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岩佐徹のOFF-MIKE

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敗者があっぱれだった~ボクシングを見て~15/01/07

ここ数年、日本ボクシングが元気ですね。
熱狂的ではないものの、好きな競技です。初めてボクシングを見たのは1950年代半ば、
兵庫・西宮球場で行われたエキシビションです。中学生でした。
当時世界フライ級チャンピオンだった白井義男のほかに、東洋ミドル級チャンピオン・
前溝隆男がいました。すね毛が濃かった白井はまるで黒いスパッツを履いているように
見えたことを鮮烈に覚えています。
フジテレビに入社したときは、先輩の中にボクシング担当アナがすでに3人もいたので
“回避”しました。デビューまで10年ぐらいかかりそうだったので。ハハハ。

1982年2月にフジテレビ・アナウンス部から報道センターに異動したとき、「これで
ボクシングを実況するチャンスは永久になくなった」と思っていました。
しかし、その後 出向したWOWOWで思いがけない展開を迎えました。
1990年11月に開局特番として、東京ドームでジェイムズ・ダグラスに敗れてタイトルを
失ったマイク・タイソンの復帰第2戦を中継することになったのです。
ボクシング実況は初めて、ナマで実況するのも8年9か月ぶりでした。スポーツ・アナに
とっては“致命的な”ブランクのあと…私としたことが、緊張しました。ハハハ。
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ノンタイトルでしたが、タイソンの試合は3回、ほかに、ホリフィールドやレナードの
試合を実況することができました。特に、1991年の3月と6月にラスベガスのミラージュ・
ホテルで行われたタイソンvsラドックの2試合はいい思い出です。
タイソンが心身ともに100%充実していた時期だと、個人的には思っています。

去年の暮れはフジテレビとTBSが盛大に放送してくれましたね。
TBSの方は紅白と重なったために見られませんでしたが、30日のフジテレビの4試合は
じっくり楽しませてもらいました。

フジテレビ・ボクシング担当者に告ぐ:
湘南乃風?ちょっとカッコよかった。
しかし、直後のCGに「CRIMAX 2014」と
出たよね。RとLの発音はたしかに難しいけど、
スペルを間違えちゃしょうがないだろう。
誰も気づかなかったのか?

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格闘技ですからショーアップするのはいいでしょう。
しかし、カッコつけて横文字を使うならちゃんとチェックしないとダメでしょう。
私など 外国人に「英語は話せるか」と聞かれたら「a little bit」と答えますが、それでも、
1秒足らずしか画面に出なかったこのCGは目に留まってしまいました。
何か“特殊なセンサー”がついているのかもしれません。関係者には気の毒なことに。
ハハハ。

村田諒太には少しがっかりしました。
世界ランク9位だそうですが、このクラスの世界の選手層はもっと厚いと思っていたので、
ビックリしました。本当に力のある選手はラスト10秒をもっと有効に使うけどなあ。
ミドル級でここまでランクを上げた日本人は初めてだし、“日本期待の星”と呼ぶことに
あえて反対はしませんが、村田を持ちあげ過ぎる放送席には辟易しました。
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6戦無敗…とは言っても、私はまだ信用していません。
“今年の終わりには世界挑戦”という声も聞こえています。「本当かい?」と思います。
ええ、疑っています。
もし、フジテレビが強引にセットするのではなく、彼の実力を評価してチャンピオンが
タイトルを賭けた試合に応じたら“まいった”です。
今年の暮れの“大誤算シリーズ”に入ること間違いなし。ハハハ。
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21歳の若さで2階級制覇を狙う“怪物”・井上尚弥の相手はタイトル防衛が27回という
“レジェンド”・ナルバエスでした。とんでもないチャンピオンです。
ずいぶん、無謀なことをするなあと思っていましたが、完勝でした。“あっぱれ”です。
何よりよかったのは“これこそ彼の階級”がはっきりしたことです。
これで、ずいぶんストレスから解放されることになるでしょう。それは彼の選手生命を
伸ばすことになると思います。

ただし、私が心奪われたのは敗者の姿でした。
ベルトの贈呈などのセレモニーが終わり、家族をリングに呼び上げて記念撮影する勝者を
“前”チャンピオンは子供とともに見ていました。なかなかできることではありません。
アスリートの偉大さは負けたときに現れますね。
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記念撮影のあとに始まった勝者のインタビューのときもリングの上に残っていた彼を見て
「うそだろう?」と思いました。
「戦えてうれしかった」と語った井上が終了後、ナルバエスに歩み寄って握手をしたのも
よかったですね。
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かつてNHK「プロフェッショナル」で「強さイコール優しさだと思ってるんでね。
やっぱし、試合終わって相手を称えられない人間なんて、そのうち、すぐ負けますよ」と
話していた長谷川穂積の言葉を思い出しました。

ビデオの再生などで残り時間がタイトだったのか、放送席は最後まで立派だった敗者に
触れることはありませんでした。
ただし、実況アナの名誉のために書いておくと、まるでタガが外れたように興奮していた
香川照之を抑えることで精いっぱいだったのでしょう。同情します。ハハハ。
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by toruiwa2010 | 2015-01-07 09:33 | スポーツ全般 | Comments(6)
Commented by 老・ましゃこ at 2015-01-07 10:08 x
「残月」という言葉を久しぶりに聞いた気がしています。
ことばにも日本的な趣が満ちているようでしみじみと月の様子を拝見しました。
ところで…
食い気に走るようですが(…^^)
私の故郷の和菓子店(今はなくなり、場所を移したのかもしれませんが)で
昔「残月」というお饅頭を出していたのを随分久しぶりに思い出しました!
中が白あんで皮はこんがりと焼きあげられ比較的廉価でした。
子供のころ「残月、買(こ)うて来て。」と母に言われて、よくお使いに行きました。
Commented by toruiwa2010 at 2015-01-07 10:52
老・ましゃこサン、こんにちは。

和菓子・残月は白あん以外考えられませんね。
Commented by 赤ぽん at 2015-01-07 21:48 x
岩佐さん、こんばんは。

私も、なぜ負けた前王者がリングに残って聞いているのか不思議
でしたが、ナルバエスの態度に『偉大な前王者』の姿を見た気がしました。
若き勝者井上の強さと握手を求めた姿とともに、試合後の相手を称える
態度は本当に素晴らしいものでした。
長谷川の言葉もバンタムの元王者らしい言葉ですし、「拳闘は敗者には
なにもくれてやるな」と言われるほど厳しい世界でしょうが、ラグビーの
「ノーサイド」の精神に通じるような、こういった試合後の相手を称える姿に
感動を覚えるし、それをこうやってしっかり残してくれる岩佐さんのブログにも
感謝です!!
Commented by toruiwa2010 at 2015-01-08 07:10
赤ぽんサン、おはようございます。

褒めていただいて恐縮です。
知らなかった人も多いのではないか、
ぜひ知ってほしいと思って書きました。
ボクシングの話か…と読むのをやめた人、
惜しいことをしましたね。ハハハ。
Commented by えどたろー at 2015-01-08 21:15 x
岩佐さん、こんばんは。そして
遅くて申し訳ありませんが
明けましておめでとうございます<(_ _)>

ナルバエス選手、素晴らしかった
です。彼の子供が映った時
涙が出てしまいました。
そして勝った井上選手は
本当に強かったですね( ̄∇ ̄)

ついでに、香川照之は
本当にいらなかったです(`ω´)
Commented by toruiwa2010 at 2015-01-08 21:29
えどたろーサン、こんばんは。

香川を使う理由がまったく不明ですね。
役者としては大したものですが。
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