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岩佐徹のOFF-MIKE

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映画「永遠の0」の問題~在米の作家が問いかけていた~15/08/03

私は1978年に当時のフジTVが、岩佐徹氏という
伝説的なスポーツキャスターがアメリカに貼り付いて
MLBのTV中継を行ったのを日本で見て以来の
ヤンキーズファンです。


アメリカ在住の作家某氏が書いたコラムの中に私の名前が出ていることを
知人のライターが教えてくれたのは2年近く前のことだった。
NHK-BS「COOL JAPAN」でご意見番をつとめていた(現在も?)のを
よく見ていたから「奇遇だなあ」とビックリした。
ちなみに、「大リーグ中継 見ていました」と言われることはたまにある。
ほとんどは“小・中学生”時代だが、某氏は当時すでに大学生の年齢だった。
「見てました」と話しかけてきた人の中で最も私に年齢が近い人だと思う。
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まあまあ、そんなことはほぼ無関係な話で…。ハハハ。
その作家が書いたコラムをネットで見かけたので読んでみた。
先日も地上波で放送されたばかりの映画「永遠の0」について書いている。

…だけだったらパスしていたと思う。
しかし、タイトルに引っかかった。

『永遠の0』の何が問題なのか?

氏の政治的な立場などは知らないのだが、ピンとくるものがあった。
映画は2013年のクリスマスごろに公開された。たしか、初日に見に行って、
この年一番の作品だと思った。単純に映画としていいと思った。
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「永遠の0」を見た。素晴らしい。
私にとっては今年のベストだ。
「生きて帰りたい」と言い続けた男が最後に
“特攻”を志願する。そこに至る主人公の苦悩に
戦争のむごさが見える。
若い世代を含め多くの人に見てほしい作品だ。
岡田准一以下の俳優陣もよかった。


帰宅してすぐにそうつぶやいた。評価は95点とした。それほど気に入った。
公開時期の関係でアカデミーの作品賞ほかを獲ったのは今年の3月だったが、
大いに納得だった。

…しかし、氏のコラムを読んで意表を突かれた。

作品そのものの良さは高く評価しているのだが、“ですが”と続くのだ。

彼は小説も併せて読んだうえで、両作品は“決定的な問題を抱えていると思う。
それは、いわゆる特攻隊に対する評価だ”と断じ、その意味を綴っている。

“特攻”というシリアスなテーマだからためらうが、長くなるので要約すると…

“私的な心情として個々の犠牲に畏敬の念を
抱くことは理解するが、全体として、
歴史的な評価としては全否定されるべきだ。
そこに重いジレンマがある” 
と言いたいらしい。

“「個々の特攻隊員の悲劇」へ感情移入する余りに、「特攻隊全体」への同情や
「特攻はムダではなかった」という心情を否定しきれていないのです”という
記述などもあって、約2800文字の記事の中に意味のダブる文章が音楽における
“主旋律”のように何度も出てくる。
それだけこだわるのは、“全否定”していない点が問題だと考えているからだ。

公開時から、この議論はあったと思う。
つまり、“特攻隊賛美”だが、私は 少なくとも映画からは感じなかった。

この記事は2014年02月06日にNewsweek Japan に掲載されたものだが、
それより2か月半ほど前、映画のレビューとして私は当ブログにこう書いた。
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宮部(主人公)は常に「死にたくない」と周囲に漏らしていました。
“臆病者”と呼ばれた所以です。
「生きて帰りたい」などと口にすることがタブーとされた時代に、
しかも、部隊の中では勇気の要ることでした。
彼には強くそう願う理由があったのです。
しかし、戦争の末期、多くの部下たちを 彼に言わせれば“無為に”
死なせていくうちに彼の中で何かが変わっていきます。

真珠湾攻撃に参加したあと、妻(井上真央)と幼子が暮らす家に帰る
シーンが印象的です。
翌朝早く部隊に戻る宮部の軍服の袖に妻がすがり付きます。
「何があっても必ず帰ってくる。たとえ死んでも、生まれ変わってでも
帰ってくる」と彼は強い口調で約束します。
上映中に4,5回、涙が静かに流れましたが、このシーンもその一つです。
どれも、わざとらしい演出や演技で無理やり泣かそうと作った場面では
ありません。この映画を素晴らしいと思う理由はそこにもあります。

若者たちがそういう部分だけに目を奪われることなく、あの困難な時代、
生きることに執着した兵士の苦悩にも目を向けて見てほしいです。


…宮部の考え方は理解できたし、難しい環境の中でできるかぎり自分に
素直でありたいと願い、その生き方を貫いた彼には畏敬の念を持つが、
決して、特攻作戦を美しいと思ったことはない。

同じ映画を見ても、人によって意見が違うことはよくある。
少なくとも、この映画に特攻隊を賛美するシーンはなかったと思う。
日本人が特攻隊を描き、それを日本人が見れば、どうしてもそう見えて
しまうことはあるだろうが。
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なお、某氏の記事はこちらで。
http://bit.ly/1JYMPDi
by toruiwa2010 | 2015-08-03 08:56 | 映画が好き | Comments(0)
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