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岩佐徹のOFF-MIKE

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オバマ大統領、広島へ~意味がある訪問だったね~ 16/05/30

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71年前、明るく、雲一つなく晴れた朝、死が空から降ってきて
世界は一変した。閃光と炎の壁が街を破壊し、人類が 自らを
滅ぼす手段を持ったことを示した。
なぜ、我々はここに来るのか? 広島に?
そう遠くない過去に解き放たれた恐ろしい力について考えるためだ。

10万人を超える日本人の男、女、そして子供たち、数千人の朝鮮人、
捕虜になっていた10数人のアメリカ人を含む 亡くなった人たちを
悼むために来るのだ。


現職としては初めて広島を訪れたアメリカのバラク・オバマ大統領のスピーチは
そんな風に始まりました。“謝罪”をしないことは分かっていました。
そのことを明らかにした上での広島訪問です。
…ならば、かなりのことを言うのではないかと、期待して聞きました。
1945年8月6日、あの日の光景が目に浮かぶような始まり方をしただけに期待が
膨らみましたが、結果的には少し残念です。
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日本の新聞の多くは“核なき世界”をスピーチのポイントとしてとらえています。
私はNYタイムズの見出しに共感しました。
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核兵器には道徳の革命が必要 広島でオバマ 語る

中盤で「人間社会が同じような進歩をしない科学技術の進歩は人類を破滅させる
可能性がある。原子の分裂を可能にした科学の革命は道徳の革命も求めている」と
語るなど私たちが考え方を変えなければいけないことを繰り返し訴えていました。
そして、シメの部分でも…

世界はこの地で永遠に変わってしまった。しかし、今日、この町の子らは平和に
暮らしている。なんと尊いことだろうか。それは守り、すべての子らに与える
価値があるものだ。我々が選ぶことのできる未来だ。
広島と長崎が“核戦争の夜明け”としてではなく、我々が道徳的に目覚めることの
始まりとして知られるような未来なのだ

…と言っていました。
その通りだろうと思います。しかし、そのために何をするかについては具体性に
欠けていたことと、原稿があらかじめ準備されていたため、資料館を見た上での
コメントが何もなかった点が“残念”の理由です。

それでも、この訪問は成功だったと思います。
中でも、資料館に入ったことは大きな意味を持つでしょう。
アメリカ国内の世論を考えれば、ここに立ち寄ろうと“決断”したことそのものが
勇気の要ることだっただろうし、すばらしいと思います。
滞在時間が短かったことをとやかく言う声が少なかったこともよかったです。
世界のリーダーの一人、アメリカ大統領の時間はとても貴重なもののはずですから。
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産経新聞が、献花を安倍首相と同時にではなく単独でするなど、全体に厳粛な空気に
なるような演出をアメリカ側が求めていた…と書いていました。自国の元首が他国を
訪問するとき、世界にどう見えるかを周囲が考えるのは当然でしょう。
終始 厳しい表情でしたが、被爆者との会話では笑顔もあり、涙を流す相手を優しく
ハグする場面もあって人間・オバマの温かみを感じました。
そして、翌日知った“4羽の折り鶴”…やられましたね。
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ついでですが、この日、私の最初のツイートはこれでした。

原爆が投下されたとき、広島で12人のアメリカ兵が
捕虜になっていた。爆心地から1キロもない場所だった。
対空砲火で撃墜され洋上で捕虜になった。
その一人が19歳だった海軍兵士、 ノーマンド・
ブリゼットだった。 (続
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続)彼は原爆で直接死ぬことはなかったが、少しのちに
放射能による病気で亡くなった。
縁者は「彼も犠牲者だ」と言う。
「みんな、ほかの人と同じように犠牲者だ」
10万人近い犠牲者の中に米兵がいたことは知らなかった。
まもなく、オバマ大統領が平和公園を訪問する。


CBSのHPに載っていた記事で初めてこのことを知りました。
…なので、NHKの同時通訳が“10数人のアメリカ人捕虜”を訳さなかったとき,
すぐに分かりました。あまり知られていないことなので戸惑ったのでしょうか?
民放各局は全部しっかり触れていました。NHKの同時通訳は全体にあまりうまく
なかったという印象がありますね。

オバマ大統領がハグしていた森重昭さんは 長年このことを調べ、分かったことを
遺族に伝えている人だと知ったのも翌日の朝でした。寄り添って通訳していたのが
アメリカ人らしかったのもそういう事情によるものでしょう。歴史の片隅に眠る
事実を掘り起こす地味な作業が認められたことに森さんは感激したのだと思います。
“裏側”を知るとますますいいシーンに見えてきます。

71年のときを経てようやく実現したアメリカ大統領の広島訪問はあわただしい
ものでした。2日間にわたるサミットを終え、ヘリと専用機を乗り継いで広島へ。
まっすぐ資料館に入り、献花、スピーチ、被爆者との会話、原爆ドームの視察…
いそがしいスケジュールでしたが、多くの人が満足する形で終わったと思います。

訪問全体を通して、終始、凛とした姿勢を見せた広島市民にも感動します。

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by toruiwa2010 | 2016-05-30 08:45 | 岩佐徹的考察 | Comments(2)
Commented by KenKen at 2016-06-01 13:35 x
岩佐さん、こんにちは。

現職のアメリカ大統領が広島を訪問したと言うのは大変に意味のあるものでしたね。

恐らく、この訪問は黒人のオバマ大統領だからこそ出来たのだと思います。

これをきっかけに大統領が変わるごとに訪問に来るような形になれば…
Commented by toruiwa2010 at 2016-06-01 14:31
KenKenさん、こんにちは。

どの国にもそれぞれの事情があるので
「来い、来い」と言っても仕方がないでしょう。
次の大統領が誰になっても、来るか来ないかは
アメリカの事情に左右されると思います。
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