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岩佐徹のOFF-MIKE

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ダメダメ「悪の法則」60点~拾いもの「ミッドナイト・ガイズ」85点~13/11/27

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「悪の法則」60

11/16のツイート

映画“評論”はいったい何のためにあるのだろう?
昨日の朝日夕刊に載った柳下毅一郎という評論家の
文章を読んで考え込んでしまった。
この一文を読んで映画「悪の法則」を見ようと思う人は
いないのではないか? 朝日も罪なことをする。


この評論家は、相当にひどかったタランティーノの「ジャンゴ」の“評論”でも
わけの分からんことを同じ朝日に書いていた。
「陰惨で残酷なシーンもあるが底抜けに明るく、楽しい」と。

彼が評論家としてどれほどの評価を得ているのか知らなかったが、あきれ果てた。
そして、「こんなのに騙されて見に行く人が気の毒だ」と当ブログに書いた。
“陰惨で残酷なシーンもあるが”は事実ではない。そんなシーンの“連続”だった。
評論家の先生が“底抜けに楽しい”とおっしゃるのだからと、“楽しむ”つもりで
見に行った映画好きは“らえらい目”に合ったはずだ。

金曜日の朝日夕刊には映画関係の記事が多く、楽しみなのだが、先日はリドリー・
スコットの新作「悪の法則」についての評論が出ていた。見ようと思っていたので
読んでみた。その見出しは“文学的脚本による奥深い会話”だった。
記事の最後の署名が“柳下毅一郎”だったので、前の件もありまたおかしなことを
言っているのではないかと身構えた。ハハハ。
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果たして…不可解な記述が目についた。
およそ700文字の記事から一部を紹介するのはアンフェアだと思うが、かといって
全体をコピーして貼り付けるわけにも行かないので、柳下氏にはご容赦を願う。

映画では本編が始まって間もなく、指輪を買うために弁護士が宝石商を訪れるが、
その部分についてこう書かれていた。

表面上はダイヤモンドについて話しているかに見える2人だが、
そこで語られているのは人の企てがいかにはかないか、世界が
我々にいかに無関心かということなのである。

この見事な会話のやりとりが、コーマック・マッカーシー脚本の
精華である。


「この文章を読んで著者が言いたいことは何かを記せ」
…入試の国語でこんな問題が出たらお手上げだ。100点満点で10点も取れん。
だって、書かれていることがまったく理解不能だもの。これでも、一応、遠い昔に
大学の文学部を出て日本語を仕事の道具として40年以上を過ごしたはずなんだが。
ハハハ。

記事全体を読むと、柳下氏がこの映画の脚本家である現代アメリカ文学の巨匠、
マッカーシーに心酔していることはよく分かる。

キャラクター同士の会話はただ表面的な意味だけでなく、
つねにその奥のテーマを指ししめしている。ちょうど
弁護士たちの華やかで華麗な社交界の裏に、わずかな
金のために人を殺す醜く貧しい世界があるように。
すべての象徴が裏にひそむ弱肉強食の世界を指ししめす。


キャメロン・ディアスがキー・キャラクターなのだが、記事の最後は彼女についての
以下の文章で終わっていた。

美しくも無慈悲な彼女こそが世界を支配する原理なのだ、と
マッカーシーは語る。世界は無情で、あなたのことなど
気にもしないのだ。


…映画もずいぶん変わった終わり方だったが、その評論の結論も唐突だ。ハハハ。
さて、この記事を普通に読む限り、この映画には“奥深い会話”(by 柳下)以外には
見るべきものがない…と思うしかない。引用部分を足すと全体の三分の一程度だが、
ほかの部分には、この映画を論評している記述はないんだもの。

そう“覚悟”して作品を見に行った。

出演者の顔ぶれがすごい。ディアスのほかにも、ハビエル・バルデム、ペネロペ・
クルス、ブラッド・ピット、マイケル・ファスベンダー…演技にも凄みを感じる。
これだけの俳優が揃えば、どんなタイプの映画を撮っても客が呼べそうだ。しかし、
この映画はダメだ。監督の趣味だろうが、露悪的・暴力的でどうにもならない。

問題の会話だが、悪の一味の口から出るとは思えない言葉に戸惑うところはある。
しかし、回りくどくて言っている意味がよく分からない。
もし、柳下氏が、回りくどくて、意味が伝わらないことを指して“文学的脚本”と
言っているなら、正しいかもしれない。ハハハ。

少なくとも、限られた文字数で書かれた字幕を頼る者には文学の香りなどみじんも
感じられない。思うのだが、彼も、本気で文学的脚本と思ったわけではあるまい。
この映画の評論を頼まれ、引き受けたのはいいが、ひどすぎて、ほかに書くことが
なかったのではないか? ダメなものはダメと書けばいいんだ。それが仕事だもの。

これだけのキャスティングでこれだけくだらない映画を作った魂胆を知りたい。
「見る値打ちはない」と書いておく。

ここに取り上げた記事はこちら → http://t.asahi.com/d7b3


「ミッドナイト・ガイズ」85

看守に付き添われたヴァル(アル・パチーノ)が時折仲間に手を上げて別れの挨拶を
しながら、娑婆に続くドアに向かって歩いていた。28年間の“お勤め”を終え、
仮釈放で刑務所を出るところだった。

建物の外でドク(クリストファー・ウォーケン)が待っていた。昔の友情を忘れず
迎えに来てくれたのだ。感謝すべきところだが、ヴァルはそういう男ではなかった。
連れていかれたドクの古ぼけたアパートをはじめあらゆることにケチをつけた。
穏やかにそれを聞き流すドク。彼には組織のボスからある指令が伝えられていた…
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ある意味“勧善懲悪”。B級映画によくあるような他愛ない物語です。
しかし、どう展開していくのかにわくわくし、かなり楽しめました。
楽しめた大きな理由はパチーノ、ウォーケンにアラン・アーキンを加えた3人の
個性豊かな俳優たちの演技です。彼ら自身もこの映画への参加を楽しんでいます。

下手をすれば三流作品になってしまいそうなストーリーですが、全編にちりばめた
コミカルなセリフや演技がくすくす笑いを誘いながら物語は進んでいきます。
好みにもよりますが、さりげなく挟み込むいくつかのエピソードの扱い方もうまく、
全体として“上等な”映画に仕上がっていると思います。少なくとも、同じように
役者を揃えて、同じように悪の世界を描いている「悪の法則」にくらべ、はるかに
いい出来であることは間違いありません。ハハハ。


「ある愛へと続く旅」80

11/23のツイート

映画 「ある愛へと続く旅」を見た。
テーマは重いけどいい。いいけど分かりにくい。
分かりにくいけど胸に響いた。胸に響いたけど
もう少し分かりやすく作れなかったものか。
思い千々に乱れて80点。ペネロペ・クルス&
エミール・ハーシュは文句なくよかった。

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60 悪の法則 俳優の顔ぶれは豪華だが出来上がった映画は“最低”と言っていい
85 ミッドナイト・ガイズ 三流映画になりそうな話を娯楽作として成功させた
80 ある愛へと続く旅 内戦や代理母…重いが見るべきものはある ペネロペが光る
by toruiwa2010 | 2013-11-27 09:12 | 映画が好き | Comments(5)
Commented by リエコ at 2013-11-27 10:24 x
おはようございます。
なかなかの有名どころであまり良くない作品を見ると、どうして出演したのか気になります。
外国の俳優は自分で決めそうなイメージがあるので…

ところで、岩佐さんはサブタイトルを読みながら観ますか?
英語が分かる人には邪魔なのかなぁ?っと素朴な疑問です。
Commented by toruiwa2010 at 2013-11-27 10:30
リエコサン、こんにちは。

撮影しながら「この映画はいったい
どこに向かうのか?」と思うことは
しばしばあるでしょうね。

サブタイトル…字幕のことですか?
もしそうなら、90%字幕がたよりです。
「邪魔」ではありませんが、たまたま、
耳が捉えた英語と字幕の間に違和感が
あることはしばしばです。
Commented by しょう at 2013-11-27 15:00 x
岩佐さん、こんにちは。

私はギャングや任侠ものがはっきり言って嫌いなのですが、
ごく稀に、その類いの物語でも楽しめる作品に出会います。
このレビューで「ミッドナイト・ガイズ」はそうかも?と思いました。
観るのが楽しみです。

同じリドリースコット作でもエイリアンやグラディエーター等
は「人」への焦点の方が比重が大きくて、アクションなん
だけれども人間ドラマのような私好みの作品でした。
時々この監督さんは暴力描写が過ぎることがありましたが、
今回は「人」よりも「悪」への焦点が強い作品のようですね。
観ていないので良し悪しは書きませんが(笑)。
Commented by toruiwa2010 at 2013-11-27 20:01
しょうサン、こんばんは。

「ミッドナイト・・・」は大人の男たちの
可愛さが詰まっている映画です。
下ネタも少々ありますが、いやらしくはないです。
ハハハ。

「悪の法則」は見る必要ありません。
Commented by zebra at 2015-02-12 13:51 x
ミッドナイトガイズは ツタヤのレンタルで見ましたが
ちょうどその頃 会員証の更新時期で 通達ハガキが届き
更新手続きした後 ハガキが 新作一本無料になりましたので それで 見ました。
全体的には よくできてると思いますよ。バイアグラを入手するために 薬局に盗みに入ったり・・・まあ 悪ガキな親父たちでした。
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