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岩佐徹のOFF-MIKE

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スーツケースから怪しい音が… 自薦・厳選300? 16/01/17

バイブレーション ( 2008.02.29 初出 )
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1973年夏、ディレクターとしてカメラマンと二人、アメリカからカナダを45日かけて
取材しました。「新エネルギー時代」と「豊かさへの挑戦」という二つの番組で使う映像を
撮るのが目的でした。

東京ーパリーニューヨークーボストンーニューヨークーデモインーオーランドーダラスー
シアトルーエドモントンーフォート・プロビデンスーサンフランシスコーロサンゼルスー
ハワイーロサンゼルスーパリー東京…ほかにも2,3ヶ所回ったはずですが思い出せません。
どちらにしても、すべてをダイレクトで飛んだわけではなく、大きな街から乗り継いで
行ったところもたくさんありましたから、出発するときに二人が手にしていた航空券は
ハンパな厚みではありませんでした。ハハハ。

まだ、カードの時代ではなく為替レートも1ドルが300円台で、持ち出せる外貨の制限も
厳しいころでした。日本を出発する前にすべてのコースを確定して航空券を購入したので
そうなったのです。番組とのタイアップがあって、フランス航空が飛んでいるところは
必ず使うことになっていて東京-パリ往復が“must”だったのです。各空港でチェックイン・
カウンターに差し出すたびに担当者が「Oh,around the world!」と言いました。ハハハ。

出発前に代理店の人からくどいぐらいに注意されたのは、「新しい街に着いたら、早めに
“re-confirm”をするように」でした。「予約した航空券は必ず使う」ことを航空会社に
再確認するのです。これを怠ると、予約をしておいても売られてしまいます。
(今は必要ありません)
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アナウンサーの私がディレクター役をつとめ、しかも、カメラマンとの二人きりでの長旅…
ニューヨークでの入国審査の際にカメラなどの機材が“輸入”扱いになるとクレームを
つけられるなどもめたこともあって、たぶん強いストレスがかかったにちがいありません。
先輩特派員の家に泊めてもらって風呂で頭を洗ったとき、バスタブのヘリにべっとりと
抜けた髪の毛が張り付いていました。

そんな風に始まった旅の中盤で、ついうっかりリコンファームを忘れて予約をキャンセル
されてしまったのです。このときはすぐ次の便に席が取れて問題はありませんでしたが、
かなりあせりました。結局、この長期出張でのトラブルらしいトラブルはそれだけでした。
ただし、苦労して撮影した映像が使えなくなるという、大きな“トラブル”がありました。
帰国直後に第1次オイルショックが起き、二つの番組のうち一つが飛んでしまったのです。
たしかに「豊かさへの挑戦」などと言っている場合ではなくなってしまいました。ハハハ。

このときを含めて、海外出張の経験は豊富です。
WOWOWに移ってからでも74回、延べ1,400日に及びます!
飛行機の離着陸、ホテルでの生活、なれない街での車による移動…危険の要素はたくさん
ありましたが、「9.11」でニューヨークに4日間足止めされたり、電気系統の故障が起きて
アンカレッジに一泊することになったりした以外に大きなトラブルはありません。
運がよかったのでしょう。

もっとも、荷物が乗っていなかった、乗り継ぎに失敗した…などならいくらでもあります。
中でも、トラブルより“できごと”と言ったほうがよさそうなハプニングを思い出します。

2001年5月、チャンピオンズ・リーグSFの現地中継のためにスペインに行きました。
レアル・マドリードvsバイエルン・ミュンヘン、バレンシアvsリーズ・ユナイテッドを
衛星中継し、日本に帰る日のことです。

いつも、私はベッドの上にスーツケースを開いて荷造りをします。
ロビー集合の時間が近づいたのでスーツケースを閉めてロックし、床に下ろしました。
部屋を見まわして忘れ物がないことを確認します。ケースのところに戻ると、「ブーン」…。
何か、音がしていました。音はケースの中から聞こえていました!
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このときのスペイン出張では、マドリードからバレンシアに移動したあと、試合当日まで
余裕があったせいで、お気に入りのシューズを4足も買い込んでしまいました。
合わせて、滑車が壊れた小さめのスーツケースも大きなものに買い換えました。
それはいいとして、スペイン語の説明書しか入っていなかったため、ロックの仕方などに
不安があったのです。

“振動音”を聞いたとき、真っ先に思ったのは「何かやってしまったぞ」でした。ハハハ。
時間がないためパニックになっていたのでしょう、「これじゃあ、飛行機に積んでくれない」、
「捨てるつもりだった古いケースに詰め替えるのか。時間はあまりないぞ」と、頭の中を
いろいろなことが駆け回り、落ち着いて考えるゆとりがありませんでした。
次に、「このケースは無理な衝撃がかかるとこうやって知らせることになっているのか」と
思いました。ならば、説明書に解除する方法も書いてあるはずですが…スペイン語しか
書いてないのですからお手上げです。揺すっても叩いても、振動は止まりませんでした。

集合時間も迫っていたので、とりあえずロビーでコーディネーターを捕まえ、購入した
デパートに電話で聞いてもらおうと考えて部屋を出ました。
チェックアウトを終えた仲間も寄ってきて知恵を出してくれますが、どうなっているのか
サッパリわかりません。コーディネーターに説明書を読んでもらいましたが、解決策は
書かれていませんでした。

デパートに電話をしてもらう一方、「一度、開けてみたら?」という意見に従い、みんなの
目の前で“カンペール4足入り”のスーツケースを開くと、“音”が大きくなりました。
手早く、収容物を探ると…分かってみると実に簡単なことでした。この事件の“犯人”は
シェーバーだったのです!荷造りしたケースを床に下ろしたときのショックでスイッチが
入ってしまったのでしょう。

異変に気づいたとき、すぐにケースを開いていれば大騒ぎにはならなかったのでしょうが、
「音が出るようなものは入れていない」と思い込んでいたためにこんなことになりました。
ハハハ。

先週、「笑っていいとも」で今田耕司が、ほぼ同じエピソードを経験したと話していました。
飛行機に搭乗したあと呼び出され、「預かったあなたのスーツケースが振動している」と
告げられたのだそうです。

旅が多い方はお気を付けを。シェーバーは小さなショックで簡単にスイッチが入ります。
航空機を狙ったテロが頻発していたころのパリ・シャルルドゴール空港では、一定時間が
たっても引き取られない荷物や少しでも怪しいケースをどんどん爆破していました。
トランジットで空港内を移動しているときに爆発音を聞いたことが何度かあります。

今日も地球上のどこかで不気味な音を発して小刻みに震えるスーツケースを取り囲んで
「どうしたものか?」と思案する関係者がいるかもしれませんね。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2016-01-17 08:55 | 自薦・厳選300? | Comments(0)
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