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岩佐徹のOFF-MIKE

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2011年3月の記憶 3~アーカイブから~17/03/18

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茫然自失・虚脱感

~新しい記事は書けません~ ( 2011.03.14 初出 )


おはようございます。


M9.0…我が国が初めて経験する激しい地震が発生してから

4日目の朝を迎えました。家族や愛する人の命、家事道具など、

かけがえのない多くのものを一瞬で失った被災者だけでなく、

日本中の人に“重いもの”を残していった自然の猛威。


今年に入ってエキサイトに転居したのを機に、土曜日、日曜日は

古い記事の中から更新していましたが、今回は2本ずつ、4本の

エントリーを書きました。すべて、報道に関わるものです。

発生直後からテレビを見て感じたもどかしい思いを綴りました。

一本目を書いたとき、いつも通りツイッターで告知したところ、

このブログとしては異常なスピードでアクセスが増えました。


報道にかかわるセクションで仕事をした期間は短かったものの、

アナウンサーとしてニュースは数多く読みましたし、飛行機の

墜落事故などでなんども現場を経験し、特番の司会もしました。

こういうときに報道部内でスタッフが何を考え、どんな動きを

するかは、手に取るように分かります。事件・事故のたびに

現場の光景が目に浮かびます。外部の人にはうかがい知れない

部分だけに“読者”の関心も高いことが分かります。


私が見聞きしたことはフジテレビだけの“特別”なケースかも

しれませんが、各局の放送を見る限り、同じ“におい”がします。

すべてを書くことはためらわれます。

しかし、昨日 更新した「素の声が出てしまった !!~失われた

信用・信頼~」は決して特殊だと思わないほうがいいでしょう。

今朝、ツイッターを見ると私宛にこんな書き込みがありました。


ずっと報道見てますが、同じ映像垂れ流しで

ドラマもどきのワイドショーに仕立て、

壊滅しないと災害ではない、報道する必要ない、

という考え方がマスコミならぬ、マスゴミの

報道方針での理解でよろしいのでしょうか?

(原文のまま)


…そこまで極論されてもねえ、と思わないでもありませんが、

ポイントをついています。

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内容はほぼ地震関連に限定されていますが、各局とも通常編成に

戻りました。ものすごいスピードで事態が動いているときには

放送する余裕もなかった映像が少しずつ見られるようになって

きました。大津波が人命や家屋を蹂躙するつらい映像のあと、

数十時間ぶりに再会を果たした家族の姿を見るとほっとします。

同時に、地震発生時、津波に襲われたときの話を聞くにつけて、

被災者が味わった“恐怖”を思います。


ツィッターにあるprayforjapanには日本語のほかに、英語、

ドイツ語、フランス語、スペイン語、アラビア語、ロシア語…

ありとあらゆる言語で世界中からメッセージが寄せられていて

感動を呼んでいます。

いまも、読み切れないほどのスピードで増えています。


スポーツ界、芸能界からも声が上がっています。

ブログ、ツイッター、フェースブックと、ツールが増えたことで

彼らがメッセージを発信しやすくなったためですが、勇気・

元気をもらう被災者もおいででしょう。


昨日の夕方 更新したエントリー「M9.0とテレビ~伝えたこと・

伝えなかったこと~」に


マスメディアの持つ力はとてつもなく大きい。

そのパワーを使って、テレビだからこそできること、

テレビにしかできないことをやってほしい。


と、書きました。具体的に“何か”は頭にありませんでした。

しかし、フジテレビの特番に電話で出演していたお笑いコンビ、

サンドウィッチマンの伊達みきおの言葉が“目からうろこ”でした。

「連絡がつかず心配している人がたくさんいる。

ぜひ、避難している人たちの顔を写してあげてほしい」と

話しました。それを見て安心する人もいるからです。

年配者で家族の消息を知るために急きょツイッターを始めた人も

いらっしゃいました。顔を写す…簡単なことですが、それこそ

テレビにしかできないことです。


こんな災害は二度と御免ですが、万一、ふたたび起きたときに、

テレビはこの言葉をぜひヒントにしてほしいものです。


4日目の今日になっても、まだ。この関係以外の記事を書く気に

なりません。明日は、休むかもしれません。

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有名キャスター 現地へ

~コメントへのお答えに代えて~ ( 2011.03.15 初出 )


読まれた方も多いでしょうが、こんなコメントがありました。

(要約)


フジのAアナが直接現地に行ってリポートしていましたが、

広いロケバスにスタッフだけでガラガラ。

わざわざ行くのなら、少しでも救援物資を積んでそれを配り

「大変でしたね」と労ってリポートするぐらいできるだろうと。

インタビューでの金品のやり取りは、報道コードにでもかかる

のでしょうか?


連絡手段のないところに行くのであれば、少しでもその架け橋に

なるとか。報道のすることじゃないと言えばそのとおりですが、

悲惨さの垂れ流しばかり。報道陣であるとともに人であって

ほしいと思うのは無理なんでしょうか。


このほかにも、やれ服装が浮いていた、ブーツがどうだった、

爪にはきれいにマニキュアされていた、その手が汚れないように

泥の中から拾ったアルバムにさわっていた…ネット上に彼女を

批判する記事やコメントが散見されます。

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“いいがかり”に近いものが多く、賛同することはできません。

Ms.Aはアナウンサーではありませんし、フジテレビの社員でも

ありません。

それでも、一部で彼女の評判がよくないのは、OBとしては

嬉しくはありません。私もプロの目から見た 彼女についての

厳しい記事をしばしば書いています。


昨日のニュースを見て、彼女ならやるだろうな、と思いました。

“現場主義”の人ですから、とにかく行きたがるのです。

それは、非難されるべきことではありません。

“行動するキャスター”…いいじゃないですか。ただし、昨日の

リポートに“さすが”と思うものは何一つありませんでした。

“ジャーナリスト”を名乗るなら、それらしいところを見せて

ほしいです。視聴者の一部にせよ“はしゃいで”いるだけと見える

リポートでは困ります。


名のあるキャスターが現地入からリポートするとき、その仕事が

成功するかどうかは、先行取材していた記者の質にかかります。

リポートにふさわしい場所の選定、伝えるべきこと…ごくまれな

場合を除けば、キャスター自身が取材にあてられる時間など、

ほんのわずかです。


インプットされたものを咀嚼して伝え、現地に入った者だけが

分かる感覚を最後に自分の言葉で語って締めくくる…それが

精いっぱいでしょう。

質と量が大きく違うだけで、アメリカでもこの点は同じだと

思います。


冒頭のコメント以外にも放送やインタビューの仕方にも不満が

渦巻いています。


事件・事故の報道・取材はとても難しいところがあります。

70年代初め、飛行機の墜落事故が多発しました。

家族・遺族にマイクを向けるときは「ご心痛のところ申し訳

ありません」とお詫びしながらやったものです。

しかし、生ならそのまま電波に乗りますが、ビデオだと編集で

カットされることがあります。

厳しくつらい環境にある人にマイクを向けるとき、気を配らない

インタビュアーはいないと思いたいです。


ちなみに、遺体安置場所などから中継するときは、リポート後、

その方向に一礼することにしていました。先輩がやっていたのを

見て学びました。パフォーマンスと言われればそれまでですが、

形で表さないと、見る人には気持ちが伝わりません。


また、取材者が取材対象にものを渡す、あるいは、なんらかの

便宜を図れば、次の人も、その次もとなります。線引きが難しく、

肝心の取材ができません。

戦場カメラマンを考えたらどうでしょう。

飢えた子どもの写真を撮るなら持っているものをあげたらどうだ…

と言ってもそれは無理な話だし、筋が違いますよね。

避難所は寒いから自分のダウンジャケットを置いて行くか?

これも違いますね。


NHKが昨日の日中から気仙沼市立病院の窮状を機会あるごとに

伝えています。報道が、仕事と“手助け”を両立させるのはあれが

限界です。あれだけやっても、国から救援の手は届かないのです。


コメントを書きこまれた方にはこうお答えするしかありません。


おっしゃることはよくわかるのですが、難しいです。

お断りするまでもなく、私はフジテレビの社員ではありません。

テレビ界にいるわけでもありません。あくまで、その世界で

仕事をしてきた者の一人として、分かること、分かってやって

ほしいことを記事にしていることをご理解ください。


別件ですが、今日、NHKのアナウンサーが喫緊という言葉を

二度使いました。原稿を読んだだけだが、なぜ、こんな言葉を

使うのだろうかと思いました。

この言葉を初めて聞いたのはほんの数年前、福田総理の口から

出たときでした。政治家の発言をそのまま原稿にしたのなら

仕方がないでしょう。しかし、情報の中に普段は耳にしない

こんなに難解な言葉を使うのは非常識です。


“緊急”、“今一番大事”、“最も急がれる”…

いくらでも言い換えられるではないですか。第一、貴局の

アナウンサーの中には読めない人もいるのではないのか?

( 参考:http://bit.ly/g9vwOW )


by toruiwa2010 | 2017-03-18 08:12 | アーカイブから | Comments(0)
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