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岩佐徹のOFF-MIKE

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ダルビッシュ有の“提言”~実現には時間がかかるけどね~07/29

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07/25のツイート

ダルビッシュ の「提言」&感覚がすべてではない…はその通り。
しかし、同調の輪が広がりつつあるのは、一定の意義があり、
検討に値すると思う人がMLBの中にもいるからさ。
@tetsu_hachi 彼の意見&間隔が全てではないのに、報道が
単眼的なのはどういうことかと。


日本で一流に成長したあと、「強いバッターを倒したい」と言ってMLBに移って3年目…
アメリカでもダルビッシュを“トップクラス”と認めない関係者はいないでしょう。
洋の東西を問わず、分野を問わず、“一流”の発言には重みがあります。逆に言うなら、
言いたいことがあったら一流になれってことですが。ハハハ。

ダルビッシュは野球に関しては、ツイッターなどを通じ、折にふれて発言しています。
少し前、高野連による「タイブレーク」導入についてもコメントしていました。
延長戦に入った場合、塁上に走者を置いた状態でスタートしようという方式のことです。
狙いは、点が入りやすくして試合を早く終わらせ、選手の健康を守ることにあります。
 
ダルビッシュはツイッターで、乙武洋匡氏の質問に答える形でこう書いています。
「それよりも学年別で1日に可能な投球回数を決めた方がいいと思います。1年5回、
2年6回、3年7回って感じで。ベンチ入り可能な選手も18人から増やせばいい」と。
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弟分、ヤンキースの田中将大がひじの故障で戦列を離れたあとも「中4日は短すぎる」と
発言しています。これは球宴の公式会見で日本人記者団に語ったものです。
はじめ、アメリカ・メディアの反応は“薄かった”ようですが、先週、NYタイムズが
取り上げたのがきっかけで広がりを見せ始めていると聞きます。
ほらね。“NY Timesだから”…ですよ。ハハハ。

ダルビッシュの発言は投球数にも及びました。(以下、デイリースポーツから)

「選手をプロテクトしたい(守りたい)んだったら、もう1枠、
先発用の枠をつくった方が中5日で楽に回れる」。
現在、故障防止のために行われている1試合100球の球数制限は
「ほとんど関係ない。140球投げても(中5日や)中6日あれば
じん帯の炎症は全部取れる」と言い切った。

 
“5人ローテーション(中4日)+100球前後”はMLBで長く守られてきたやり方ですから
思い切った提言であることは間違いありません。
私も、この記事を読んだ最初の感想は「そうは言ってもねえ」でした。開けているようで
MLBは案外、保守的です。きっと、球界はおろか、メディアさえ見向きもしないだろうと
思っていました。

しかし、少なくとも“聞く耳”は持っているようです。
彼らにそうさせる理由は言うまでもなくここ10年、20年で激増しているひじの故障です。
1976年にドジャーズのトミー・ジョンが受けて大成功したTJ手術がその後広く普及し、
そのおかげで鮮やかに甦る投手も多いですが、必ずうまくいくわけではありません。
手術云々の前に、故障しない方がいいのですから、そのための提言なら考えてみようかと
いうことでしょう。
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ダルビッシュ的な考え方がどこまで広がっていくか…は分かりません。
“ルール”ではないのでMLB全体でミーティングを開いて話し合うことではないでしょう。
結局、個々の球団が考えていくことになるのでしょうが、簡単な話でもありません。
NY Timesの取材に対して彼が答えたように“6人ローテーション”にすると、関連して
ほかの問題が起きる可能性があります。

冒頭のツイートはtetsu_hachiという人の“ちょっかい”に対するリプライです。
その前日、私はツイッターにこう書きこんでいました。

07/24のツイート

現地コメンタリーはダルビッシュ が「提唱」している
6人ローテーション(中5日)について話していた。
同調の輪が広がりつつあるね。
ただし、実現すると、エース級でも登板数が30回に
満たなくなる。20勝は遠ざかるなあ。


個人記録については大した問題ではないでしょうが、今でも1年の登板回数は最高で34、
平均すれば32~33試合です。中5日になれば5~7試合ぐらい少なくなるはずです。
先発投手は勝ち星を手にするチャンス、つまり“メシのタネ”が減ることになります。
逆に、投球数が増え、4か5アウト長く投げられるのでノーデシジョン(勝ち負けなし)は
少なくなるかもしれません。その分、途中で交代する投手のストレスはなくなるかも。
ハハハ。

そんなことより厄介なのはローテーションの組み方が難しくなることです。
仮に、チームとして6人制を採用することになっても、僕は“中4日”の方がいいという
投手が何人か残るでしょう。全員が“中5日”なら簡単ですが、中4日と中5日の投手を
組み合わせるのはジグソーパズルなみに大変です。

61試合 34勝15敗 防御率3.05 19完投 4完封 
63試合 21勝30敗 防御率3.67 21完投 4完封 
23試合 11勝12敗 防御率3.31 13完投 2完封 


1970年代後半、ヤンキースなどで活躍したエド・フィゲロの成績です。
キモは、上から順に、中3日、中4日、中5日で投げたときのデータだということです。
“中3日”で投げさせてほしいとしょっちゅう首脳陣に訴えていました。
実績がはっきりしていますから、コーチはできるだけ希望をかなえようとしましたが、
ほかの投手たちは中4日で投げるのですから簡単な話じゃありません。
結局、私が初めて実況した1978年の17試合(35先発中)が最多でした。
(13-2 2.04ERA!)

“中4日・100球前後”は、球団の財産である投手をケガから守ろうと考えた各チームが
長い年月をかけて導き出した管理(起用)法です。簡単に変えられるものとは思いません。
まして、ダルビッシュの提言には一定の説得力はあっても、あくまで経験から出たもので
裏付ける科学的なデータはありません。
中4日から中5日への変更は、地道なデータの積み上げのあとの話になるでしょう。

発言の内容ではなく、一人の日本人投手の発言にメディアを含めたアメリカ球界が関心を
持っているという事実が嬉しいですね。

ちなみに、tetsu_hachiさんは私のリプに対して
反応しませんでした。言いっぱなし。ハハハ。
気がつくと、プロフィルが変わっていました。
北海道でスポーツ部記者をしているようですが、
きっと“複眼的な”記事を書くのでしょう。
一度、是非、読んでみたいものです。

by toruiwa2010 | 2014-07-29 08:16 | メジャー&野球全般 | Comments(4)
Commented at 2014-07-29 13:54 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ヤップンヤン at 2014-07-29 15:16 x
これについてアメリカの野球ファンはどう思っているのか掲示板をみてみましたけど、半々という印象でした。フィゲロのように登板間隔によって成績がどうなるかは別として、登板感覚をあけたほうが、ひじに優しいことは素人でもわかることです。
合理的、論理的な思考をするアメリカ人が、医学的根拠はないけど長い間培って導きだしたある種の伝統的起用法をなかなか変えたがらない。そういう意味では、日本人のようで面白いですね。
Commented by toruiwa2010 at 2014-07-29 16:38
ヤップンヤンさん、こんにちは。

要はデータだと思います。
何球投げたあと、何日で炎症がとれた…など。
合理的な連中ですから、数字が揃えば
検討するでしょう。NPBより頭は柔らかいと。
Commented by ヤップンヤン at 2014-07-29 19:45 x
私も同感です。データがあれば変わるかと思います。多民族国家ですから、唯一の絶対的価値観を共通できるのは数字なので、彼らに根拠のある数字を提示すれば、あっさり変わりそうですね。
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