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岩佐徹のOFF-MIKE

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伊藤キャスターの”謝罪”~やむにやまれず?~ 16/05/24

…また大きな揺れが来るのではないか、そんな不安から
なかなか次のステップに踏み出せない被災地の苦しみを
熊本からお伝えしてきたつもりですが、我々の取材そのものを
不快に思われた方もいらっしゃったかもしれません。
我々もどう取材し、何をお伝えすべきか葛藤の毎日でした。

そんな中、先日、従業員の方々が被災されてトマトが
収穫できないという情報をお伝えしました。放送を見た
ボランティアの方が収穫を願い出てくれる…ということが
起きました。残念ながら収穫は実現していませんが、
我々の放送がこうして少しでも被災地の支援につながれば
いいと思います。マスコミの取材を不快に思われた方には
心よりおわび申し上げます。

これからも我々メディアが被災地のためにできることを
日々考えていきます。
“負けんばい”の気持ち、心から応援していきます。

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熊本で最初の地震が起きてから2週間、4月29日、フジテレビ「みんなのニュース」の
エンディングを見ていた人は「おやっ?」と思ったかもしれない。現地にいる伊藤利尋
キャスターがマスコミの取材について思いがけない“謝罪”の言葉を発したからだ。
発生の翌日から現地に入り、2週間にわたってそこから精力的にリポートを続けていた。

今回の災害では、中継車が給油の列に割り込んだのをはじめ、ヘリの騒音や取材方法など
メディアをめぐってさまざまな批判が出ていた。彼には現地で取材する者の一人として
思うところがあったに違いない。どちらにしても、東京のスタジオにいる番組責任者とは
打ち合わせをしていないようだ。翌日、いったん帰京することになっていたので言おうと
思っていたそうだ。彼が考えたのはこういうことだ。

「被災者の人たちを怒らせたり、不快にさせたりするために
現地に入っているつもりではありませんから、そんなつもりは
ないんですよ、と。
でも、いるだけで不快に思う方もいらっしゃるので、ちゃんと
お詫びするべきではないかという強い思いがあったんです」

彼らしい。
番組ではユーモアを交えて柔らかく伝えるが、根は“超”がつくまじめな男だ。
現場での取材歴も長いから世間の“風当たり”が変化していることも敏感に感じ取って
いたはずだ。細かく神経を使い、真摯に取り組んでいるつもりでも、ちょっとした行動や
言葉が特別な精神状態にある被災者の気持ちを傷つけることはある。
番組の顔として悩んだ末のコメントだったのだと思う。

この“謝罪”を私は生で見ていなかった。ネットで知って大急ぎで見た。
ずっと気になっていることがあったからだ。

04/17のツイート

今の救出場面で伊藤が老夫妻に声をかけた回数は
放送されたものだけだと信じたい。
彼は節度を持ったキャスターだと思うからだ。
こういう事件・事故では彼のスポーツ実況での
経験も生きている。


4月17日の「ノンストップ」で放送されたビデオを見てこのツイートをした。
“不謹慎狩り”の標的になる可能性があると思ったからだ。

16日深夜の“本震”のあと、取材に出ていた伊藤のクルーが 家屋に閉じ込められた人を
救出に向かう消防隊と偶然出会い同行した映像がフジテレビの“スクープ”になった。
無事に救出されたお年寄りに彼が何度かマイクを差し出す場面を見て「おっと」と思った。
自分がそこにいたらためらわずにまったく同じことをしただろう。逆に、何もしなければ
報道マンとしての仕事を放棄したと職場で非難される。
現場ではとりあえずマイクを差し出す。撮れた映像を使うか使わないかは東京の担当者の
判断に任せるしかないのだ。

しかし…
「おっと」と思ったのは、5年前ならあまり言われなかったと思われるこの取材方法だが、
今の“風潮”の中ではまずいのではないかと考えたからだ。
現地の状況を余さず伝えるのが報道の任務だが、“余さず”の定義が変わってきている。
かつては“報道”が錦の御旗になり、カメラとマイクがあったらどこへでも入って行き、
誰にでも話を聞き、何でも放送した。どこからもクレームはつかなかった。今は違う。
些細なことでも「やめろ」と言われる。「やりすぎだ」と非難される時代だ。

伊藤はどんな思いであのお年寄りにマイクを向けたのか?無理はなかっただろうな?
放送を見てどう思ったかな?と、経験者として思うところがあった。
放送の中での“謝罪”はよかったと思う。放送人としての姿勢が伝わったからだ。
しかし、この件について一言でも触れたらともっと訴えるものがあった気がする。

ちなみに、独断で謝罪することを責められたら「それはそう思ったんで言いました。
すみませんって言うつもりだった」そうだ。これも彼らしい。

*伊藤キャスターへのインタビューはここで。
http://exci.to/1sNoBLA


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by toruiwa2010 | 2016-05-24 08:21 | アナウンサー・実況 | Comments(0)
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