ブログトップ | ログイン

岩佐徹のOFF-MIKE

toruiwa.exblog.jp

実況、ドラマなど放送全般、映画、スポーツ全般、 旅、食、友 etc

よかった「インサイド…」~物足りなかった「万能鑑定士Q」~06/12

d0164636_8142732.jpg
「万能鑑定士 Q」80

All Round Appraiser Q…入口の扉のガラスにそう書かれている。
“万能鑑定士”を名乗る店の主は若い女性、凛田莉子(リンダ・リコ:綾瀬はるか)だ。
この日の依頼人は1枚のチラシを持ち込んで怪しいところはないか見てほしいと言った。
自分のビルのホールで無料試食会を開くらしいが、無料にしては料理が豪華だ。
「インチキ商法でもやられたら困るから」と。

一見、不審なところはなさそうなチラシだったが、莉子はすぐに見つけた。
小さく映っていたマーカーペンのキャップが売られている商品にはない色だったのだ…
d0164636_8135792.jpg
沖縄・波照間島で過ごした子供時代は学校の成績もよくなかった莉子ですが、今の彼女は
骨董についての幅広い知識を持ち、記憶力も抜群です。彼女を取材するために雑誌記者・
小笠原(松坂桃李)が店を訪れたとき、彼が入社“5年目”だと見抜きました。
彼の腕時計が5年前に限定発売された高価なオメガ・シーマスターなのに、肩からかけた
バッグは2000円程度の安物だから、時計は入社祝いとして父親から贈ってもらったものに
違いないという論法です。

チラシを持ち込んだ依頼人に頼まれて出席した試食会でも見事な推理を働かせます。
客の目の前で作っている料理の手順に違和感があると言い始めました。不合理な手順で
ミキサーなどモーター音の出る器具を使うのはほかの音を聞こえなくすることを狙った
“マスキング”をしているのではないか…
消そうとしたのは2階にあるギャラリーの窓ガラスを破って侵入し、荒らす音でした。
彼女の類まれな能力と知識がピンチを防ぎ、大事な品を守りました。
散乱する現場で彼女が貴重なものだと判断して拾い上げたのはロシアのニコライ皇帝に
桂内閣が贈った七宝焼きのかんざしだったのです。

その鑑定眼に感銘を受けたギャラリーのオーナー(村上弘明)がある提案をします。
ルーブル美術館のアジア圏の代理人でもある彼は莉子にパリに行ってルーブルの学芸員に
なるための研修を受けて来てほしいというのです。
そこから舞台はパリに移っていきますが、せっかく、綾瀬と松坂を“おしゃれの街”に
送り込んだのに、二人が街に溶け込んでいませんね。“売り”にしているルーブル館内の
ロケーションとともにもったいないと思いました。

そもそも、綾瀬が生かされていない気がします。普通、監督は主演女優を“きれいに”
撮るものだと思っているのですが、この作品ではそれを感じません。惚れてないのかな。
ハハハ。

鑑定士が主人公の映画ですから、“鑑定あるある”がもう少しちりばめられていてもいいと
思いました。ちなみに綾瀬はるかの制服姿にはまったく違和感はありませんでした。


「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」85

1960年代初めのニューヨーク。
ルーウィン・デイヴィスは売れないフォークシンガーだった。
金もなく、友達の家を泊まり歩いてカウチで寝させてもらう日々が続いていた。
グリニッジヴィレッジのカフェで歌わせてもらったあと、店の外で待ち構えていた男に
叩きのめされた。前の夜、酔った勢いで客席からヤジを浴びせた女性歌手の夫だった。

レコードは売れない。歌う場所もない。事務所の金払いも悪い。友人の妻に手を出して
妊娠させてしまい、中絶のための金も必要だ…
d0164636_8133075.jpg
「パリ、ジュテーム」65
「ノーカントリー」80  
「シリアスマン」70
「トゥルー・グリット」85


…単に映画が好きというだけの私にとってコーエン兄弟の作品は苦手の部類に入ります。
何を言いたいのか分からないものが多く、ときに“独りよがり”に見えます。
分かる奴だけが分かればいい。分からん奴は放っておけ的な態度が鼻につくのです。
しかし、たとえば、「ノーカントリー」のレビューに「さすがはコーエン兄弟だね」とか
「ノーカントリー、よく分かる」という人がいても少しもおかしくないと思います。
オスカーを獲った作品を「分からん」と言うほうが間違っているのでしょう。たぶん…。
別にいいけど。ハハハ。

“ハハハ”と言ってる場合じゃないんですが、彼らの映画が私の好みに合わないことは
ほぼ、はっきりしています。
お好きな人から見れば、「君は映画が分かってない」ということなんでしょう、きっと。
お言葉を返すようですが、私は“映画は基本 エンターテインメント”と思っていますから、
分かりにくいもの、おぞましい映像(避けられない場合を除き)、楽しくないもの、鑑賞後の
気分が悪いもの、全部ダメなんですよ。ハハハ。

そんな私がこの作品には85点をつけました。面白かったですもの。
八方ふさがりなのに深刻に悩んだりしないルーウィンですが、憎めないところもあって、
友人や家族がどういう距離感で付き合うべきか、戸惑っている様子が見ていて楽しいです。

過去の作品と違って、この映画は、おしゃべりで言えば、もってまわった言い方をせず、
分かりにくいたとえも出さず、人を見下したり、不必要に卑下したりもせずに、淡々と
事実を並べていく話し方をしていると思います。
だから、拒否反応が起きなかったのでしょう。ハハハ。

Hang me,
Oh,hang me…


オープニング・シーンでルーウィンが歌いだした瞬間、「これは、これまでに見た兄弟の
作品と違うぞ」と思いました。フォーク・ソングは“私たちの世代の音楽”ですから、
あっという間にその世界に引きずり込まれました。
カフェで歌う男性二人+女性一人のグループを見てはPeter,Paul&Maryを思い浮かべ、
テーストは違うものの、ブラザーズ・フォーを思い出させる男性4人組のコーラスでは
第一小節のハーモニーを聞いただけで背中がザワザワしました。ハハハ。

80 万能鑑定士Q 綾瀬の魅力が生かせていない 鑑定士あるあるがもっと多くても…?
85 インサイド… コーエン兄弟作品は分かりにくくて苦手だがこれはよかった
80 グランド・ブダペスト・ホテル 漫画だと思って見れば楽しめる それ以上ではない
by toruiwa2010 | 2014-06-12 08:15 | 映画が好き | Comments(2)
Commented by 梶田哲二 at 2014-06-13 08:29 x
おはようございます。

万能鑑定士、意外な評価でした。まだ見てませんが、宣伝が凄いのでおもしろいもんだと思ってました。こういう考えが映画ど素人です。
Commented by toruiwa2010 at 2014-06-13 08:45
梶田哲二さん、おはようございます。

書いている私もど素人ですから。ハハハ。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。