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岩佐徹のOFF-MIKE

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兄が施設に移りました~実行した“セレモニー”~17/06/20

先週の木曜日に兄が新しい施設に移りました。


この日は朝から少し緊張しました。

9時半の退院に備え、それまでにすべての対応を終えるために

8時半過ぎには病院につきました。朝のテレビがてんびん座の

星占いは第3位で“何事もスムーズに進み…”となっていたのが

心強かったです。ハハハ。

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最後だからと、看護師さんたちが風呂に入れてくれました。

爪も切り、新調のパジャマに着替えて準備は終了です。

担当の先生に会えたのでお礼もできました。看護師さんたち

一人一人にはきちんと挨拶ができませんでしたが、駐車場まで

見送りに来てくれた看護師長と握手をしたときには、思わず

涙があふれてしまいました。本当によくしてくれましたから。


芦屋病院は兄も気に入ったようで数日前には「この病院に

戻ってくるにはどうすればいい?」と聞かれて困りました。

「もう一度、肺炎になれば」と答えると、冗談が通じたのか、

笑っていましたが。


新しい施設への移動は“福祉タクシー”を頼みました。少しずつ

増えているようですが、病院のベッドからストレッチャーに

乗ったまま運んでくれます。若い女性のドライバーでした。

看護師の資格も持っていて、道中、何があっても安心です。

2ヶ月ぶりに外の空気に触れて気分がいいのか、兄はずっと

視力をほとんど失った目を窓の方に向けていました。


施設では4人部屋になるので、プライバシーを保つことは

少し難しくなりますが、“完全に独りぼっち”よりは周囲に

人の気配がある方が兄のためにはいいと思っています。

しかし、個人的な話はしにくくなることが予想されたので、

転院の前日に、考えていた“儀式”を実行しました。


私たち兄弟の父親は明治生まれの九州男児でした。

仕事と酒以外に目が向かず、妻に優しい言葉をかけるという

タイプの男ではありません。

想像でしかありませんが、私より14歳 年上の兄は私たちが

知らない、“耐える母”をたくさん見ていた可能性があります。

私たちとは比べ物にならない“母思い”の姿勢はその経験から

来ているのではないかと思います。


母は2003年の暮に亡くなりました。兄はその遺骨を今でも

自分のマンションに置いています。岩佐家の墓は東京の

多磨墓地にあるのですが、そこに埋葬してしまうことが

耐えられないのでしょう。気持ちが分かるので、私たちは

反対しませんでした。

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しかし、兄が施設に入ったことで事情が変わりました。

残念ですが、自分のマンションに戻ることはないでしょう。

いずれ、このマンションも手放すことになるので、母の骨を

そのままにしておくことはできません。私が東京に引き上げる

タイミングで持ち帰り、埋葬することになります。このことは

兄も理解してくれました。


先週の水曜日、兄のマンションに寄って母の遺骨が入った箱を

きれいなハンカチで包んで病院に向かいました。

少し雑談したあと、いよいよ明日転院することになると話し、

「母さんのお骨を持ってきたよ。お別れしておこうか?」と

枕元に置きました。


ビックリした顔をしていましたが、手を取って箱に添えると

“あー”、“あー”と何度か声をあげ、「ありがとう」という言葉を 

二度 口にしました。お骨を運んだ私に対してではなく明らかに

母に向けた感謝の言葉でした。母への強い思いがその言葉で

語られたとき、思わず、涙が噴きこぼれました。


このとき、写真を撮りました。

ここには載せませんが、入院以来はもちろん、最近の数年間で

一番いい顔をしています。安心したような、穏やかな表情です。

メールで妻に送ると、「いいことをしましたね」という返信が

ありました。2月以来の苦労が報われた気がしました。
by toruiwa2010 | 2017-06-20 08:05 | 芦屋から | Comments(4)
Commented by 老・ましゃこ at 2017-06-20 12:27 x
こんにちは。
お疲れ様でした、お兄様を語られる岩佐さんの想いにもらい泣きしました。
ジョークをしっかり受け止めて笑みで返されたお兄様の姿も目に見えるよう。
新環境になじまれて穏やかに過ごされますようにお祈りします。
Commented by toruiwa2010 at 2017-06-20 13:47
老・ましゃこサン、こんにちは。

今、兄のところから戻りました。
病院についたとき、風呂に入れて
もらっていました。ここでは
"週に2回"だそうです。有難いです。
Commented by キムキムヒンギス at 2017-06-21 07:48 x
岩佐さん、お疲れ様でした。

岩佐さんが、お兄様の気持ちを尊重して、慎重に行動されているのに感動しました。
お兄様と岩佐さん、奥様、亡くなられたお母様とお兄様、皆さんの信頼関係が素晴らしいと思いました。

20年以上前のことですが、祖母の事を思い出しました。
母と一緒に一人暮らしになった祖母の所に食べ物を届けたりしていたのですが、滞在する時間は僅かで、その時自分は若くて気づけませんでしたが、一緒に食べたり、話をもっと聞いてあげれば良かったとか、今更ですけれど、凄く可愛がってくれた祖母に寂しい思いをさせてしまった時々思い出して凄く後悔しています。

お兄様、凄く安心されて穏やかな気持ちでいらっしゃると思います。
本当に良かったです。
Commented by toruiwa2010 at 2017-06-21 13:56
キムキムヒンギスさん、こんにちは。

私は祖父母の記憶がほとんどありません。
父方も母方も。思い出を持っている人を
うらやましいと思います。

14歳差がある長兄は不思議な存在です。
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