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岩佐徹のOFF-MIKE

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野球英語いろいろ 2 自薦・厳選300?16/09/18

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通じる/通じない野球英語2

~趣向が少し変わりますが…~ ( 2010.10.07 初出 )


“野球と英語”で懐かしく思い出すのはメジャーを現地中継した1979年、西の本拠地を

ロサンゼルスに置いたとき、親身に世話をしてくれた日系二世のトム・田山のことです。

彼は父親の広島なまりを受け継いだ口調で「イワーサ、今日は誰と誰が遊ぶんかね?」と

よく聞いてきました。「どのチームとどのチームが対戦するのか」という意味です。

彼の頭の中では英語の“play”と日本語の“遊ぶ”が抵抗なく結びついたのでしょう。

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その“遊ぶ”という精神がメジャーの隅々にあふれていると感じました。

球場のことを“公園”や“遊び場”を指す“(Ball) Park”で表すところにも彼らの考え方が

見えています。「公園に行って楽しむぞ」という気持ちの観客はその欲求が満たされれば

スタンディング・オベーションで称えるし、逆ならば地元チームに対してでも遠慮なく

ブーイングを浴びせるわけです。ハハハ。


メジャー中継に“ほぼ専従”になったのは1979年でした。

アメリカに向かうとき、少しでも役に立てばと一冊の本を持参しました。

野球で使われる独特の英語や表現を集めた本です。

飛行機の中でさっそく読み始めたのですが、大学教授が書いたその本も、最初の例文で、

先を読む気が薄れてしまいました。

「アーロンはルースより“hit a livelier ball”」という文章を、「アーロンはルースより

“より鋭い打球を打っていた”」と訳してあったのです。


前の年(1年目)、たくさんの記事を読みあさっていたために、たまたま知っていたのですが、

この場合の lively ball”は「よく飛ぶボール」という意味です。

文章全体としては「通算ホームランでルースを抜いたアーロンは立派だが、アーロンの

打数はルースより2,700多いし、使っているボールもルースのころより飛んだのだ」と

訳して、初めてツジツマが合うし、書いた人の言いたいことが正確になるのです。

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1979年:トム田山氏のキッチンで


それからは、新聞や雑誌を手当たり次第に読みました。当時の日本人であれだけの情報を

読んだ人間はほかにいないのではないかと思うほどに。ハハハ。

とにかく、実際に見たプレーと新聞の表現をつきあわせて、「どういうケースでその言葉を

使うか、ひとつずつ積み上げていくしかないな」と覚悟したのです。

大変な作業でしたが、野球用語としての意味がさっぱりつかめなかった言葉が一つ、また

一つと減っていくのはかなりの“快感”でした。分かってもらえないでしょうが。ハハハ。


今は“野球英語”についてもずいぶんたくさんの参考書があるようで、うらやましいです。

ネットで検索して、アルクの“球辞郎”に行きつきました。私が知っているほとんどの

言葉が載っています。

high-neck-in(内角高めの投球) knock down pitch(打者がひっくりかえるような投球)

あるいは、退場を意味するthumb、屋根つき外野席のpavillionや屋根のない外野席

bleachersなど、私の好きな言葉が入っていないのは少し残念です。

古すぎるのかもしれませんが。ハハハ。


もちろん、Jumpも載っていません。

普通は“飛躍”という意味ですが、野球についての記事の中で使われているのを読むと、

ほとんどの場合、それでは意味が通じないのです。

この単語を使ったいくつかの記事を読んで初めて意味が分かりました。

He made a good jump!”などと使われます。盗塁や外野守備などで「いいスタートを

切った」ということです。

…“jump start”が短くなったものらしいですが、“jump=跳躍”しかなかった私の脳は

なかなか、そこにたどり着けなかったのです。ハハハ。


後輩の実況を控え室で聞いていて、どうも「ダイエット」を単純に「減量」という意味に

解釈しているらしいのに気づいて、「違うかもしれないよ」と注意したことがあります。

メタボの中年男や食欲に負けた女性(失礼、ハハハ)が言ったのなら、そうかもしれません。

しかし、世界のトップで活躍するアスリートがこの言葉を口にするときは“減量する”こと

そのものではなく、そのためにカロリーや量を制限することを含めた食習慣の改善という

意味で使っていることが多いからです。

私は実況や記事の中でこの言葉を使うときは「“食事療法”に取り組んだ」、「食事の仕方を

変えている」というニュアンスで訳すことにしています。

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落しどころと似ているものに、用語などに関する「不文律」もあります。

たとえば、ゴルフでは「1から10までは英語で、11以上は日本語で」という摩訶不思議な

現象が定着しています。

つまり、「ワン・アンダー」、「ワン・ストローク」に始まって「テン・アンダー」、「テン・

ストローク」までは英語のあと、なぜかいきなり「じゅういち・アンダー」、「じゅういち・

ストローク」になるのです。長年、こう聞かされてきた大多数のゴルフ・ファンたちには

たぶん、違和感がないでしょう。「慣れ」があるからです。


ところが、20年近く前、NHKPGA中継であるアナウンサーがこう言い始めたとき、

「おやっ?」と思いました。

「イレブン・アンダー、トゥエルブ・アンダー」…

ディレクターと話し合った上での“トライ”だろうと想像がつきました。

しかし、ラウンドが進んで「フィフティーン・アンダー、シックスティーン・アンダー」

あたりになると、やはり違和感は否めませんでした。


私の記憶では、この試みはその大会だけで終わり、元に戻ったと思います。

部内で異論が多かったのだと思われます。

本来おかしな言い方に違和感がなく、正しい言い方を耳にすると逆におかしく感じるという

それこそ“おかしな”現象が起きたのです。

戦争中を除い、古くから外国語をフレキシブルに受け入れる日本ならではの現象でしょう。

“無節操”という言い方もありますが。ハハハ。


ロイ・ハラデーが快挙


フィリーズのハラデーがポストシーズン初の登板でノーヒット・ノーラン達成!!

ポスト・シーズンでは、1956年のワールド・シリーズ出ヤンキースのドン・ラーセンが

完全試合をやって以来54年ぶりの快挙でした。

彼自身、レギュラー・シーズンで完全試合をやっていますから、シーズン2度目になります。

これも、1973年のノーラン・ライアン以来37年ぶりです。

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投球数は104。ストライク79、ボールはわずかに25球でした。

コントロールが抜群で、キレのある変化球がコーナーいっぱいに決まっていました。

あそこまで完璧だと、やられたレッズのバッターたちも簡単に切り替えられるでしょう。

現地のアナウンサーが試合終了の瞬間、“The ace of aces”…エースの中のエース、と

叫んでいました。まさにその通りのピッチャーです。


ちなみに、日本では“ノーヒット・ノーラン”と言いますが、アメリカでは、普通、

No hitter と言います。

そして、日本では、ノーヒットでも点を失うと“それまで”という感じになりますが、

メジャーではノーヒッターとして記録に残ります。


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by toruiwa2010 | 2016-09-18 08:28 | 自薦・厳選300? | Comments(3)
Commented by パンダ at 2016-09-18 20:41 x
英語の訳し方は難しいですね。主人が仕事や趣味で英語を使う人なので、TVを見ている時に、「今の訳し方だとなんか変じゃない?」と聞く時がたまにありますが、その人のことや、会話の流れなどで訳し方は変わってくるので、「単語の意味は間違ってないけど、会話の流れとしては、〇〇〇という言い方のほうがいいんじゃないかな」と教えてくれたりします。言葉というものは奥が深いですね。
Commented by toruiwa2010 at 2016-09-18 20:56
パンダサン、こんばんは。

映画の場合は特に文字数の制限が
厳しいので仕方がない部分もありますね。
Commented by toruiwa2010 at 2016-09-18 20:58
パンダさん、こんばんは。
映画の場合は特に文字数の制限が
厳しいので仕方がない部分もありますね。
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