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岩佐徹のOFF-MIKE

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北京五輪2008 6 自薦・厳選300? 16/07/30

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ボルト&野球 ( 2008/08/21 初出 )

昨日の予選リーグ最終戦、アメリカとの試合には、“準決勝の相手に”どちらを選ぶかが
かかっていました。勝てばキューバ、負ければ韓国です。
星野監督は準決勝をどちらとやりたいと思って試合に臨んだのか?
中国に勝って準決勝進出が決まったあとは、「一晩じっくり考えますよ」と話していました。
昨日の試合後の監督インタビューでは、この肝心な質問が抜けていたのでイライラして
しまいました。戦いぶりは“非常に微妙”だったと思います。ハハハ。
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試合の進行を見ながら感じたのは、結局、“監督はどちらも選ばなかった”です。
意図的に負けて韓国を選ぶ、キューバのほうがやりやすいから、しゃにむに勝ちに行く…
実際に選択するとなると、どちらも、難しかったのでしょう。
試合運びからは「成り行きに任せよう」という“意図”がうかがえました。

新聞情報だと、準決勝(vs韓国)は杉内、23日の最終戦は和田が先発ということのようです。
参加国の顔ぶれから言って、準決勝進出は当たり前、勝負はここからです。
韓国の先発が予想される金広鉉には、予選でもてこずりましたが、彼を攻略しなければ、
金メダルは見えてきません。打線が湿っているのは気がかりですが、タダでさえ人気が
“低迷”している野球界のためにも、“負けられない”一戦になります。パンツではなく、
“赤いフンドシ”でもしめて試合に臨んでほしいと思います。ハハハ。

それにしても、星野ジャパンとウサイン・ボルトには妙な因縁がありますね。
100㍍決勝スタートのピストルが鳴ったのは日本が韓国に敗れてから数十秒後、昨日の
200㍍決勝は、最後の打者、代打・阿部がファウル・フライに倒れた直後でした。
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そのボルトは昨日も圧勝でした。
200㍍は“カーブ”があって、100㍍以上にスプリンター独特の走り方を楽しめます。
体を少し傾けてカーブを曲がるときのランニング・フォームは、人間が走る姿の中でも
最も美しいものだと思います。
ウォーム・アップをすませてサブ・グラウンドを出るときに相当リラックスしていたのにも
驚きましたが、スターティング・ブロックにつく時点になっても、緊張している素振りは
ほとんど見えませんでした。

そして、素晴らしいスタート・ダッシュからトップに立つと、大型選手には難しいとされる
カーブも難なくこなして、今度ばかりは“流す”ことなく最後まで“ほぼ全力”で(ハハハ)
走りきり、100㍍に続く世界新記録での短距離2冠を達成しました。
最近まで身長が伸びていた(らしい)22歳(今日が誕生日です!)という若さと、余裕のある
走りっぷりを考えると、極限まできているはずの記録もまだまだ伸びそうな気配です。
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このレースがどれだけ衝撃的だったか?
ベッド・タイムを過ぎていましたから、レース終了から5分後までしか見ていないのですが、
この間、アナウンサーの口から2着、3着の選手の名前が出ることはありませんでした。
“2着、3着はどうでもいい”ということでしょうか。ハハハ。
確か、100㍍のときもボルト以下の選手の扱いは同じだったような気がします。
歴史に残る“すごい”レースでしたから分からなくもありませんが、やっぱり、キチンと
言ってほしいですね。

ソフト・ボールの決勝進出は“あっぱれ”以外の何物でもないでしょう。特に、2試合で
318球を投げぬいた上野の力投には頭が下がりました。私たちが簡単に口にしてしまう、
“がんばる”とは、ああいうことを言うのでしょう。


敗者について、ふたたび ( 2008/08/21 初出 )

「オリンピックでは敗者さえ美しい」と、何回か書きました。「そうあってほしい」という
願望もこもっています。

陸上・女子5000㍍の予選1組で終始後方に位置したまま7着に終わった小林を見たとき、
「勝負をしないで負けてしまったのは悔いが残るだろうな」と思いました。
しかし、彼女の話を聞いて考えが変わりました。「最後の1000㍍か400㍍で勝負しようと
思ったけどダメでした」と言ったのです。レースの中盤で仕掛けなかったからと言って
“勝負をしなかった”というのはシロート考えでした。
話を聞いて自分の判断が間違っていたと分かって、むしろよかったと思いました。ハハハ。
この種目の予選の仕組みは、1-2組の6着までと、二組の選手からタイムのいい上位3人が
決勝に進めるようになっていました。
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2組に出た福士はこう考えてレースに臨んだそうです。「かき回して、タイムを遅くすれば、
小林が決勝に出られる」と。
結果は…自分がつぶれてしまいました。ハハハ。しかし、インタビューで終始笑顔だった
福士を見ていると救われます。
“笑っている場合じゃないだろう”という考え方もあるでしょうが、精一杯やったのなら、
勝負が終わったあとの態度としてはこれが一番でしょう。

オリンピックに限らず、厳しい、苦しい戦いを制してチャンピオンになったアスリートは
よほど、汚い手を使った結果でないかぎり、みんな“美しい”と思います。
そして、“Good Loser”がいると、勝負を含めてすべてが美しさを増すような気がします。
200㍍決勝のあと、ボルトをかつぎ上げていた3着に入ったウォルター・ディックスには、
「お前はたいしたやつだなあ」と、負けを認め、相手をたたえている雰囲気がありました。

その意味で、男子100㍍平泳ぎで敗れたハンセンが、優勝した北島のところまで祝福しに
来た光景や、谷本に一本負けして優勝を逃がしたドコスがメダル・セレモニーのときには
明らかに“いい顔”で対応していたらしいことを知ったときにはとてもいい気持ちでした。
男子400㍍メドレー・リレーが終わったあと、“3着”に沸く喜びの輪を抜け出した北島が
世界新記録で優勝したアメリカ・チームの一員だったハンセンのところに足を運んだ姿も
印象に残ります。“美しいチャンピオン”と言っていいでしょう。
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シドニーの柔道100キロ超級決勝で不可解な判定で敗れた篠原の例を持ち出すまでもなく
国際試合ではミスや誤審はつきものです。篠原のように「自分が弱かったから負けた」と
いさぎよく引き下がるのは簡単なことではありません。
今回のレスリングの男子グレコ・ローマン84キロ級で3位になったスウェーデンの選手は
準決勝での判定が納得できないとして、銅メダルをマットの上に置き去りにしています。
“いさぎよくあれ”と口では簡単に言いますが、“実践”は難しいのでしょう。

跳躍競技などで自分が教えている選手が最後の試技に失敗したとき、スタンドで見守る
初老のコーチの目がうるんでいたりすると、ぐっと来てしまいます。
「君がどんなに努力してきたかは、私が知っている。ご苦労さん」と言っているように
見えるのです。
オリンピックの舞台に出るためについやされる時間とエネルギーがどれほどのものかは
私たちの想像を超えていると思います。重量挙げ、レスリング、フェンシング…普段は
日の当たらない“マイナー・スポーツ”のコーチや関係者たちが喜怒哀楽を選手と分かち
合っている様子にも胸を打たれます。日ごろの“絆”を感じるからです。

男子5000㍍予選に出場した松宮は途中でほかの選手と接触した際に靴のかかとを
踏まれてしまいました。「中途半端がいやで自分で脱いだ」そうですが、残りは片足が
はだしという、“より中途半端”な状態で走ることになりました。ハハハ。
しかし、インタビューでの東北なまりの発言はさわやかなものでした。
「靴が脱げても脱げなくても、これが自分の実力なんで…。今から、またがんばります。
この舞台に立ててよかったです」
・・・そうです。明らかにベストを尽くしたと思える選手には、その場にいることだけでも
「おめでとう。よかったね」と言ってあげたいと思います。

ベスト・コンディションではないのに国民は期待を寄せる…ハンマー投げの室伏はきっと
辛かっただろうと思います。結果は5位でしたが、落胆している様子はありませんでした。
「今の状態でやれることはやった」という充足感があったのでしょう。
日本のテレビの代表取材が終わったあと、顔なじみらしい、海外のリポーターから声を
かけられてにこやかな表情でインタビューに応じている室伏を見ていると、日本陸上界で
ただ一人、本当の意味で“世界に通用するアスリート”なんだという印象を持ちました。

試合や勝負のあとにも素晴らしいドラマがあるのに、“そそくさ”と中継を打ち切って
騒々しいスタジオにカメラを切り替えてしまうテレビには不満が残ります。
たぶん、番組を作っている連中には“スポーツごころ”がないのでしょう。ハハハ。


大金メダル!! ( 2008/08/22 初出 )

女子ソフトボールが見事な金メダルです。“あっぱれ”としか言いようがありません。
試合前に流れていた昼間の練習で冴えない表情を浮かべる上野を見たとき、アメリカには
勝てないかもしれないと思いました。体のどこかに違和感があるように見えたのです。
投げ始めてみると、昨日に比べると、スピードが少し落ちていました。これでは、相手の
パワーに対抗しきれないだろうと、ますます“悲観的”になりました。ハハハ。
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すべては、1回裏の守りにあったと言っていいでしょう。
表の攻撃を三者三振に討ち取られたあと、あたり損ねのピッチャー・ゴロがヒットになり、
つづけて“脚のヒット”で1・2塁・・・上野にとっては、疲れがどっと出る展開でした。
さらに満塁までピンチが広がりましたが、上野の粘りのある力投と、内野陣の堅い守りで
なんとか切り抜けました。

立ち上がりから三振の山を築いていた打線が、アメリカの先発、オスターマンをとらえて
小刻みに点を取り、上野が4番・バストスの豪快なホームランによる1点に抑えます。
どうしても、上野の“がんばり”ばかりが目立ちますが、彼女だけの勝利ではありません。
“チーム一丸”となっての金星というべきでしょう。
言うまでもなく、金メダルに優劣はありませんが、九つの中でも最も値打ちのあるものの
ひとつだと思います。なにしろ、ボールを使った競技での金メダルは、モントリオール・
オリンピックの女子バレーボール以来、32年ぶりの快挙なのです。

放送席で、“解説”の仕事はそっちのけで“普通のおばさん”と化していた前監督には、
少し・・・いや、正直に書くと、かなりヘキエキしていました。「予想できたじゃないか」、
「ほかにいないのかい」・・・ハハハ。
しかし、優勝した瞬間の彼女の嗚咽はがまんできました。なんと言っても、宇津木妙子の
息がかかったチームですからね。
表彰式を見ながらの、シドニーやアテネのときのメンバーたちを思いやるコメントにも
ハートが感じられてよかったと思います。

メダルには届きませんでしたが、女子サッカーの奮闘にも拍手を送りたいと思います。
福原愛もベスト16で敗れましたが、いい笑顔でした。
夕方のスーパーニュースで木村キャスターが素晴らしいコメントを加えていました。
「彼女は、プレーも素晴らしかったが、中国の人たちのハートをつかむという、金メダルに
値する仕事をやってのけた」
まさに、その通りです。

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by toruiwa2010 | 2016-07-30 08:16 | 自薦・厳選300? | Comments(2)
Commented by バタフライ at 2016-07-30 10:20 x
岩佐さん、こんにちは。
まあ私事ですが、ロシアのドーピング問題に対するIOCの
政治的配慮諸々を見るにつけ、以前ほどオリンピックに
ナショナリズムを掻き立てられることは無くなりましたね。

日本人は(日本のメディアは)オリンピックに
熱狂し過ぎじゃないですか?
もっと冷めた視点があっていいと思います。
Commented by toruiwa2010 at 2016-07-30 10:49
バタフライさん、こんにちは。

もっと冷めた視線…
その通りですが、それじゃ新聞は
売れない、テレビは見てもらえない。
つまり、読者、視聴者の側にも
同じことが求められますね。
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