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岩佐徹のOFF-MIKE

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ラグビー:南アに逆転勝利!~2015:明るいニュース その2~ 15/12/31

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ラグビーのワールド・カップ、グループ・リーグ;
初戦で強豪・南アフリカに劇的な逆転勝ち!!


9月19日は2015年で 最も興奮した1日だった。
長いスポーツ・アナ歴の中でラグビーの実況はまったく経験がない。それでも、プレーが
切れた瞬間に試合が終わり、日本はこの大会の初戦を失うと分かっている中でヘスケスが
左隅に飛び込んだときに、実況していたNHK・豊原、日テレ・中野、Jスポーツ・矢野…
各アナたちの体を走り抜けた戦慄が想像できる。

熱心なラグビー・ファンではないが、松尾雄治が明治~新日鉄釜石で活躍していたころは
よく秩父宮にでかけた。当時のラグビー競技場にはカッコいい女性が集まっていたものだ。
“ファッション”としてもてはやされていた。その少し前にはテニスがそうだった。
どちらも“にわか”以下だったから社会的なブームにはならなかった。テレビの視聴率に
スタンドの華やかさや熱気がまったく反映されなかったのがその証拠だ。

人のことをとやかく言えない。担当種目の取材が忙しく、フジテレビがラグビーの中継に
興味を示す兆候もなかったので少しずつ関心が薄れていき、WOWOWに移ってからは
テレビで見ることさえなくなっていた。
その程度のファンだから、いつの間にか日本ラグビーが力をつけていることに気づくのが
大幅に遅れた。一時は9位まで上がっていたなんてまったく知らなかった。

友人・生島淳がエディー・ジョーンズHCとのインタビューをまとめた「コーチングとは
『信じること』」を読んだのは開幕直前だったと思う。“コーチングはアートだ”と考える
ジョーンズの思いが全編に詰まっていて、就任後の3年余りでジャパンをここまでにした
彼が何を考えて来たかがよく分かり、ワールド・カップへの期待が一気に膨らんだ。
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そして、南ア戦の快勝。

実力の差は厳然としてあるから何度かリードされた。しかし、大きな差にはならなかった。
しかも、そのうちどんどん点差は広げられるさ…と思っていたに違いない南アの余裕は
途中からどこかに飛んでいた。少なくとも、この試合に関しては、グラウンドにいた
両国のフィフティーンは五分の闘いをしていた。

29-29で残り時間10分という“しびれるような”展開になったが、心配されたJAPANの
体力は最後まで落ちなかった。“地獄”のような練習の積み重ねの成果だ。

南アが日本陣深いところで得たペナルティで“キック”を選んだのは意外だった。
私は その時点でトライを奪われたらJAPANに追いつく力は残っていないと見ていたので
「助かった。PGで3点差ならチャンスは残る」と思った。

逆にJAPANは、残り時間がほとんどなくなる中で、同じような選択を迫られたときに、
同点とするキックではなく、“スクラム”を選んだ。逆転狙いだ。HCの指示はショット
だったそうだが、グラウンドの選手たちの気持ちは一つ、“トライを狙う”だったらしい。
結果として、“美しい”とさえ見えた19回の連続攻撃のあと、魂のこもったアタックで
感動的な大逆転のトライを生んだ。
ためらうことなくスクラムを選択した彼らの判断を称えたい。
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誰にも書けないシナリオでJAPANが世界3位を破った!
サッカーでブラジル、スペイン、アルゼンチン、ドイツ・・・に勝つようなもんだろう。
快挙と言っていい。おめでとう、エディJAPAN!!

残念だけど、1勝できるかどうかじゃないのか? 正直に書けば、夏場までそう思っていた。
「コーチング…」を読んで気持ちは少し“前向き”になっていた。
それでもまだ、午前0時45分のキックオフを待っているときは「南アフリカは世界3位だ、
勝てるわけないさ。大敗しなかったら褒めなきゃ」と思っていた。

前後半80分、JAPANは“美しい”ラグビーで南アを苦しめた。焦らせた。そして倒した。
“コーチングとは…”の中にHCの言葉として紹介されていたフレースが頭に浮かんだ。
「ワールド・カップでは日本のスタイル、ジャパン・ウェイを
世界に示して驚かせなければいけません」。
キックオフの瞬間からJapanラグビーは まさに世界をあっと言わせたのではないか?

体格的に劣るスクラムでも押し負けず、素早い球出しから短く速いパスを的確につなぎ、
キックを交えて敵陣内に攻め込んでいく様子にワクワクした。
「結構やるじゃないか」が「少し、慌てさせてやれ」になり、終盤が近づくころには
「もしかして…?」、「勝てるぞ。行け、行け」に変わっていた。

JAPANの選手たちが終始落ち着いていたことに驚いた。
そして、最後の10分のデータを見てもっと驚く。
通算の数字とくらべると、勝敗を分けた10分間、JAPANがどれほど世界の第3位を
圧倒していたのかが数字で分かる。
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世界のラグビー・ファンに衝撃が走ったと思う。

価値ある3勝

中3日で臨んだスコットランドに敗れ、アメリカとサモアに勝って3勝した。
決勝トーナメントには行けなかったが、しっかりと爪痕を遺した。スピードに乗った攻撃、
緻密で確かなパス、低いタックル、“寝ている時間”の少なさ、豊かなスタミナ、統制の
とれたチームワーク…これらを一つにまとめた日本の戦いぶりは日本人だけでなく世界の
多くのラグビー・ファンに感動を与えたはずだ。あっぱれだ。

1次リーグで敗退した国が3勝するのは史上初だという。
残念であることは間違いないが、“JAPAN WAY”を世界に示した。
最終のサモア戦の後半だったか、「日本のプレーを見られなくなるのが残念」と現地アナが
言っていたらしい。嬉しい言葉だね。
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Brave Blossoms”(勇敢な桜たち)に感謝だ。
関係者の誰もがビックリするほどの練習量をこなしたと聞く。リーチ、マフィ、ヘスケス、
ブロードハースト、ツイ、ルーク、松島、ホラニ、ルーク、マレ・サウ・・・どう見たって
“ヤマト民族”ではない。しかし、赤と白のストライプのジャージを身にまとった彼らは
紛れもない“JAPAN”だった。

“白状”すると、2年前にウエールズを下したとき、このブログに「金星には違いないが、
“ピュア・ジャパン”じゃないから手放しでは喜べない」と書いた。
単純に金髪や褐色の肌の選手が多いという事実を書いただけだった。
差別の気持ちなどまったくないし、勝ったことやチームをおとしめるつもりもなかった。
ラグビー独特のルールだと言うが、いろいろ無理がある。「胸に桜のエンブレムをつけたら
それはジャパンだ」という考え方はどうなのか?と言いたかったし、“懸念”もあった。
2019年に日本でワールド・カップが開催されるとき、先発メンバーに“外国人”が5人も
6人も入っているジャパンを日本人が違和感なく応援できるだろうか…という。

…まったくの杞憂だった。
私も、日本戦4試合と準決勝、ニュージーランドvs南アフリカはナマで見た。
これだけ、日本列島がラグビーで盛り上がったことは有史以来ない。この熱気をなんとか
日本開催のワールド・カップにつなげたいなあ。
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この先長く記憶に残りそうな二つのプレーがあった。南ア戦のヘスケスの逆転トライと、
スコットランド戦の前半終了間際に見た五郎丸の必殺タックルだ。どちらも美しい!
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いいことばかりではなく、注文もあるのだがやめておく。

1年のシメは笑える写真で終わる。
ナショナル・ジオグラフィック誌恒例の
写真コンクールの結果がここで見られる。 
http://cbsn.ws/1Pw17lZ

努力賞どまりだったこの1枚が好きだ。
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*5日まで“基本的に”更新を休みます。
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by toruiwa2010 | 2015-12-31 09:06 | スポーツ全般 | Comments(10)
Commented by マオパパ at 2015-12-31 11:28 x
岩佐さん、こんにちは。今年も楽しいブログを拝見させていただき、ありがとうございました。今年最後の記事はラグビーでしたね。本当にラグビー日本代表には感動させてもらいました。2019年も楽しみです。
それでは来年もヘビー更新よろしくお願いします。良い年をお迎え下さい。
Commented by ヱビスの黒生 at 2015-12-31 12:04 x
岩佐さん、こんにちは。

今年もいろいろなことがありましたが、私にとってもこれが一番びっくりして心に残った出来事でした。
トップリーグの観客も増えてきており盛り上がってきてますが、急な盛り上がりに運営面での対応が追いついていないところもあるときいています。日本ラグビー界がどのように捉えてるのかわかりませんが、この盛り上がりを一過性のものとせずに続けていってほしいと思います。

今年も楽しく読ませていただきました。
来年も楽しみにしています。
岩佐さんとみなさんがよき新年を迎えられますよう。

Commented by toruiwa2010 at 2015-12-31 13:40
マオパパさん、こんにちは。

今年の春ぐらいからアクセス数が
がくんと減りました。原因不明です。
書いているものに変わりはないので
飽きられてきたのでしょう。
私も相当疲れてきました。
来年は…ヘビーどころか、かなり
ライトになるかもしれません。
良い年を。
Commented by toruiwa2010 at 2015-12-31 13:41
ヱビスの黒生さん、こんにちは。

ラグビー協会は昔から世間の変化に
ついていけない傾向があるので
大いに心配です。
良い年を。
Commented by 赤ぽん at 2015-12-31 20:38 x
岩佐さん、こんばんは。

私も今年のスポーツといえばこのラグビーW杯の南ア戦につきます。
昨年のサッカーW杯のコートジボワール戦以降、正直スポーツ観戦の興味を
失っていた私に、強烈な一撃をくらわせた試合でした。やはりスポーツは素晴らしい!

エディ就任以降の猛練習、肉体だけでなく心理、戦術面での各種サポートetc
選手の言葉を聞くたび、これだけやれば!いやこれだけやったのだからあとは結果!
その成果がこの試合。過去のW杯日本戦はほとんど見ていますが、こんなに興奮した
試合は当然はじめてでした。

一過性のブームで終わらないことを切に願っているのですが・・・・

岩佐さんと奥様にとって、来年がどうぞよい年になりますように。
Commented by toruiwa2010 at 2015-12-31 20:53
赤ぽんサン、こんばんは。

こんなに素晴らしい、バランスが取れた
チームを再び作り上げるのは大変な
難事業に見えますが、後任にがんばって
もらいましょう。
Commented by 老・ましゃこ at 2016-01-01 00:17 x
新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
岩佐さんのブログを見るのは
岩佐ファンの皆様同様に、私も日課となってイマス??
毎日ほぼ決まった時刻にアップされる岩佐さんのブログ。
私もそのようにブログアップしたいといつも思っていますが、
実際にはなかなか難しいことだと実感する日々です。
楽しく、面白く、ためになって、ちょっぴり毒を含んだ記事を、
これからも楽しみにしています。
今年もたくさん書いてください…マセマセ。
Commented by toruiwa2010 at 2016-01-01 00:26
老ましゃこサン、
おめでとうございます。
お褒めの言葉、恐縮です。
もう少し頑張ってみます。
Commented by shin555 at 2016-01-01 11:37 x
あけましておめでとうございます。
私も昨年一番のゲームといったらこの試合でした。
そしてこれ以降ずっとワールドカップ中継を見続け
嫁さんに、そんなにラグビー好きだった?と言われましたf^_^;)
五郎丸の帰国発公式戦が行われた瑞穂ラグビー場はうちの近所で
付近のコインパーキングが全て満車になりました(^-^)

今年もブログを楽しませていただきます♪
Commented by toruiwa2010 at 2016-01-01 12:24
shin555さん、こんにちは。

よろしくお願いします。
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