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岩佐徹のOFF-MIKE

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よかった「シン・ゴジラ」~平均点が高かった4本~16/08/04

シン・ゴジラ 90

東京湾の横浜沖をパトロール中の海上保安庁の巡視船が波間を漂うプレジャーボートを
発見した。接舷し乗り込んでみると、誰もいなかったが、人がいた気配は残っている。
ほぼ同時刻、近くの海底を走るアクアトンネル内で天井部分に亀裂が生じ、落ちて来た
土砂に数台が巻き込まれた。

首相官邸で開かれた緊急会議ではさまざまな意見が出たが、地域限定の地震や海底火山の
活動が原因とする説が支配的だった。その中で矢口官房副長官(長谷川博己)が発言した。
「未知の巨大生物ではないか」と…

初めは相手にされなかった矢口の言葉はやがて現実のものになります。見たこともない
巨大生物が東京湾に姿を現し、急きょ召集された学者たちもそれが何かを的確に説明する
ことはできません。
東京湾に続いて羽田空港も閉鎖され、時間の経過とともに経済的損失は膨らんでいきます。
驚愕し、混乱する政府をあざ笑うように巨大な生物は都心に向けて移動を続けます。

“特撮もの”と呼ばれるジャンルの映画はあまり見ません。初期を除けば、ゴジラを見た
記憶はありません。あ、そうだ、特撮を用いた映画に“出た”ことはあります。ハハハ。
フジテレビに入社して間もないころに制作・放映された「マグマ大使」という作品です。
スタジオでニュースを読んでいるときに爆発が起き、慌てて逃げる…みたいな“演技”で
二度、出演しました。もちろん、ギャラは発生しませんでした。

本題に戻ります。
TOHO渋谷の“普通のスクリーン”で見ましたが、とても面白かったです。
オープニングシーンからの緊迫感に惹きつけられました。
そんな自分に気づいて、SFや近未来ものなどが嫌いなはずなのにと、ビックリしました。
エンタテインメントとしてよくできています。思い切って90点としました。

いくつか、感じたことを…

ゴジラの“メーク”はなかなかいい出来ですが、最初に上陸したときの目が“生き物”の
ものではなく、少しシラケました。始まって間もなくでしたから惜しいと思いました。

開始から1時間近く、事態が目まぐるしく動くため、セリフの多くが早口になるのですが、
滑舌がついていけない俳優が何人もいました。長谷川も少し怪しいです。
現実には、滑舌のいい人ばかりではありませんが、観客はセリフとして聞くわけですから
もう少し質の高い俳優を探してほしかったです。
そんな中で、市川実日子の滑舌と演技が見事でした。

アメリカ大統領特使に扮した石原さとみが堂々とした演技を見せています。話す英語も
ネイティブの人の耳にはどうか分かりませんが、私にはかなりそれっぽく聞こえました。
邦画に出て来る俳優の中では“ちゃんと”している方だと思います。

対象は大人でしょうか? 子供さんの姿はあまりありませんでした。
巨大生物・ゴジラとその動き、その進撃を止めるまでを見ているだけで面白いでしょうが、
謎の生物の正体、政府の対策、自衛隊の作戦内容など、専門用語も多くて、一緒に行った
親御さんは説明に追われるかもしれません。自分も分からなかったりして。ハハハ。

あと、自衛隊の大々的な協力があったようですが、その費用はどうなっているのか?
舛添要一じゃありませんが、ちょっと気になります。ハハハ。

トランボ 85

今年の初めごろだっただろうか、WOWOWが放送したドキュメンタリー作品を見るまで、
第二次世界大戦の前から終戦間もないことにかけて、アメリカ社会に共産主義がかなり
浸透していたことをほとんど知らなかった。町山クン、ごめん。今でも実態は知らない。
米ソ冷戦の時期には下院にもうけられた非米活動委員会が共産党員や協力者を探し出して
告発するようになった。その対象にハリウッドの俳優や脚本家が含まれていたのだ…
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トランボをはじめとする10人の脚本家たちが委員会に呼ばれ、証言を求められましたが、
彼らは質問にまともに答えません。最高裁まで行けば勝てるという確信があったからです。
しかし、頼みの綱だった判事の死で計画は失敗し、トランボは投獄されます。
服役後も レッテルを張られた彼に脚本の依頼はありませんでした。家族を支えるために
彼は“抜け道”を思いつきます。

オールド・ファンには懐かしい、ジョン・ウエイン、カーク・ダグラス、エドワード・G ・
ロビンソンなど、有名俳優の名前や「ローマの休日」「スパルタカス」「栄光への脱出」など、
日本でもヒットした映画のタイトルがたくさん登場します。俳優たちが似ても似つかぬ…
ところは残念ですが、オットー・プレミンジャーは“そっくり”賞を上げてもいいでしょう。
ハハハ。

ただし、私たちはジョン・ウエインをよく知っていますが、この映画では一度“ジョン・
ウエイン”と呼ばれたあと“デューク”として登場していました。少年のころ映画雑誌を
定期購読していた私でも「ああ、彼のニックネームだ」と気づくのに時間がかかりました。
顔をはっきり認識しなかった観客の中には“ウエイン”と“デューク”が同一人物だと
分からなかった人もいたりして。ハハハ。

ヘレン・ミレンが扮したHedda Hopper(ヘッダ・ホッパー)はLAタイムズなどを舞台に
活躍した実在のコラムニストです。チャーリー・チャプリンなどをターゲットに反共的な
記事を書きまくったようです。

シング・ストリート 85

1980年代半ばのダブリンに住むコナーの家では 父親が職を失い、両親の関係も険悪だった。
3人の子供を集めて家族会議を開いた父親は節約のため、コナーを費用の安い公立高校に
転校させることにしたと告げた。
転校の初日からコナーは厳しい“洗礼”を受けた。クラス・メイトからのいじめが始まり、
校長からは、その日、彼が履いていた茶色の靴は“黒”と定めている校則に違反している、
授業中は裸足で過ごせと言い渡された。

チビで風貌も冴えない生徒が声をかけて来た。「バンドを組まないか」と。救世主だった。
メンバーを集めて、コナーのバンドがスタートした。学校の名前、Synge Streetにちなみ、
バンド名を“シング・ストリート(Sing Street)とした。発音が同じだからだ…
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出来のいい青春映画だと思います。同じ監督の「はじまりのうた」も音楽が重要な役割を
果たす作品でしたが、85点をつけています。テーストがストライクゾーンなんですね。
ハハハ。

80年代半ばのアイルランドが置かれていた社会的、経済的状況を知っていればこの映画を
もっとよく理解できたのでしょうが、そこまで勉強する気にはなりません。
もう一つ、仲間を募って始めたバンドが形になりかけたとき、コナーが制作を提案する
ミュージックビデオも時代を象徴しています。音楽業界にMVが登場したのがちょうど
この時期でした。フジテレビ社内でも著作権などの取り扱いについてディレクターたちが
話し合っていた記憶があります。

終わりの方でコナーが歌うバラード“To find You(君を探して)”がいい曲だと思いました。
 
パコ・デ・ルシア 95

男が左手に持ったやすりで右手の爪をけずっている。その膝の上には相当に使い込んだ
アコースティックギターがあった。
パコ・デ・ルシアはスペインが生んだフラメンコギターの名手だ…
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アンダルシア地方の貧しい家庭に生まれ育った伝説的なギタリスト、パコの生涯を本人の
語りを軸に振り返るドキュメンタリー映画です。
古いフィルムが多く、映像は決してきれいではありませんが、流れて来る音楽が最高です。

ギターは好きな楽器でした。中学生のころセゴビアやイエペスをレコードで聴きました。
自分でも弾けるようになりたいと思いトライしましたが、口惜しいことに指が短くて弦を
しっかり抑えきれないという“決定的な”欠陥が分かって挫折しました。
どうしても、名画“汚れなき悪戯”の主題曲を弾きこなしたいという夢は初めの数小節で
あえなく幻に終わりました。ハハハ。

名手・パコは、もちろん違います。ときに柔らかく、ときに激しく、6本の弦を操ります。
ときに語りかけ、ときにささやく、ときにむせび泣き、そして、ときに笑う…
いつまでも聴いていたい心地よいメロディとリズムを生み出します。

ドキュメンタリーですからほかの劇映画と同列には扱えませんが、今年見た映画の中で
最も感動した作品は?と聞かれれば、「パコ・デ・ルシア」を挙げるでしょう。


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by toruiwa2010 | 2016-08-04 08:34 | 映画が好き | Comments(9)
Commented by 赤ぽん at 2016-08-04 11:13 x
岩佐さん、こんにちは。

少し忙しくて最近の情報がなかったのですが、やはりこのブログに来るとなにがしかの
情報が得られて嬉しいです。
「パコ デ ルシア」、ぜひ観てみたい映画です。
私はエレキとフォークギターを少し弾きますが、スペインのこの名手が生み出す、まさに語り掛け、泣き笑うギター、好きです。
とてもマネなんてできませんが、素晴らしい音楽とともにぜひ鑑賞したい作品です。

シング ストリートも気になります。なぜか昔からヨーロッパの田舎を舞台にした
作品に好きなものが割とあるもので・・・

ご紹介ありがとうございます!
Commented by toruiwa2010 at 2016-08-04 11:56
赤ぽんサン、こんにちは。

「パコ…」是非見てください。
種類が何であれ、ギターが好きなら
気に入るはずです。
Commented by DUDE at 2016-08-05 03:37 x
岩佐さん、こんばんは。
岩佐さんが「シン・ゴジラ」をご覧になるとは意外でした。しかも、この高評価。
正直、160憶もかけたレジェンダリー版「GODZILLA」の後では不安でしたが、これは大いに期待が持てるかも・・・?
「トランボ」も是非見たい作品です。
ご紹介ありがとうございました。
Commented by toruiwa2010 at 2016-08-05 06:16
DUDEサン、おはようございます。

私はレジェンダリー版「GODZILLA」を
見ていないので、それと比べてどうか…は
分かりません。
90点は、この手の作品をめったに見ない
男の評価だと思ってください。
Commented by モクレン at 2016-08-07 09:56 x
岩佐さん、おはようございます。「シン・ゴジラ」観てきました。
特撮映画は初めてかもしれません。
エンドロールに野村萬斎!どこに???
あとでわかりスッキリしました。

リオの聖火ランナーのクエルテンを見た時、ワッ!と声を出してしまいました。変わらない笑顔でしたね・・・
コートに描いたハートの中の姿を懐かしく思い出しました。
Commented by toruiwa2010 at 2016-08-07 10:16
モクレンさん、こんにちは。

私はほとんど初めてでしたが、
かなり気に入りました。これからも
行くかと聞かれれば???ですが。
ハハハ。

野村萬斎…気づきませんでした。
Commented by DUDE at 2016-10-27 21:20 x
岩佐さん、こんばんは。
「シン・ゴジラ」やっと見てきましたよ。大ヒットの噂を聞いて何せ混雑している劇場で見るのが苦手なもので・・・それでも劇場は8分の入りで恐らく本年度、実写No.1確定でしょう。しかし出来栄えの方は過去28作+海外版2作全部見てDVDも持っている私からみると「う~む」といった感じです。
まず、岩佐さんもご指摘なさった通りゴジラの造形がとにかくダサい。暴れっぷりも迫力希薄で物足りない。やたら会議のシーンが多くて滑舌の悪い俳優たちの台詞の多さにもウンザリしました。特に全般、会議の途中で黒字幕で「中断」等と出たのは飲んでたジュースを吹き出しましたよ。脚本通りなのか編集で長すぎと判断したのか?私は後者だと思ってます。閣僚の名称が次々テロップで表示されるところはポリティカル・サスペンスを得意とした故・山本薩夫監督を想起してしまいました。山本監督だったら、どう処理したかなんて思わず考えてしまって・・・それ以前に「ゴジラ」はやらないか。庵野総監督はアニメ「エヴァンゲリオン」の監督でしょ。私はまったく知識も興味もありませんが、よく言えばその難解さ、悪く言えば独りヨガリの屁理屈ぽさが人気の監督と聞いておりますので「エヴァ」のファンたちがこぞって劇場に詰めかけたのかではないかと邪推してしまいました。彼はもうやらないと言ってるらしいので次回とレジェンダリーピクチャーズに期待します。スミマセン、何かモヤモヤした気持ちを岩佐さんにぶつけてしまいました。
しかし、その後ハシゴして見た「ハドソン川の奇跡」は流石と言っていい位満足の出来栄えでした。イーストウッド、86歳益々盛ん。これからも私たちを楽しませて欲しいです。しかし、こちらの劇場は見たところ4部の入り・・・う~む・・・
Commented by toruiwa2010 at 2016-10-27 21:44
DUDEさん、こんばんは。

ずいぶん、熱のこもったコメントですね。
私は、ゴジラも庵野も、アヴァンゲリオンも
何も知らないので、それなりに楽しみました。
自作も見るかと聞かれれば、Noですが。
ハハハ。

アメリカの辛口サイト、ロッテントマトの
評価が案外高いのにびっくりです。
Commented by DUDE at 2016-10-30 15:32 x
岩佐さん、こんにちは。
ゴジラ愛ですよ。ハハハ。
なんちゃって(笑)
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