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岩佐徹のOFF-MIKE

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ペナルティ&わがまま~‘80年のMLB十大ニュー ス~ 14/03/21

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~‘80年のMLB十大ニュース~その3~ ( Number )

⑥ 110万円の罰金を課す審判と選手の実力


振ったか振らなかったか。バットはまったく微妙なところで止まった。
球審の右手があがった。三振である。
5月1日、パイレーツ対エキスポズ戦の5回裏、2死満塁だった。
「振ってない」と抗議する打者、パイレーツのマドロックも最初は
穏やかだったのだが、球審が人差し指を彼の顔に向けて何か言った
あたりから調子が変わって来た。
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運悪く、というべきか、守備につく同僚からグラブを受け取った
マドロックが、お返しとばかりにそのグラブで球審の顔を指しながら
やり返した時、そのグラブが鼻先に触れてしまったのだ。
「審判への物理的攻撃を見過ごすことはできない」として翌日課された
ペナルティは、出場停止15日館と罰金5000ドル(110万円)だった。

かつて長期間の出場停止処分としては、相手チームの選手のアゴを砕いて
30日間とか、審判を殴って永久停止などがあるが、5000ドルの罰金は
史上初の出来事。しかも、15日分の給料、2万ドルももらえないとあっては
マドロックも黙っていられるかと、直ちに提訴した。しかし、リーグ会長の
事情聴取が手間どり、この間、権利を行使して出場を続けるマドロックに
我慢の限界を超えた審判側は、6月に入ると遂に「6日の試合からは出てくる
たびに退場させる」と最後通告を出した。
そんなことはできるはずもないのだが、意外にもマドロックは折れた。
「こういう状態が長く続くのは、パイレーツにも、野球界にも悪影響を及ぼす」
というオーナーの説得に応じて提訴を取り下げ、ペナルティに服したのである。

顎を砕いて30日間とか。グラブがふれて鼻の頭が赤くなっただけで15日間の
出場停止。あるいはかつて大投手マリシャルが相手選手をバットで殴った時の
1750ドルとか、今度の5000ドルという罰金をみると、大リーグでは審判が
いかに守られているかがよく分かる。
しかし、技術は確かだから抗議の場面は驚くほど少ない。若い選手が審判を
バカにした態度をとることさえ見逃される、どこかの野球界はおかしいのでは
ないだろうか…。

⑤ “労働者”大リーガーの実力とわがままな要求

去年、ワールド・シリーズに優勝したパイレーツのブライルベンは喜びの中にも
面白くないことが一つだけあった。「37試合に先発して12勝5敗。つまり、
20試合は勝敗に無関係だったということさ。大リーグの先発投手で最も多かった。
勝てるチャンスをこんなに奪われちゃ、メシの食い上げになっちゃうよ。とにかく、
ウチの監督はリリーフに頼りすぎるんだ」と、たなー監督を批判したのである。
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そして今年の4月29日、地元にエキスポズを迎えた4回戦の5回表、1点リード
していながら代えられた彼は、ついに堪忍袋の緒が切れてっしまった。
試合後、監督に「なんとか君に勝たせたいけれど、リリーフ陣はベストだから、
勝つためにはあれが一番なんだ」と説明されても、「いい給料をもらってるが、金が
すべてではない。これでは自分の目標がフイになる」とトレードを要求、翌日の
飛行機でカリフォルニアの自宅に帰ってしまった。
‘79年までに148勝の彼はひそかに300勝を狙っていたらしい。
しかし、球団も選手たちも「個人的な目標のための選手起用などできっこない」
という監督を全面的に支持。結局ブライレブン、は10日後、「好きな野球から
離れているのはとても辛いとチームに戻ったのだった。
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とにかく、大リーガーは、日本では考えられないほど、平気で監督批判をやるし、
球団の命令にも逆らって見せる。ブレーブスのホーナーもその一人だろう。
’78年のドラフトで全米第1位の指名を受けて入団した彼はいきなり大リーグに登場。
豪快なホームランを打ちまくっていたが、今年は不調で、開幕から10試合の成績は
34打数2安打、6失策。契約交渉のたびに、ハラワタが煮えくり返るような思いを
させられてきたオーナーは、今こそ懲らしめる絶好のチャンスとばかり「しばらく
ファームで調整して来い」と命令したのだが、「トレードしないという契約だし、
ファーム行きはトレードと同じことだ」と本人は平然としていたのである。
その上、チームメイトたちや選手会が反発して動き出したこともあって、結局、
チームに復帰したのだ。
選手会という強力なバックを得て力を増した選手たちの前に、オーナーたちの冬の
季節は当分続きそうな気配である。
by toruiwa2010 | 2014-03-21 07:28 | メジャー&野球全般 | Comments(0)
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