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岩佐徹のOFF-MIKE

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錦織圭:予想を超えた急成長~2014:岩佐徹的大誤算4~12/29

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プレーも態度も“残念”だったエア・ケイ

錦織圭は本調子ではなかったようですね。
まったく精彩がなく、トロイツキに敗れました。
体調が悪いのかと思うほど、ポイントとポイントの間の動きも
リズムが感じられません。
気になったのは、第2セット第6ゲームをブレークされた
(4-6 2-4)直後の行動です。
ボール・チェンジのタイミングだったのでラケットを換えに
チェアに向かいました。今では多くの選手がやることですが、
ゆっくりと歩く彼を見ながらトロイツキは少しイライラした
しぐさを見せていました。
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しかも、錦織はバッグから取り出した新しいラケットのビニール
カバーをはずしたあと、そのカバーをバッグの中にしまわず、
その場に落としてコートに戻って行きました。
結構、風が吹いていました。
「このままではプレー中に飛ばされるぞ」と思っていると、
主審がボール・パーソンに処理させていました。

たまたまかもしれません。2年ぶりのジャパン・オープンなのに、
いいプレーができない自分に腹が立っていたのかもしれません。
しかし、この態度は見ていて不愉快でした。
すべて“初心”に戻ってほしいと思います。


2010年10月、有明で初めて見た錦織についてそう書いています。
少々厳しすぎるとは思いましたが、間もなく21歳になろうかというプロのことですから
遠慮はしませんでした。
その後も、日本メディアが持ち上げる中で注文をつけ続け、一部のテニス・ファンから
「岩佐は錦織をディスってる」と非難されました。“言いがかり”ですが。ハハハ。
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驚くほどの成長

それから4年が過ぎて錦織はびっくりするほどの成長を見せています。
今年の躍進ぶりは目を見張るものがあります。マイケル・チャンがコーチについてからの
心身両面の充実は素晴らしいです。改善したサーブを起点に攻撃的なテニスをしています。
トップの選手とラリーになってもポイントがとれるようになってきました。
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顔つきがしっかりして、問題が多かったコート上の振る舞いもトップ10選手にふさわしい
ものになっていると思います。今はもう、どこを探してもアラが見つかりません。脱帽。
ハハハ。

ただし、私のことですから、“手放し”ではありません。
今年、初めてトップ10入りしたとき(05/12)にもこう書きました。

今後の錦織に求められるのは、まずトップ10への定着です。
次の目標は“トップ5”でしょうが、グランドスラムを含む
ビッグイベントでベスト4の常連になることを意味するのですから
簡単ではありません。なぜかと言えば、準々決勝でトップ4の
誰かに勝たなければ準決勝には進めないのですから。


…まさか、11月に5位まで上がるとは思っていませんでした。
ただし、メディアは褒めるばかりですが、錦織が持っている“ツキ”には触れません。
フェデラーやナダルが1位だったころに比べ、ジョコビッチには安定感が不足しています。
33歳のフェデラーは全盛期の70%ぐらいのところまで力が落ちています。
ナダルはケガが多くなり、いい状態で試合に臨めていません。
マレーもケガがちで、もうトップ4にいたころの力はありません。フェレールは年齢的に
苦しくなって10位までランクを落としました。

現在トップ10にいる残りの4人、バブリンカ、ベルディッヒ、ラオニッチ、チリッチは
錦織が完全に互角に戦える相手です。
つまり、上昇気流に乗る錦織にとってこの数ヶ月は千載一遇のチャンスだったのです。
もちろん、そのチャンスをものにしたのは立派です。だから“脱帽”なんです。

そんな環境を考えたら、年明け早々、トップ4に上がることも十分に可能ですね。
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グランドスラム優勝はあるか?

トップ10入りしたとき、“師匠”だという松岡修造がこう言ったそうです。

「2,3年後、錦織が勝てない相手はいない。
そのときケガをせず、しっかり安定した体力とメンタルを
持っていたら相当なことが起きる」と。


“たら”にもいろいろありますが、“ケガをせず、安定した体力とメンタルを維持する”
という“たら”は無茶でしょう。すごいことを言うなあと思いました。
勝てない相手がいなくなり、体力とメンタルがしっかりしていたら、そりゃ強いでしょう。
もし、ナダルやジョコビッチがそんな条件を満たしたら、グランドスラムを独占しますよ。
ハハハ。
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最後に、「次はGSで優勝だ!」と気楽に盛り上がっているメディアやファンに、私らしく
(ハハハ)水を差しておきます。
まず、2010年以降5年間のGS(20大会)のチャンピオンを見ると、フェデラー、ナダル、
ジョコビッチ以外にはマレー、バブリンカ、チリッチの3人しかいないという事実。

もう一点は、錦織がこれまでのGSで4回戦を突破したのは2012年の全豪(QFで敗退)と
今年の全米(準優勝)の2度だけだという事実です。

…この二点を考えると、GSの優勝がいかに難しいかが分かります。

彼が世界のトップに立つためには、ランク上位8人しか
出られないツアー・ファイナルの出場権を得ることが
その第1ステップになるでしょう。
そして、来年のグランドスラム4大会で3回、少なくとも
2回はベスト8に進出し、そのうち1回は準決勝に進む…
そんなハードルをクリアして初めてチャンピオンへの
“挑戦権”が得られると考えるべきです。


全米のあとのブログにそう書きました。
錦織圭は第1ステップをあっさりクリアしました。このときも脱帽しました。ハハハ。
しかし、GS王者への道は遠いです。ファンのためにも実現してほしいと思いますが。

ブログやツイッターを読んでいる人は知っているでしょうが、私は全米での快進撃から
ツアー・ファイナルまで、ニュース映像以外は彼の試合を見ていません。日本人選手は
私が実況したりテレビ観戦したりすると敗けることが多いので、錦織とファンのために
見ることをやめたのです。

見ていないのに何かを書くのは失礼な話です。
そして、厳しいことを書いたのは問題ないとしても、彼がここまで伸びることをまったく
予想できなかったのは恥ずかしいかぎりです。14年間もテニス実況に関わっていたのに
いったい何を見ていたのか…ということです。

よって、以後、錦織圭に関しては一切書きません。
ツイートもしません。
以上、宣言しておきます。

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by toruiwa2010 | 2014-12-29 09:20 | 岩佐徹的考察 | Comments(6)
Commented by マオパパ at 2014-12-29 10:03 x
岩佐さん、おはようございます。今年もたくさん楽しませていただきました。ありがとうございました。毎日の更新は大変だと思いますが、無理のない範囲での掲出をお願い致します。
それでは良いお年をお迎え下さい。
Commented by ちびすけ at 2014-12-29 10:24 x
錦織選手が怪我でプレーできてない頃から見始めてたので、今季の活躍には胸がいっぱいですがマスコミの過剰な報道と持ち上げ方にうんざりしています。
もともと流行りものが嫌いなのでこのままでは錦織選手の試合すら見る気が失せそうです。
特に試合の実況及び解説については何より冷静さと公平さを保って欲しいものです。全ての人が錦織選手よりの実況を聞きたいとは限らないのですから。
そう言う意味でも岩佐さんのように長くいろいろな選手を見てこられての冷静な意見も聞きたかったのでちょっと残念です。
錦織選手にはこんな風におっしゃってる岩佐さんを振り向かせるほどの戦いぶりを見せてくれることを期待します。(笑)
岩佐さんのドラマ評や旅行記もいつも楽しみに読ませていただいています。
来年もまた書き続けて下さい。
Commented by toruiwa2010 at 2014-12-29 11:22
マオパパさん、こんにちは。

ありがとうございます。
正直、少々 疲れました。ハハハ。

寒いですね。ご自愛のほど。
Commented by toruiwa2010 at 2014-12-29 11:27
ちびすけサン、こんにちは。

私だったら、フェアな実況をすると思います。
それは「性格」だからです。
しかし、それはテレビの前のファンのテンションと
大きくかけ離れたものになってしまいます。
おそらく、放送後ディレクターが近づいてきて
「すみません。つぎから若い奴にやってもらいます」と
告げることになるでしょう。ハハハ。
Commented by じゅんじ at 2014-12-29 12:19 x
岩佐さん、こんにちは。
最後の潔さは岩佐さんらしいですね。

本日仕事納めのため"お昼のお供”は最終となります。こうやってコメント欄でのやりとりだけですが勝手に親しみを感じさせていただいております。
今年もあと少し、一年間ほんとうにありがとうございました。
どうぞ来年もよろしくお願いします。
Commented by toruiwa2010 at 2014-12-29 14:27
じゅんじサン、こんにちは。

とりあえず、大みそかまでのエントリーは
更新OKの状態になっています。ハハハ。
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