニールは幼馴染のジェーンと再会し…

だ・か・ら・ね。ハハハ。

私が文章にするのはいつも導入部分です。しかも、映画を見ながら脳に刻み込み、
帰宅後、記憶を掘り起こしながら書くので常に自信はないのですが、この作品は
輪をかけてやっかいです。
全体に台詞、会話が少ないために物語がどう進んでいるのか分かりにくいんです。
そう書けば、“知ったかぶり”は「それは君の人生経験が不足しているから」とか
「人間を知らないからさ」と言うかもしれません。

はいはい。平凡な人生だったし、友達も少ないし…という話ではないか。ハハハ。
とにかく、監督は映像に語らせているつもりでしょうが、あえて言わせてもらえば、
力不足です。やたら、頭の中に“?”が浮かんできます。
映像美で知られた監督らしいです。たしかにきれいなシーンがたくさんあります。
でも、この映像があれば言葉なんて要らない、というほどじゃありません。ハハハ。

激しく混乱しました。見ようかどうか迷ってる人は見なくてもいいかもしれません。
ネットではかなり高く評価する人もいます。そんなレビューのひとつのタイトルが
「心地良く 静かに浸ることができた」となっていました。正直な感想を書くなら、
“浸る”ではなく“寝る”の方がしっくり来る。こりゃ失礼。ハハハ。


「最愛の大地」85

セルビア系の警察官・ダニエルとムスリム系のアイラは恋仲だった。
民族こそ違ったが問題はなかった。ある日、深刻な紛争が始まるまでは。

武力で優位に立つセルビア勢はムスリム系住民の地域を襲って蹂躙を繰り返した。
彼らはアイラたちが住むアパートにも荒々しい靴音を響かせて、踏み込んできた。
連れ出された男たちは銃殺され、残った老人、女性、子供たちから若い女性だけが
選ばれて連行された。収容先のキャンプで待っている運命は明らかだった。

しかし、そのキャンプの責任者がダニエルだったことでアイラは危機を脱した。
ダニエルに“囲われる”ことと引き換えに一定の自由を手に入れたのだ…
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女優、アンジェリーナ・ジョリーが初めて監督した作品です。
背景がきわめて複雑なボスニアの内戦をテーマに選んだ裏になにか特別な理由が
あったのかどうかは知りませんが、彼女の激しい思いは伝わってきます。
内戦の悲惨さを描いた作品ですから面白いとか楽しいとかいうものではありません。
むしろ、見続けるのがつらい映画です。
初日の銀座シネシャンテで見ました。女性の観客も大勢いましたが、最後まで席を
立つ人はいませんでした。映画ファンの評価は割れているようですが、観客の胸に
突き刺さるものがあったのは事実です。

1991年の春に訪れたリュブリャナを思い出します。
アイスホッケー世界選手権のBプールを中継するためでした。
旧ユーゴスラビアは大変複雑な国家でした。有名な「七つの国境、六つの共和国、
五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国家」という言葉が
この国を端的に物語っています。

リュブリャナは、そのユーゴの一番西に位置する共和国、スロベニアの古都です。
当時、すでに国内のあちこちから内戦や紛争の情報は伝わっていて、スロベニアも
分離・独立を目指していました。土産物店では独立を見込んでニセのパスポートが
売られていました。
イタリアと国境を接するこの“国”の雰囲気は西ヨーロッパと同じでした。
しかし、東に行けば行くほど、民族や宗教をめぐる対立は厳しかったようです。
特に、この映画が描いているボスニア・ヘルツェゴビナの内戦は戦後ヨーロッパで
最悪と言われるほどひどいものだったようです。

私もこの映画を見て、“浄化”の名のもと、他民族の抹殺を図るほどに激しい憎悪が
存在したことを改めて知りました。
そんな背景を持つ作品ですから、誰にでも勧められるものではありません。しかし、
アンジェリーナ・ジョリーの記念すべき初監督の映画として見ておくのもいいかも
知れません。

70 トゥー・ザ・ワンダー 映像に頼りすぎ 複雑なストーリーではないけど
85 最愛の大地 アンジェリーナ・ジョリーの意気込みが伝わる 評価は難しい
80 ホワイトハウス・ダウン 何も考えず、“活劇”としてみれば楽しめるはず
80 スマイル アゲイン 世の中、普通はそんな風にうまくは行かないのだけど…
by toruiwa2010 | 2013-08-23 08:50 | 映画が好き | Comments(0)
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