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岩佐徹のOFF-MIKE

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おめでとう 東北!~田中の登板には“異議”あり~13/11/05

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11/03のツイート

2年前の嶋基宏のスピーチを思い出す。
「東北の皆さん、絶対に乗り越えましょう、この時を。
絶対に勝ち抜きましょう、この時を。
今この時を乗り越えた先には、もっと強い自分と未来が
待っているはずです。
絶対に見せましょう、東北の底力を」。
…見せてもらった、東北の底力を。


球団誕生の経緯と創立当時の状況を考えたら、わずか9年目での日本一は奇跡だ。
球場、仙台、東北を喜びと興奮が包み、それが全国に広がっていくのを実感した。

大黒柱・田中将大と新人・則本の二本柱、新加入のジョーンズとマギー、ベテラン、
主将・松井とリリーフ・斎藤に若手がうまくからんでいい化学反応が生まれた。
まさにチームが一丸になって勝ち取った勝利だった。
胸のすく、素晴らしい快挙に心からの祝福を贈りたい。
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楽天が第6戦を落とした翌日の朝、新聞を見て、まず、こうツイートした。

“田中、今年初の黒星”の見出しとともに朝日は
1面中央で田中が負けたことを伝えている。
最後の最後で”反動”がきた。
1年の疲れが出たかもしれない。
しかし“160球完投”に込めた彼の思いは伝わったね。
気持ちよくMLBに送り出してやりたい。


「代われ」という監督を振り切って2-4とリードされた9回のマウンドに上がった
田中の投球には鬼気迫るものがあった。「これが最後だと心に決めているんだな」と
思いながら見ていた。試合後、今季初黒星を喫した田中に向けて星野は「これだけ
今年投げてくれて、最後に黒星がついた。本当に感謝しています」と語っていた。

田中将大の2012シーズンはこれで終わったと思っていた。“気持ちよくMLBに
送り出してやりたい”はそういう意味だった。
中1日でも空いていれば話は別だろう。前日の投球数が70~80球なら…しかし、
“160球”は、それだけで田中に関心を持つMLB関係者が懸念する数字だった。
だから、最終戦の登板など、まるで想像しなかった。

“間違いなく身体には良くないですね。
肩、肘の炎症はまだとれてませんので。”


ツイッターで連投の可能性を問われたダルビッシュもそうリプライしていた。
それが“常識”というものだ。

第7戦のベンチ入り選手の中に田中がいるのを知ったときも、選手たちに心強さを
与えるためだろうと受け取った。“まさか使う気じゃあるまい”と思っていた。
則本の出番はあっても、田中を使ったりするのは正気の沙汰じゃないと。

試合は、楽天が1点ずつ積み上げてリードしていった。
先発の美馬は1回こそ緊張があったが、満塁のピンチを切り抜けてからは力まずに
投げていたし、ほかの選手にも固さがなく、のびのびプレーしているのが分かった。
星野監督が継投を間違えなければ勝てる…そう思った。

しかし、まさかあのタイミングで美馬を代えるとは思わなかった。打順が下位に
向かうところだったからそこまでは美馬、8回、9回を則本だろうと予想していた。
ロング・リリーフで5イニング投げてから中2日の則本に3回は無理があるからだ。
それも“常識”だ。

老いぼれ元スポーツ・アナの常識はまるで通用しなかった。ハハハ。
1安打無失点でも代える…そういう選択もある。ベンチ内の事情は分からないから
すべてを把握して指揮を執る監督の決断は絶対だ。しかし、このシリーズですでに
かなりの負担を背負って来た新人に心身のスタミナは残っているのかと心配だった。
しかし、いざ投げ始めると、ボールに力が乗り移っているのが分かった。
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7回はベンチから声援を送っていた田中の姿が映った。
やはり、“応援団長”に徹するんだと思った。
しかし、8回にはブルペンで投げ始めた。しかも、“行く気満々”だった。
前日 打ち込まれた口惜しさがある。その上、最終戦がこれだけ盛り上がっている。
田中の体内をハンパないアドレナリンが流れていたのだろう。

解説していた工藤公康、古田敦也も呆然として言葉がなかった。
球場の熱狂を思えば“言うだけヤボ”と思いつつ、立て続けにつぶやいた。

BASEBALLじゃなくて日本の「野球」だから、
これでいいというかもしれないが、この試合に投げさせたら
正気とは思えない。
選手は球界の財産だということを忘れてはならない。
間違えないでくれ、星野。
いくらアドレナリンが流れていても無茶だ。

@xxx 本人が志願しても私ならダメと言います。
海の向こうでは“160球”だけでざわざわしてます。
もし登板したら、話題の投手だし、ワールドシリーズも
終わって書くことがないから大騒ぎになるでしょう。

昨日160球投げた田中がマウンドに上がる!!
本人も監督も正気の沙汰じゃない。
星野は昨日 田中への感謝を口にしていた。
よく言ったと思った。
ならば、ここは殴りつけてでも我慢させるところだ。
妙な“浪花節”で宝物に傷をつけたらどうするんだ?

その昔、大洋ホエールズの秋山登が2試合連続完封
したことがある。狂気の沙汰だと思った。***
それ以来の歴史的な出来事を目撃していることになる。
その意味では興奮する。上がったものは仕方がない。
田中、勝利の雄たけびとともに日本での野球を終えろ。

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…9回裏2死1、3塁で矢野を迎えた場面は、今年 たくさんの野球を見てきた中で
もっともハラハラした。これ以上はないキレで、これ以上はないところに落ちる
フォークに矢野のバットが空を切って試合が終わった。その瞬間の田中の笑顔、
そのあとに続いた日本国中の沸き返り方を見れば、これでよかったのかなとも思う。
近い将来に、田中の肘や肩に故障が起きないことを祈るばかりだ。

2013年11月3日…日本プロ野球に新たな1ページが加わった。
最も若いチーム・楽天が最古のチーム・巨人を下して日本一になった。
そして、“野球”が“BASEBALL”の常識をねじ伏せた。ハハハ。

おめでとう 楽天イーグルス。
おめでとう 田中将大。
そして、おめでとう 東北。

野球の底力を、東北の底力を見せてくれたあなたたちに ありがとう!


***1964年日本シリーズでスタンカが連続完封。
秋山は1962年公式戦。

by toruiwa2010 | 2013-11-05 09:11 | メジャー&野球全般 | Comments(6)
Commented by ルブラン at 2013-11-05 13:39 x
岩佐さんお疲れ様です そりゃあ朝日は興奮しますよ だって負けてもらわないと第7戦テレ朝で中継するんです 特に地元KHBの社長は代々朝日新聞出身ですもの
Commented by toruiwa2010 at 2013-11-05 14:09
ルブランさん、こんにちは。

ハハハ。関係ないですよ。
Commented by ヤップンヤン at 2013-11-05 20:35 x
星野が最後に田中を登板させたことを聞いても驚きませんでした。星野ですから(笑)。
あの展開ですと、故障が心配だけど、田中に胴上げ投手をさせてあげたい・・・と思う複雑な心境の日本人がたくさんいたと思います。
Commented by toruiwa2010 at 2013-11-05 22:01
ヤップンヤンさん、こんばんは。

たとえば、落合だったら、160球を投げさせなかっただろうし、
最終戦の登板もなかっただろうと思いますね。
日本人的な、ウエットな感情は抜きで。
Commented by ヤップンヤン at 2013-11-06 18:39 x
落合なら投げさせないだろうというのは、そのとおりだと思います。
記事を読む感じでは、日本人は田中の登板、なんだかんだで受け入れている感じですね。ウェット、情が勝ちましたか・・・
Commented by 赤ぽん at 2013-11-06 19:11 x
岩佐さん、こんばんは。

マー君が160球の翌日に第7戦9回締めで出てくるとは!
肩ヒジは大丈夫かいな?!星野が行かせたのか本人が「投げたい」と言ったのか?
岩佐さんの記事にあるとおり殴りつけてでも今後を考えたら登板はありえない状況。
よほど第6戦のことがマー君自身気になっているのかな。
しかしこのシリーズ、創設9年目の、しかも創設時のプロテクション含め選手の
選ばれ方から考え、最古の球団読売(東京ジャイアンツではないんですよね)
を破った、しかも東北発のプロ球団(金やんジプシーロッテを除く)が3・11に見舞われた
方々の想いも込め(ついでに星野の初の日本一の栄冠も)初の日本一は
結果的に良かったですね。

私は第6&7戦の見ごたえある戦いぶりと、美馬、則本、そしてサードの外国人の
投手に寄っていって間を取る姿勢、これに感心しました。
球場で泣いている多くのファンの姿がこのシリーズを表していると思いました。
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