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岩佐徹のOFF-MIKE

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監督・北野武は買わない1 自薦・厳選300? 16/03/12

先日、映画の記事を書いたとき、「彼が撮る映画には辟易します」と書きました。
今日と明日は彼が監督した作品についての記事を…

アキレスと亀を見る( 2008.10.15 初出 )
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賛否両論ある(らしい)「アキレスと亀」を見ました。

真知寿(マチス)は裕福な家庭に生まれ、何不自由なく大好きな絵を描くことを楽しんでいた。
しかし、手広く事業を営んでいた父の破産とともに環境は激変する。
父に続き義母も自ら命を絶つと、真知寿は身寄りのない子として過酷な少年時代をすごす
ことになった。それでも、彼の芸術に対する情熱は少しも失われず、すべてを犠牲にして
アートの道を突き進むが、悲しいかな才能に恵まれず、“売れない”芸術家としてもがき
続けることになる…
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アキレスは1秒間に10メートル進み、亀は1メートル進む。
アキレスが亀の後方9メートルからスタートして競争すると…
アキレスが0.9秒かけて亀がいた9メートル地点に進んだとき、亀は
その間に0.9メートル進んで9.9メートル地点に達している。
アキレスが9.9メートルに到着するとき、亀は0.09メートル先の
9.99メートル地点に達する。
さらに、アキレスが9.99メートル地点に着くときには、0.009メートル
先に進んでいる。
つまり、アキレスはどうしても亀に追いつけない。


そんな意味のナレーションつきのアニメーションで始まるこの作品、言うまでもなく、
“世界の”北野武の監督作品です。
正直に書くと、私にはこの映画のよさがまったく理解できません。
コンペティション部門に出品したヴェネチアでは評論家から高い評価を得たそうですが、
上映開始から30分ほど経過した時点で「これで本当に賞が獲れると思って樋口可南子を
イタリアに連れて行ったのか?」と思った私には映画を語る資格がないのでしょう。
別に構いませんが。ハハハ。

監督自身がこの作品にちりばめた細かな“ギャグ”を気に入っていることは想像に難く
ありません。編集しながら肩をゆすって笑うたけしが目に浮かびます。コンビニのドアに
ぶつかってみたり、ステージに上がる階段でつまづいたり…テレビでよく見るギャグと
同じレベルです。その意味で、“たけしの世界”は、しっかりと作品に投影されていると
言っていいでしょう。ハハハ。

ストーリーが分かってしまうので詳しくは書きませんが、ラスト・シーンで、“アキレスは
亀に追いついた”ことになっています。しかし、テーマであるはずのアキレスと亀が何を
指すのか、私の頭は劇場を出たあともさっぱり理解しませんでした。たぶん、“映画を語る”
以前に、“たけしの映画を見る”資格がないのかもしれません。ハハハ。
「これは芸術残酷物語。主人公はアートが作った怪物」―― 北野武 
…だそうですが、描かれた主人公の“狂気の世界”は中途半端で、“怪物”と呼ぶほどの
ものではありません。

ここまで書いて、この映画の公式HPをのぞいてみると、イントロダクションの最後の
部分にこうありました。

簡単にはうまく行かない日々の中で、本当にかけがえのないものに
気づいていく彼の姿は、私たちに夫婦のあり方や幸福の意味を
問いかけ、穏やかな感動を与えてくれる


「これ、なんの話だろう?」と思ってしまいました。ハハハ。
隅田川沿いの遊歩道を歩いていくラスト・シーンでの真知寿の後ろ姿を見ると、たしかに、
「この終わり方でよかった」とは思います。
しかし、彼が“本当にかけがえのないものに気づいた”のだとすれば、それは作品上では
最後のほんの数分のことであり、あまりに唐突すぎます。
この映画を見て“夫婦のあり方や幸福の意味を問いかけ”られていると感じる人がいたら、
ぜひ会いたいものです。

旅先で読んだ毎日新聞の記事の中でたけしはこんな話をしています。
「才能があると思ったら、苦しむだけ。絵を描けるだけで幸せ」
「オレも昔は映画の才能があると思ってたけど、ここ1年ぐらいは
『また撮れる、ありがとう』って心境になって、楽だなと。悩む必要ないし。
肩の力が抜けたかな」

少し、分かったような気もしますが、それでも、この記事を書いている勝田友巳氏の
<(この映画は)物語も語り口も正調だ。
<真知寿の見当違いの芸術的挑戦が爆笑を誘う。
という意見には賛成しかねます。誰一人、爆笑してなかったし。ハハハ。
この映画のあと、収録してあった「菊次郎の夏」を見ましたが、はるかによかったです。

ただし、「たけしならなんでも許す」と言う人、「北野監督 最高!」と考えている人たちには
こんな意見はどうでもいいことでしょう。
私も“蟷螂の斧”と呼ばれることを覚悟しています。ハハハ。
しかし、誰であれ、何事であれ、“絶対視”することには危うさを覚えるのです。

*監督・北野武は買わない 明日に続く

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by toruiwa2010 | 2016-03-12 08:29 | 自薦・厳選300? | Comments(0)
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