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岩佐徹のOFF-MIKE

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“仁義” vs “報復”~興味深いMLBの“ルール”~16/06/02

ホームランを打っても、ベースは 淡々と回る。
喜びを爆発させるのはベンチに入ってから…
それが MLBの「ルール」だ。
これを破ると、次の打席できわどい球を
投げられたりする。試合の終盤で彼に打順が
回らないときは次の打者が餌食になる。

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メジャーリーグの野球には一冊の本になっているルールとは別に文字にはなっていない
Unwritten Rule(書かれていない規則、岩佐的には“仁義”“不文律”)というものがある。
これを知った上で試合を見ると、面白みが増す。
ツイートは先日、ダルビッシュが復活登板した日のレンジャーズvsアスレチックスで
ベルトランがホームランを打って帰ってきたときのベンチの光景を見て呟いたものだ。
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ホームランを打たれた投手はガックリしている。その傷に塩をなすりこむような行為を
してはいけない…というのがメジャーの考え方だ。あからさまなガッツポーズをしたり、
当てつけるようにゆっくりベースを回ったり、ホームベース付近からベンチ前にかけて
チームメイトがボコボコニするような行為はダメなんだ。サヨナラなら別だけどね。

新庄剛志がメジャーに行ってまもなくだったと思うが、ホームランを打ったあと、喜んで
高々とバットを放り上げたときヒヤリとした。“報復”されなかったのは「やつはルールを
知らないんだろう」と見逃してくれたに違いない。

このUnwritten Ruleを初めて目撃したのは1978年のワールド・シリーズでドジャースの
ロープスがホームランを打ったときだ。彼は人差し指で上空を指しながらベースを回った。
「We are No1」(俺たちが一番さ)という意味だ。
次の打席、ヤンキースの投手はロープスの背中のうしろを通るゆるい球を投げた。
「そんなに嬉しかったのか。喜ぶのはベンチに入ってからだということを知らんのか」と。
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先日、ドジャースの前田が登板した試合の相手の先発はシンダーガード(メッツ)だった。
3回表、1死走者なしで打席に迎えた1番のアトリーに対してシンダーガードは159㌔の
速球を投げ、即座に退場処分になった。体の後ろを狙って投げたのが見え見えだった。

普通は一度 警告をするものだが、“伏線”があったから主審の判断にためらいはなかった。
去年のNLDSでアトリーは併殺崩しのスライディングでメッツのショート、テハーダに
大ケガをさせていたのだ。
やられたらやりかえせ…と教えられてきた(…に違いない)シンダーガードはシーズンを
またいで報復したわけだ。リアクションを見るとシンダーガードは“即退場”になるとは
思っていなかったようだし、コリンズ監督も猛烈に抗議したが、審判団は譲らなかった。
試合前に1986年のワールド・シリーズ優勝から30周年を祝うセレモニーがあって大いに
もりあがっていた観客の拍手の中、シンダーガードはベンチに消えた。
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両チームは5月上旬にロサンゼルスで対戦している。このときも“遺恨”が心配されたが、
何も起きなかった。コリンズ監督は4連戦の前、選手たちとミーティングを持ったそうだ。
このとき、監督は「報復をしないように」という指示はしなかったが、「メッツの選手が
ケガをしたり、処分されたりすることがないように」と話したらしい。
シンダーガードはそのアドバイスの範囲内で“メッセージ”を送ろうとしたのだ。結果は
完全に裏目に出てしまった。

なお、テハーダのケガは併殺崩しのスライディングについてのルール変更につながった。
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また、シンダーガード退場の際、コリンズ監督の抗議が猛烈だったのは「誰一人ケガを
していないのに、警告もしないでいきなり退場はないだろう」ということらしい。
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by toruiwa2010 | 2016-06-02 08:50 | メジャー&野球全般 | Comments(0)
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