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岩佐徹のOFF-MIKE

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監督・北野武は買わない2 自薦・厳選300? 16/03/13

北野武、再びこけた!
~「アウトレイジ」を見た~( 2010.06.18 初出 )
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アウトレイジ 70


普通は、ネタばれにならないように、それでいて、映画の雰囲気が伝わるように、冒頭の
15-20分を私なりにまとめたものを書くのですが、この映画は省略します。
“まとめようがない”と言うべきかもしれません。ハハハ。
TBSラジオ「キラキラ」で水道橋博士が「事前に、映画に出てくる四つの組(暴力団)の
相関図だけはHPなどで目を通しておいてほしい」と言っていましたが、無視したせいで
飲み込めないまま話が進んで行きました。ま、ほとんど関係ないですが。

もともと、この映画は見ないつもりでした。
「アキレスと亀」を見たとき北野作品は私には向いていないと分かったからです。しかも、
「アウトレイジ」は予告編を見る限り暴力を前面に出した“見るに堪えない”ものだと
判断できました。
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しかし、封切が近付き、メディアを通じて監督の発言を読んだり聞いたりしていくうちに
気持ちが変わりました。

理容室で順番を待っているときに読んだ週刊ポストでは、「(カンヌ映画祭で)これほど
大騒ぎされた作品はないんじゃないか」と素直に喜び、さらに「なぜ、バイオレンスを
取り上げるかと聞かれるが、娯楽として面白いこと間違いなしだからだ」と話しています。
今回の映画を製作することになった経緯について、テレビでは「殴り方のバラエティが
映画一本撮れるぐらい溜まったので…」、「殺し方もアートだと思ってる」と、得意げに
話しているのも聞きました。

そこまで言うなら、「どれだけひどいものか、見てやろう」と思うようになりました。
見ないで批判してはいけない、と考えたからです。ハハハ。

黒服に身を包んだ男たちと、ずらりと並ぶ黒塗りの車を、カメラが右から左にゆっくりと
パンしていくオープニング・シーンはとても印象的です。まったくの“無音”でした。
すべての音を完全に消したこの数十秒は美しいと言ってもいいでしょう。
そうでないことはわかっていながら、このトーンが全編を覆っていたら悪くないのにと
思わせるほどでした。

しかし、映画を娯楽としてとらえるなら、“楽しめた”のは、そこから12,3分まででした。
以後は、意図的にでしょうが、とにかく殴る、蹴る、撃つ、刺す、の連続です。
そして、際限なく飛び出す“このやろ、ばかやろ・トーク”。ハハハ。
冒頭の20分までに画面に登場した男たちは次々に命を落としEnd マークが出るときには
全員が死亡しています。

人間には…特に男には、“暴力”に一種の憧れを抱く一面があることを否定はしません。
匿名性の陰に隠れてひたすら暴力的な言葉を連ねた投稿を繰り返す2ちゃんねらーたちの
物言いがその典型です。
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北野監督に、ことさら“暴力礼賛”の思想があるとは思いません。
しかし、少なくとも「暴力は、ときに美しい」と考えている節はあります。
私ら凡人には彼のような“巨匠”の頭の中を推し量ることはできません。できるのは
こういう“おぞましい”映画を見るのを拒否することだけです。
無抵抗に近い相手に暴力をふるい、昼間から銃を乱射するシーンのどこにも“美しさ”は
ありません。

朝日新聞の文化面に映画担当記者の署名入り会見記事が載っていました。

詩情をたたえた従来の作品と違い、やくざの怒鳴り合いと
殺し合いを、娯楽性豊かに描き切った。


…と書かれていました。“娯楽性豊かに”のところでずっこけてしまいました。

それにしても役者たちの迫力ある演技に圧倒される。

…笑います。眉間にしわを寄せ、弱い者の顔面に大声で乱暴な言葉をたたきつけるのに
大した演技力は要らないでしょう。「めざまし」の三宅アナならすぐできます。
北村総一郎や椎名桔平、三浦友和が十分に暴力団の幹部らしく見えるように、男優なら
だれでも、兵隊ややくざはうまく演じられるものだと思います。えなりかずきでさえ…。
ハハハ。

さらに、日本映画を研究しているというイタリア人が書いたコラムには、「この20年、
日本映画のアイコンだった北野映画…」という記述がありました。
外国人ですからトンチンカンなことを書くのも仕方がないでしょうが、仮にもこんな男を
“アイコン”(象徴)などと呼ばれたのでは、地道にいい作品を作っているほかの日本人の
監督たちは浮かばれません。
しかし、こと“北野武”のことになると、無批判に持ちあげるマスコミにあおられて、
彼を本当に名監督だと信じ込んでいる人が多いのは困ったことです。

このエントリーの“しめ”は「アキレスと亀」を見たあとに書いたこととほぼ同じです。

私のようなものが何を書こうと「たけしならなんでも許す」と言う人、「北野監督 最高!」と
考えている人たちにはどうでもいいことでしょう。
“蟷螂の斧”と呼ばれることを覚悟しています。
しかし、誰であれ、何事であれ、“絶対視”することには危うさを覚えるのです。

私個人は、芸人・たけしは天才だし、“あっぱれ”を贈りますが、文化人・北野武には
哀れを覚え、“喝”を贈ります。ハハハ。

ちなみに、この映画を見たのは、数日前に感動的なロード・ムービー、「春との旅」を見た
同じ劇場の別のスクリーンでした。劇場主にセレクションの基準を聞きたい。ハハハ。

たけしが「これが当たったら続編を作りたい」と言っていたのもどこかで聞いたような
気がしますが、救いようがありません。
まあ、興行的に成功するとは思いませんが。ハハハ。

「アウトレイジ・ビヨンド」を見る
~たけし、何やってんだ、てめえ この野郎!~(2012.10.11 初出 )
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アウトレイジ・ビヨンド 70


かすかに波立っている海面に金属がきしむいやな音が響いていた。
やがて、水面が割れて車の屋根が浮かんできた。黒塗りの高級車だ。
電話での会話が聞こえてくる。「中にあったのは、お前んとこの山本だ」。
引き上げられた乗用車から二人の遺体が発見された。一人は女。
そして、もう一人は“マル暴”(暴力団担当)の刑事だった・・・
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*このあとに、上記の記事のうち「理容室で順番を待っている…」から
「“喝”を贈ります。ハハハ」までを再録していますが、ここではカット。


・・・気づいたかもしれませんが、ここまでは前作の「アウトレイジ」について
2年前に書いたレビューをほんの少しだけアレンジしたものです。バレないように。
ハハハ。

気持ち的に、ほとんどそのまま新作にも当てはまるのです。
なぜ、北野がこんな映画を撮りたがるのか、まったく分かりません。
“3.11”があって「ヤクザ映画撮ってる場合じゃない」と1年遅らせたのだそうです。
「この1年見ていて腹立たしくなった。絆とか愛とかいう言葉が漂っているけど、
実際の状況は全然違っている。国は何もしないし。逆にこういうときこそヤクザ
映画を撮るぞ、という気になった」

関係性がよくわからん。ハハハ。

前作のとき、私に言わせれば“提灯記事”を書いた記者は今回もこんな具合です。

ここで描かれるのはヤクザの抗争だ。
しかし、若い幹部が「使えないヤツは切る」と能力主義と
競争原理を打ち出して、年功序列で出世したベテランを
締め上げるなど、現代社会を戯画化しているように見える。

絆や愛が皆無の世界を描くことで、逆に浮かび上がってくるのが、
本当の人間らしさとは何か、という問いだ。


…うえー、恐れ入りました。映画ってそんなに深いところを見なきゃいけないとは
まったく知りませんでした。そこまで“こじつける”か、と呆れます。ハハハ。
よく読むと 決して“誉めて”はいません。きっと慎重なんでしょう。

日本を代表するクオリティ・ペーパーがこんな映画を“持ち上げる”ような記事を
載せちゃまずいんじゃないかなあ。これではいい気持にさせるだけでしょう。
上映開始2日目、しかも、日曜日の都心のシネコンで75%の入りというのは少し
予想外でしたが、きっと、客は入るのでしょう。
資金が集まらず、海外からもかき集めたと話していましたが、“北野作品”なら
テレビが飛びつきそうなのに、手を出したのはテレビ東京だったところにわずかな
“救い”を感じます。ハハハ。

かつて人気だった東映の任侠ものにはそれなりの“物語”があったと記憶しますが、
この映画はひたすら人間が死んでいきます。北野はたぶん“アート”と呼ぶだろう
びっくり仰天の殺し方も登場します。
映画芸術とか娯楽映画という言い方がありますが、ここにはどんな娯楽性もないし、
まして芸術性などはみじんもありません。“こんなもの”を作って喜んでいるのは
せっかくの才能の浪費です。こんな映画を撮っている場合じゃないだろう。
目を覚ませ、北野武!ハハハ。

ネットのレビューを見ると、評判は悪くないようです。このブログの読者の中にも
「よかった」と思う人がいるかもしれません。
ほんのわずかでもこの作品にいいところがあるならぜひ教えてください。ハハハ。

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by toruiwa2010 | 2016-03-13 09:01 | 自薦・厳選300? | Comments(0)
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