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岩佐徹のOFF-MIKE

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野球英語いろいろ 1 自薦・厳選300? 16/09/17

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通じる/通じない野球英語

~僭越ではありますが…~ ( 2010.08.25 初出 )


「ところで、仕事は何をしているの?」

メジャー・リーグ中継で球場の中をうろつき、親しくなった現地の記者と話していると

よく聞かれたものです。

1970年代の終わり…野茂もイチローもいない時代ですから、日本に向けてテレビ中継を

しているなどとは彼らも想像していません。グラウンドで日本人記者を見かけることも

めったにありませんでしたから、何をしているのか不思議だったのでしょう。


日本ならどこに行っても「アナウンサーをしています」と言えば分ってもらえるでしょう。

しかし、海を渡ると、英語であるはずの“Announcer”がスムーズには通じません!

正確に言うと、その単語だけでは意味が広すぎて伝わらないのです。

グラウンドで起きていることを一つ一つテレビ視聴者のために描写しているのだと話すと、

「ああ、Play by play(announcer) なんだ」と分かってくれます。

ボクシングだとBlow by blow(パンチを一つずつ)と呼ぶこともあるようです。

かっこつけて、“Sportscaster”と言っても通じたこともありましたが。


「この仕事を15年やってるよ」と言うと「それじゃ、日本では大変な人気者だろう」と

言われ、「とんでもない」と否定すると、なかなか信じてくれませんでした。

アメリカでは試合の前後に実況アナウンサーが顔出しすることが多いですから、スポーツ・

ファンの間で彼らはよく知られているのです。

日本は少し事情が違うんだ、と説明してもキョトンされることが多かったです。悔しい。

ハハハ。

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柔道や剣道のように日本伝統のスポーツは競技名も用語も当然、漢字表記です。

海外から渡来したスポーツはたくさんありますが、テニス、ソフトボール、ラグビーなど、

英語の呼び方をそのまま使う競技が多いですね。

野球は、卓球などとともに、日本的な言い方を変えない数少ない競技かもしれません。

使われている用語も、ストライク、ボール、アウトなどの英語と盗塁、牽制、三振などの

日本語が混在しています。


余談ですが、盗塁死()、併殺、刺殺…英語のRulebookのどこにもdiekillstabなど

殺伐な単語はないのに面白い現象ですね。ハハハ。

そうかと思えば…

2030年前まで、勝敗の責任を負う投手を“勝利投手”、“敗戦投手”と表記していました。

話し言葉としても使っていましたが、そんな事実を知らない人が増えているのでしょうね。

“勝利”はともかく“敗戦”は戦争を思い起こさせるからというよく分からない理由で

“勝ち投手”、“負け投手”に変わったのです。


どちらにしても、日本語表記の言い方はもちろんアメリカでは通用しません。

しかし、英語のはずなのにアメリカ人に分かってもらえない“カタカナ表記”の言葉も

たくさんあります。

“読者”の中に英語の達者な方もいらっしゃるようなので、私のような中途半端な知識で

通じる英語、通じない英語について書くのもどうかと思いつつ、目下“ねた枯れ”につき、

苦しまぎれのエントリーです。お許しください。ハハハ。

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よく知られていますが、日本で使われているデッドボールやフォアボールは英語としては

まったく通用しません。正しくはhit by a pitch base on balls またはwalkです。

バックネット、バックスクリーンという英語もありません。backstopbackdropです。

シュートも私のころは“相当する英語”がなく、moving fastball で片づけられました。

タッチ(tag)やツーベースヒット(double)も野球用語としては通用しません。


かつて、NHKにはアナウンサーをアメリカのVOA(Voice of America)に送って研修させる

“制度”がありました。帰国した岡田実アナが“bleachers(屋根のない外野スタンド)

dug out(ベンチ)という新しい言葉を実況の中で言うのを聴いたとき、とても新鮮でした。

私がメジャーの実況を始めたとき、“stand-up double(滑らないでもいい2塁打)

warning track(外野フェンス手前のタータン・トラック)など、“耳新しい”言葉を

積極的に取り入れたのは、そんな思い出があったからです。

もともと、かな文字を実況に挟むとスピード感が出るのでスポーツの放送には不可欠だと

考えていましたが。

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アイス・ホッケーでは“ニュートラル・ゾーン”を、当時アメリカの実況で使われていた

“センター・アイス”と言い、なんとか定着させようとしましたが、成功しませんでした。

解説役の競技OBたちが従来の言い方に強くこだわったからです。

うまくいったら、バスケット・ボールからの“パクリ”で、“バック・アイス”、“フロント・

アイス”というようにしようと目論んでいたのですが、失敗でした。ハハハ。

もし、バスケット・ボールを実況するチャンスがあったら、“Sky pass”という言葉を

導入しようと狙っていました。

長身選手を生かすためにリング横に出す高い放物線を描いたパスのことです。

「スカーイ・パス!! きれいに通った。そのままダンク!!」…幻に終わりました。ハハハ。


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by toruiwa2010 | 2016-09-17 08:26 | 自薦・厳選300? | Comments(2)
Commented by ラジオ少年1978 at 2016-09-18 00:16 x
こんばんは、

野茂の渡米前はスポーツ紙のチーム表記も
ド軍・ヤ軍etc「軍」がついてました。
サヨナラ本塁打もGood-bye・HRと
言わないようですね。

王・長嶋、ローズ(たぶんベンチも)を
インタビューされていると思いますが
彼等のような大記録を達成する選手は
同じ時代になかなか複数名出て来ない
事を考えると、素晴らしい時代に
貴重な経験をされていたんですね。
Commented by toruiwa2010 at 2016-09-18 07:19
ラジオ少年1978さん、おはようございます。

たしかに素晴らしい時代でした。
イチローや松井がいた時代も貴重ですが。
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