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岩佐徹のOFF-MIKE

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4K…シワ&シミをどうする?~女性はピーンチだね~16/06/22

フジテレビに入社したのは1963年だった。
午前と午後に放送を休む時間帯があったし、番組の大部分がまだモノクロだった。
カラー放送にはテレビ欄の番組名のところにその旨を表示していた。
家庭にあるテレビはがっちりと作られた箱に入っていて、劇場の緞帳のような素材の
幕がついているものが多かった。寝るときや見ないときはそれでブラウン管を覆った。
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あ、“ブラウン管”っていうのは、映像が映るところ、いまの液晶画面のことだ。リモコンは
なかった時代だから、当時は、チャンネルを変えるときは円形のダイアルを操作した。
年配者が今でも「チャンネルを“回す”」と言ってしまうのはその名残りだ。

カメラは今の倍ぐらいあり、照明はきつかった。
フジテレビにはニュース(news)と映画(movie)を送出する”ネモ(ne+mo)スタ”と呼ばれる
副調整室があり、小さなスタジオがついていた。天井が低く、長い番組だと照明の熱で
汗をかいた。より強力な照明を必要とするカラーの初期のころは本当に参った。
第1期の「プロ野球ニュース」もここから放送していたが、ある日、“事件”が起きた。
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深夜の番組だが、デーゲームはフィルムの編集が終わったところで収録していた。
会社に戻ってから録画するまでに時間があったので近くのソバ屋に出かけた。解説者の
Iさんが「ビールを飲みたい」と言い出した。「それはちょっと」と思ったが、先輩の
ディレクターが「時間もあるからいいでしょう」と言えば、新米アナは何も言えない。

呑んだのはコップに2杯ほどだったから、体格もいいIさんの顔は普段と同じだった。
しかし、収録が始まると、どんどんロレツが回らなくなっていった。“酔っている”と
分かってしまうほどひどかった。犯人は強烈なカラー照明だった。

東京オリンピックを契機にカラー放送は当たり前になって行った。カメラのレンズも
性能がよくなり照明の技術も向上して汗ダクになることはなくなって行った。

いま、出演者の悩みの種は“テレビの解像度”だろう。
この言い方が正しいのかどうかも定かではない。要は ハイビジョンだ、デジタルだ…
自分の顔が“クッキリ・ハッキリ”写ってしまうことだ。特に女性は深刻だと思う。

早い話、若いころの私は「プロ野球ニュース」に出演するためのメークをしなかった。
少し日焼けをしていれば、男はそれで十分だったからだ。「3時のあなた」はメークしたが、
落とすのが面倒だったから、男性はあまりやりたがらなかった。
しかし、これからはそんなことを言っていられなくなる。
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ハイビジョンやデジタルと言っていた時代はまだいい。
8月からBSで4Kの試験放送が始まる。
どんどん解像度が上がり毛穴までクッキリ写るようになる。スポーツ放送などは歓迎かも
知れないが、ドラマなどではそうも言っていられないだろう。
分厚いメークでごまかしてきたベテランの女優さんや女性タレントは大変だ。これまでは
“女優ライト”(瞳を光らせるための特別の照明)を当ててもらう、強い照明でシワもシミも
“飛ばして”(目立たなくする)しまう…などのテクニックを駆使して難を逃れてきたが、
そんな“小手先”の技は通じなくなる。これからは女優生命が短くなるかもしれない。
ピンチだね。

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by toruiwa2010 | 2016-06-22 08:29 | 放送全般 | Comments(3)
Commented by ひろ☆はっぴ at 2016-06-24 01:06 x
二十年ぐらい前ですが日テレの番組で、アナウンサーのメイクについて取り上げていたのを見た覚えがあります。若手のアナウンサーは念入りメイク、福留功男アナは全くのノーメイク、そして徳光和夫アナは…髭剃り跡を隠すだけの「ズボラメイク」というオチでした。性格が表れてますね。
Commented by Vevey at 2016-06-24 12:07 x
岩佐さん、こんにちは。

地デジハイビジョンの映像で充分きれいだと思う私には、そこまでのクリアさを追求する必要がよくわかりません。

以前、3D映像のデモ映像を見る機会がありました。水泳の放送は全く効果は
わからず、逆にサッカーの試合の映像はたまたまその日が雪が降っていた試合らしく、リアルにモニターと自分の間にもずっと雪が降ってしまい、邪魔でした!
4K映像はフィギュアスケートの映像で、滑っている選手はいつもと変わりなく、ものすごく違和感があったのは、観客席が塊ではなく1人1人の顔がリアルに見えました。自分が行ってたら探せそうな感じ?!
そっちまでクリアに見える必要ないでしょ〜

技術やさんの追求する所は、一般人とはずれているのかしら?と思いました。
Commented by toruiwa2010 at 2016-06-24 12:12
Veveyサン、こんにちは。

家電メーカーは「進んだ」ものを
出し続けないといけない運命を
背負っていますから、消費者が
望むかどうかはあまり関係ない
のでしょう。買う側が賢く
ならないと…ということですかね。
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