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岩佐徹のOFF-MIKE

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待合室に見る人間模様~女優さんと英語で会話した!~13/12/10

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車いすの老女「トイレに行きたいんですぅ」
施設の女性「XXさま、もうすぐ診察ですから」


同じ会話が何度も繰り返されている。
老女の耳が遠いらしく、大きな声だったから周囲にいる患者全員に聞こえている。
誰もが「冷たいんだなあ」、「施設の扱いってこんなものか?」と思うが、施設から
付き添ってきた女性は向かいのイスに座って持参した本を読んでいる。認知症も
発症しているらしい老女が抑揚のない言い方でなおもブツブツ訴えているのだが、
聞こえないふりをしている。
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しばらくして、老女が「漏れそうなんですぅ」と言ったときはさすがに「なんとか
して上げたらどうですか」と言おうと思った。しかし、それより早く、その女性が
すっと立ち上がり、老女の横にかがみこんで言った。
「大丈夫ですよ、XXさま。さっき行ったばかりです。もう出ませんから」。
…つまり、老女はトイレに行ったばかりだということを忘れているのだ。

9年前に前立腺がんの手術を受けたときにも経験したが、待合室ではさまざまな
人生模様を目撃した。
このがんは年寄りに多い病気だから診察室の前にいる患者はおじいちゃんばかりだ。
面白いのは、そのおじいちゃんたちと付き添っている人たちの“関係性”だ。
いかにも、「いい迷惑だよ」と言わんばかりの表情がうかがえる妻やこどもたち。
そうかと思えば、一生懸命 気持ちを込めて世話をやく奥さんや部下らしい人たち…
見ているだけで、その患者の社会的な、あるいは家庭内での位置がはっきり分かる。

面倒をみつつ、過去の仕打ちに対する仕返しをしているかのようなおばあちゃん、
「さあ、これからは私が主導権をもらうわ」と完全優位に立っているおばあちゃん…
「明日はわが身」と思えば大笑いはできないが、もし、伊丹十三が生きていれば、
映画のいいテーマになったのではないかと思ったものだ。ハハハ。

診察の順番が来たときや会計が出来上がったときはフルネームで呼ばれる。
結構な“有名人”が通っていることもある。
いま通っている病院では、“冒険家じゃない”ウエムラジローや“おとなしそうな”
ワダアキコが患者仲間だとみんなが知っている。
最近はカハラトモ“エ”も通っている。初めて聞いたときには笑ってしまった。
ハハハ。

「このコップに“25”と書いてあるところまでおしっこを採って、中にある棚に
置いといてくださいね」と言われている若い女性、「住んでるのはマンションですか、
一戸建てですか?どなたか一緒に住んでますか、お一人ですか?」と聞かれている
入院を控えたお年寄り…看護師が患者たちと話すとき、声を落とすことはないから、
全部 筒抜け、プライバシーをキープすることは難しい。病院では普通のことだが、
聞いていて気の毒と思うこともしばしばだ。

11月中旬から主治医を変えてもらった。
半月板の手術のとき執刀医だった院長を信頼していないわけではない。
しかし、週に一回の診察日がとても苦痛なのだ。患者をたくさん抱えている上に
一人一人に使う時間がやたら長い。下手をするとリハビリと両方で5時間以上も
かかってしまう。それを避けたければ、朝6時前から病院の前で並ぶ覚悟が必要だ。
10月まではよかったが、寒くなった11月半ばにギブアップした。

今の私は、左半月板は手術から8ヶ月過ぎて周りの筋肉の強化、右半月板も損傷が
あるので手術をした方がいいけど「まあ、勘弁しましょう」という状態で、やはり
筋肉強化、脊柱管狭窄があっていずれ手術が必要だが、とりあえず筋肉強化…
そのためにリハビリに通い、週に一回ヒアルロン酸の注射と経過を話し合うために
ドクターの診察を受けている。「それならば、ほかの先生でも大丈夫ですよね」と
院長に頼み込んで、ドクター・チェンジをしてもらったのだ。おかげで、寒い中、
早朝から並ぶことはなくなった。
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先日、リハビリ前の血圧チェックの順番を待っているときにこんなことがあった。
廊下をはさんだ向かいのイスに腰を下ろした中年の女性をどこかで見た気がした。
すぐに、ある女優さんの名前を思い出した。丸顔と八重歯…親しみやすい美人だ。
しかし、彼女なら年齢がもっと上のはずだ。目の前でスマホをいじっている女性は
どう見たって50の手前にしか見えない。「そっくりだけど違うよなあ」と思った。

先週の木曜日、リハビリルームの待合室でその女性と隣り合わせになった。
腰を下ろして持っていたジョン・グリシャムの本「Calico Joe」を開くといきなり
「Oh!」と声が上がった。「英語の本を読んでるんですね?」と彼女が“英語”で
聞いてきた。“あ、外国人だったんだ”と思いつつ、「ええ」と答えて表紙を見せた。
そこから会話が始まった。英語で。
英語の本を読んでいるから英語ができると思いこまれて話し続けるのはきわめて
まずいんだけど。ハハハ。

…途中で、彼女も純日本人だと分かったが、会話の90%はなぜか英語のままだった。
彼女がその方が話しやすそうだったし、私の方もどれだけ話せるか試してみたい
気持ちがあったのだ。“外国人”と話すなんて2005年の全米オープン以来だもの。
話が弾んでいるときに彼女の順番が来て呼ばれた。私と同じ療法士だった。

それから40分後、私の順番になった。
「元気のいい人と話してましたね?」と療法士が言った。
「うん、実はあの人が気になってたんだよね」と私。
「何がですか?」
「XXXという女優さんにそっくりなんだ。ただし、
年齢がまったく合わないのさ」

しばらくその話題が続き、突然 彼が「ご本人が全然隠していないから言いますけど、
XXXさんですよ」と言った!!
「ええっ“」と絶句する私。

ま、これは“人生模様”じゃないけど、病院の待合室にはいろんなタイプのネタが
ころがっているって話、それも、結局は日本人だったけど、ちゃんとした英語を
しゃべる人に私の英語がかなり通じて気分がいい一日だったっていう自慢話さ。
ハハハ。
by toruiwa2010 | 2013-12-10 09:10 | 岩佐徹的考察 | Comments(6)
Commented by ハッピーカムカム at 2013-12-10 10:46 x
女優さんがどなたなのか、すご~く気になります(笑)。
よろしければ一つだけヒントを…。
Commented by toruiwa2010 at 2013-12-10 11:57
ハッピーカムカムサン、こんにちは。

いずれ、彼女の通院が終わったらね。ハハハ。
Commented at 2013-12-10 22:45 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by toruiwa2010 at 2013-12-11 06:20
OFF LINEサン、おはようございます。

書きこまれた女優さん・・・違います
Commented by ワンパターン 張本 at 2013-12-11 21:47 x
ブログ楽しく拝読しております。
今回の記事も秀作ですね。女優やんはTさん?

毎日長文を書かれてますが所要時間はどの程度ですか。気になってしかたありません。
Commented by toruiwa2010 at 2013-12-11 22:01
ワンパターン 張本サン、こんばんは。

Tさん? 残念ですが、違います。

ブログの記事は、長さよりテーマによって
かかる時間が違います。ヒマなのでのんびり
やってます。労働時間にくらべて反応がないのが
さみしいです。トホホ。
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