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岩佐徹のOFF-MIKE

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最終戦を休まない潔さ~MLB・個人タイトル争い~15/10/16

今年、メジャーの公式戦が最終日を迎えたときワシントン・ナショナルズのハーパーも
マイアミ・マーリンズのゴードンも先発を外れなかった。
なぜそんなことが話題になるかと言えば、二人が激しく首位打者を争っていたからだ。
前日まで1位だったハーパーの.330754に対して、追うゴードンは.330606。
両者の差は0.000148…1毛4糸8忽(こつ)だった。
最終戦、ハーパーは4打数1安打に終わり、同じ4打数で3安打したゴードンに抜かれた。
潔いし、すがすがしい。
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40年近く、MLBを眺めているが、このようなケースで試合を休んでタイトルを取りに行く
選手は滅多に見かけない。少なくとも、監督が選手を先発メンバーから外して“便宜”を
はかるようなことはない。
・・・そう思っていた。

昨シーズンの最終日、アストロズが午前9時に発表した先発メンバーにアルトゥーベの
名前はなかったらしい。しかし、2時間後、ラインナップに載った。
前日まで、彼(.33999)とタイガーズのV.マルチネス(.3369)の差はわずか3厘。
最終日の結果次第で逆転される“可能性”はあったが、アルトゥーベが試合を休んだ場合、
マルチネスは3打数3安打しないと逆転はできなかった。
球団はその“確率”とチーム史上初の首位打者…をてんびんにかけて休ませようとしたが、
アルトゥーベが“潔し”としなかったのだ。
最終戦を最後までプレーしたアルトゥーベは4-2で3打数ノーヒットのマルチネスを
抑えて堂々と首位打者になった。
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“ニュアンス”が違うが、1941年9月28日、レッドソックスのテッド・ウィリアムズが
最終戦を迎えた日、打率は.3996、“切り上げで4割”だった。
ジョー・クローニン監督は「君に任す」と言ったが、ウィリアムズは出場を望んだ。
「最初から最後まで4割を打てないのなら資格がない」と。
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・・・ダブルヘッダーをプレーして8打数6安打だった。
この年のテッド・ウィリアムズの最終打率、4割6厘はMLB史上“最後の4割”だ。
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1978年にMLBの取材を始めてすぐ知ったのが2年前のア・リーグの首位打者争いに
関わるちょっと“苦い”話だった。
カンザスシティ・ロイヤルズのチームメイトだったジョージ・ブレットとハル・マクレー、
そして、ミネソタ・ツインズのロッド・カルーの首位打者争いは両チームが直接対決する
最終戦に持ち込まれた。
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試合開始時には3人とも、タイトルを手にするチャンスがあったが、8回表を終わったとき、
4—2だったカルーはレースから落ちた。マクレーとブレットが3-2だったからだ。
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9回裏、1死から打席に立ったのは3番・ブレットだ。
レフト前の小フライは前進したものの途中で立ちどまったブライの4~5メートル前に落ち、
高くバウンドしてブライの頭を越え、外野を転々とする間にブレットはベースを一周した。
ランニング・ホームラン!

続く4番はネクスト・バッターズ・サークルから一部始終を見ていたマクレーだった。
ショートゴロに終わったマクレーはツインズのダグアウトに向かって卑猥なゼスチャーを
見せたという。

試合後、マクレーはこう語った。

ツインズは力を合わせてブレットに
タイトルをとらせたんだ。動機は差別さ。
(ブレットは白人、マクレーは黒人)


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by toruiwa2010 | 2015-10-16 08:41 | メジャー&野球全般 | Comments(4)
Commented by ラジオ少年1978 at 2015-10-16 22:56 x
こんばんは
私は松井稼頭央・小坂誠の盗塁王争いが
印象に残っています。
2名とも休みはしなかったと思いますが、
直接対決での西武側の牽制悪送球とボーク。
故意か否かで問題になったことを思い出しました。


Commented by toruiwa2010 at 2015-10-17 07:33
ラジオ少年1978さん、おはようございます。

2名とも休みはしなかったと思いますが、・・・
盗塁、打点、ホームランなどを争う選手は
休みません。減ることはないわけですから。
Commented by 赤ぽん at 2015-10-18 08:27 x
岩佐さん、おはようございます。

メジャーはこういう正々堂々、最後までという姿勢が素晴らしいですね。
最後のマクレーの言葉には辛いものがありますが…

私が日本プロ野球があまり好きでなくなった原因の一つが80年代の“首位打者製造敬遠作戦”。
中日・田尾に対する大洋の敬遠と田尾の抗議の空振り(優勝決定試合そっちのけ)
掛布と宇野の敬遠合戦、そして巨人の新人!上原の敬遠指示に対する涙、落合への敬遠等々
いつもファン無視で、監督・球団の親心、師弟の絆、浪花節?…侍魂はどこへ?

“最後の4割”打者、テッドの言葉は本当にカッコイイ。まさにサムライです。
日本では星稜・松井の敬遠、高校野球でさえも!
正々堂々なんて望むべくもないファン無視の悲しい現実が、変革・改革される日は?
Commented by toruiwa2010 at 2015-10-18 09:21
赤ぽんサン、おはようございます。

ファン・無視・・・まさに。
「日本的」と言ってしまうとそれまでですがね。
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